料理酒と日本酒の違いは?妊娠中の胎児への影響について!

妊娠中の飲酒が、胎児に良くないということは広く知られています。

母親がアルコールを摂取すると、血管や胎盤を通じて胎児へも送られてしまいます。

つまり赤ちゃんも一緒に飲酒していることになるのです。

アルコールが胎児に及ぼす影響として『胎児性アルコール症候群』があり、症状として成長の遅れや発達障害などが上げられます。

妊娠中でも少量の飲酒ならば構わないとする意見もありますが、アルコール分解能力は個人差がありますし、どの程度の飲酒量なら安全なのか、又は危険なのかのガイドラインも明確ではありません。

胎児性アルコール症候群に治療法はなく、防ぐ方法は妊娠中の飲酒を避けるしかありません。

では、飲酒をしないことは当然として、調理に使うお酒はどうなのでしょう。

例えば料理酒を切らした時などに、代用として日本酒を使っても大丈夫なのでしょうか?

今回は『料理酒や、その代用として使う日本酒、又はワインなど、料理に含まれるアルコールの胎児への影響について』調べてみました。

料理酒と日本酒の違いは?

そもそも料理酒とはどういうものでしょう。

料理酒には、酒に塩分を加えたり、酢や調味用を添加した『醸造調味料』

アルコールに糖類や有機酸、アミノ酸などを加え、清酒より税率や値段の低い『合成清酒』

また、塩の入っていない、料理用に醸造された『料理用清酒』などがあります。

どの製品も大体アルコール度数が11~14.5度程度あり、日本酒(清酒)の平均が15~16度ですので、料理酒と日本酒のアルコール度数は実はあまり大差はないのです。

料理酒とは、酒に塩分を加えたり、酢や調味料を添加して飲用できないように不可飲処置を施すことによって酒税上の課税対象にならず、安価で、酒類販売免許のない商店でも販売できるようにしたもの。

つまり料理に使うお酒(日本酒)をより安く、手軽にどこででも買い求められるようにしたのが料理酒なのです。

ですので寧ろ料理酒の方が日本酒の代用と言え、塩などの入っていない日本酒の方が料理には使いやすい面もあります。

何故なら、料理のレシピにある「酒大さじ1杯」などの“酒”は、日本酒を指しているので、塩などの入っている料理酒ですと塩分過多の可能性があるからです。

このように料理酒と日本酒は、どちらを使ったとしてもアルコール度数に変わりがなく、代用できることがわかりました。

では次に、妊婦さんがお酒を使った料理を食べてることで、胎児に影響があるのかを調べてみましょう。

料理酒や日本酒の妊娠中の胎児への影響について

結論からいいますと、料理に料理酒や日本酒、ワインなどのお酒を使う場合、『加熱』さえすれば妊婦さんが食べても問題はありません。

アルコールはその性質上、非常に蒸発しやすく、常温でも蒸発しますので、調理による熱でどんどん蒸発してしまいます。

これが所謂、『アルコールを飛ばす』ということです。

お酒は魚の臭みを取ったり、肉を柔らかくしたりしてくれますが、同時にアルコール臭が出ますので、加熱することによってアルコールだけを飛ばし、旨味の成分や効果を残す調理の技法です。

ちなみに飲用アルコールの沸点は約78.3℃で、水の沸点は100℃なので、加熱すればアルコールの方が先に蒸発を始めます。

ですので普通に調理すれば料理ができ上がる頃にはアルコールが飛んだ状態になるのです。

和え物や酢の物など、食材と一緒に加熱しない料理の場合は、お酒だけを鍋に入れて火にかけ沸騰させ、アルコールを飛ばします。これを『煮切り』といいます。

冷ましてから酢や醤油などと合わせて使いますが、他の料理でもアルコールが飛んだか気になる方は、この煮切り酒をお使いになられるとよろしいでしょう。

料理を美味しくしてくれる日本酒やワインなどのアルコール類は、私たちの身近な食品に多く使われています。

しかしそれは極少量ですし、加熱してあれば問題のないものばかりです。

たとえば洋酒入りのケーキでも、酔っ払うほど入っていませんよね?

奈良漬けを食べても顔が赤くなるというようなアルコールに極端に弱い方なら別ですが、そうでないなら特に気にする必要はありません。

もちろん何でも食べ過ぎはいけませんが、神経質になり過ぎてストレスを抱える方が、お腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼすかもしれないとお考えになってください。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

逆引き検索