【管理栄養士監修】パセリの栄養と効能!食べ過ぎが危険と言われる理由とは?

パセリは栄養価が高く、様々な効能をもたらしてくれる野菜であると知っていましたか?

添え物、残り物、あまり物などとどちらかと言うと食べる物ではないようなイメージを以前は日本で持たれていたパセリですが、最近ではパセリが持つ栄養素や効能を知る人も増えてきたので「知っている」と答える方も多いかと思います。

ではそんなプラスのイメージとは反対の「パセリの食べ過ぎによる危険がある」とか、「妊娠中はパセリの摂取量に注意すべき」と言う話はご存知でしょうか?

どんな食べ物であろうとも過剰摂取した場合は何かしらの問題を起こす可能性があるもので、パセリにもまた注意すべきことがあるのですが、このことについてはあまりご存じない方も多いです。

そこで今回は日本ではまだまだ良くその特徴を知られていないパセリについての良い所と注意すべき所をご紹介するための『パセリの栄養と効能!食べ過ぎが危険と言われる理由とは?』と言う記事を書かせていただきました。

知らない人もまだまだ多いパセリについての良い所と注意すべき所に興味があったりはしませんか?

パセリは野菜なのか?

まずは「そもそもパセリって野菜に分類される物なのか?」もっと言うなら「食べ物なのか?」と言うことからお話させていただきます。

結論から言いますとパセリは日本では殆ど馴染みがないですが、西洋、中東あたりではハーブの一種としてだけでなく、普通に野菜として扱われる物です

植物の分類的にパセリは春の七草のひとつである芹(セリ)の仲間で香りにちょっと独特の特徴があり、苦味と言うか渋みがあります。

しかし西洋ではその香りだけを利用するため葉を乾燥させて粉末状にして完成した料理に振り掛けたり、バターに刻んで入れ「パセリバター」にしたりするのが日本でも有名な使い方です。

料理にもう少し詳しい方ならばそれ以外にも煮込み料理の風味付けのために使われる香草類を数種類束ねたミックスハーブである「ブーケガルニ」に使われたり、小さく千切るか刻んでサラダの具にされたりすることもご存知かもしれません。

更に中東地方ではパセリはより多彩な使われ方をし、ハーブとして使うのはもちろんのこと、サラダの他にも炒めたり煮たりとした料理があり、もはや完全に野菜のように扱われます。

また火を通すことであの独特の香りと味の癖もかなり薄まりますので和風の料理の調理法であるおひたしや汁物の具として使っても実は意外と美味しいです。

まだまだ日本ではパセリを調理して食べると言う発想が一般的ではないもののパセリはちゃんと野菜としても使えるのです。

そんな野菜としてパセリは食べられると言うことを知ってもらったところで、「では調理してまでパセリを食べる理由は?」と言うことに答えるため、パセリが実際にどんな栄養素を持ちどんな効能を持っているのかをご紹介します。

パセリの持つ栄養素

まずパセリにどんな栄養素が含まれているのかをざっとご紹介しますと以下の通り。

  • 炭水化物
  • 食物繊維
  • タンパク質
  • ビタミンA群
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • ビタミンK
  • カルシウム
  • 鉄分
  • カリウム
  • マグネシウム

ぱっと見て多くの人が分かるようにパセリが含む栄養素の種類はビタミン類とミネラルを中心にかなり多く、さらにはそれらの含有量についても決して少なくはありません

そしてこれらの中でも特にパセリの栄養素として注目したい栄養素が以下のもの

  • βカロテン(ビタミンB群の一つ)
  •  ビタミンC
  • ビタミンK
  • ビタミンE
  • 鉄分

パセリに含まれているこれらの成分は野菜の中でも特に多く、βカロテンなら人参には流石に劣る物のかぼちゃやブロッコリーの約8倍

ビタミンCはピーマンに劣る物のそれ以外の野菜でパセリ以上に含んでいる物はありません

そしてビタミンK、ビタミンE、鉄分においては野菜の中でもパセリ以上のものはないと言う含有量

更にこれらに加えてアピオールというパセリの特有のにおいの元である精油成分(エッセンシャルオイル)が非常に体に良い効果を持つなどパセリは実に体に良い野菜であると言えるのです。

パセリが持つ効能

上記でご紹介したようにパセリは非常に栄養豊富な野菜でして主に以下のような効能があると言えます。

  • 生活習慣病の予防
  • 骨や筋肉の強化
  • 貧血予防
  • アンチエイジング

より詳しくどうしてこうした効能があると言えるのかについては以下の通り

生活習慣病の予防

パセリに含まれる成分の中にはβカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどと言った抗酸化作用の高い栄養素が多く、活性酸素により体の脂肪が酸化し燃えにくくなったり、血管の中が詰まりやすくなりするのを防ぐ力があると言えます。

これは当然ダイエット効果があると言うことも言えるのですが心筋梗塞や脳血栓と言った死に至るような危険な病気の予防効果をもたらしてくれる恩恵でもあり、パセリは体に非常に良いということが出来ます。

骨や肌の健康を保つ

パセリに特に多く含まれるビタミンKの働きは骨にカルシウムを定着させる働きをし、ビタミンA群は粘膜や皮膚の代謝を促す効果を持っていますからパセリを食べることは骨や肌の健康を保つことにつながります。

この他にも鉄分が多く含まれていたり抗酸化作用を持つ栄養素が多いことから血液の健康を保つ効能もあると言えます

貧血・むくみ予防

パセリには鉄分が多いとされる野菜であるほうれん草の3倍以上の鉄分が含まれており、体に溜まったナトリウムを除去するカリウムも豊富に含まれています

また本来野菜に含まれる鉄分は「非ヘム鉄」と呼ばれる成分なので体に吸収されにくいのですが、パセリには鉄分の吸収を助けるビタミンCも多く含まれて居ますし、葉酸や亜鉛と言った赤血球の生成を助ける力を持った成分も含んでいますから他の鉄分の多い野菜よりも貧血の予防効果が高いのです

アンチエイジング

既にご紹介してきたような効能がパセリにはあると言え、体を若い時の状態に保つアンチエイジングの効果があると言えるのです。

高い抗酸化作用や美肌、血液の正常化に脂肪が燃えやすくなる体作りの効能があるとも言えますので女性には特に喜ばれる野菜であると言えるでしょう。

他にもパセリに含まれているアピオールという精油成分には口臭予防、食欲増進、疲労回復、食中毒予防、月経不順改善効果があると言われています。

しかしこんなに体に良さそうなパセリなのですが、食べ過ぎには注意が必要であり危険性があるのだと言う話もあるのです。

パセリの食べすぎがが危険であると言われる理由

パセリに限ったことではないのですが、ハーブとして使われる物には過剰摂取により体に害を及ぼす物や、特定の症状や状態である時には返って健康を害する物もありますので、ここではパセリのそうしたデメリットと言うかリスクについてご説明させていただきます。

まずどうしてパセリの食べ過ぎが良くないのかといいますと、パセリに含まれているアピオールと言う成分のせいです

このアピオールは適量であれば非常に良い効果を人体にもたらしてくれるのですが、刺激物であるために多量摂取を継続して行うことで消化器官を始め内臓器官に影響を及ぼし、強い吐き気を引き起こしたり、肝臓や腎臓に害を及ぼす可能性があるのです

もちろんこれは常識的な範囲でパセリを食べてもまず起きないことでして、量にして200gを超えて食べた場合危険性があると言う話ですから、毎日買ってきたパセリを茎ごと丸ごと食べていると言う方でなければまず心配しなくても大丈夫です

しかしこれ以外にも妊娠中の方が摂取する場合も注意して欲しいです

なぜかと言うとパセリは古くは妊娠を止めるために服用されたり、比較的安全な妊娠中絶を行うことができるとして使われてきたからです。

この効果をもたらす物もやはりアピオール。

摂取量次第では月経不順治療の役に立つ物なのですが、これもあくまで摂取量次第の話であり、この成分が子宮に強い刺激を与える効果があるとされており、妊娠中の方は出来るだけ摂取しないに越したことはないとも言われています

もちろんこちらも常識的な範囲でパセリ食べた所で医学的に問題ないとされていますのでそこまで絶対に避けなくてはならない物ではないのですが、パセリやセロリと言ったこのアピオールを多く含む野菜を毎日たくさん食べていたと言う方であれば、やや控える意識はした方がいいかもしれません

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