もずくが非常に体に良いと聞いたことはありませんか?
栄養価が軒並み高い海藻類の中でももずくは特に現代人に不足しがちな栄養価が高いとされ、一時期話題になりました。
またもずくの持つ効果効能の中には、有名なダイエット効果にプラスとなる便秘解消効果や頭髪への効果があるとされる他にも、アレルギー性の症状の緩和や免疫力を向上させる力もあり、「好きではないけど健康のために」と現在進行形で継続して食べている方もいるかと思います。
しかしそうしたもずくが体に良いことを知っている方でも、いくら体に良いもずくでも一日摂取量があまりにも多かったり、食べ過ぎてしまうとかえって便秘になりやすくなったりと言ったマイナスな健康効果を起こすこともあると言うことはご存知ない方が意外と多いです。
そこで今回はもずくの持つ栄養素や効果効能だけでなく、オススメの一日摂取量や食べ過ぎているとどうなるのかなどまでをご紹介した『もずくの栄養と効果効能!食べ過ぎると便秘になる?』と言う記事を書かせていただきました。
知らない人もまだまだ多いもずくについての良い所と注意すべき所に興味があったりはしませんか?
もずくとはそもそもどんなものなのか?
まずはもずくについての基本中の基本である「そもそももずくってなんなのか?」と言うことからお話させていただきます。
もずくとは一般的に細長い形状で表面のぬめりが特徴の海草の一種です。
表面のぬるぬるとした感触とわかめのような歯ざわりが、お酢で和えて食べるのに合う事から主に「もずく酢」で食べられることが多いですが、沖縄では汁物の具や天ぷらにして食べたりもすることもあり、意外と色々な食べ方が出来るので酢のものが嫌いな方でも食べ方によっては意外と食べられることも多いです。
名前の由来は他の海藻類に絡みつくようにして生えることから「藻に付くやつ」ということで「藻付く」と呼ばれていたそうなのですが、漢字で書くと他にも水雲、海蘊、海雲などの漢字が用いられることがある意外と日本の広い範囲で食用とされてきた歴史ある食べ物なのです。
しかし実は2000年ごろの沖縄の健康食ブームが来るまでは、あまり健康に良い物としては知られておりませんでして人気もありませんでした。
ですがもずくが持つ栄養とそれらがもたらす効果効能は非常に高いのです。
では一体もずくはどんな栄養素や効果効能を持っているのかを続いてはご紹介させていただきます。
もずくの持つ栄養素
まずもずくにどんな栄養素が含まれているのかをざっとご紹介しますと以下の通り。
- 炭水化物
- βカロテン
- ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、ビオチン)
- ビタミンE
- ビタミンK
- ナトリウム
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
- マンガン
- リン
- ヨウ素
- 鉄
- 銅
- 亜鉛
- 食物繊維
御覧のようにもずくにはビタミン類とミネラルを中心に多くの栄養素が含まれており、他の食べ物では摂取しにくい無機物類も多めです。
そしてこれらの中でも特にもずくの栄養素として注目したい栄養素が水溶性食物繊維の「フコイダン」です。
このフコイダンは海藻類のぬめりの素として知られている成分でめかぶや昆布などにも含まれている成分なのですが、もずくは海藻類の中でもこれを最も多く含んでおり、もずくが体に良い効果効能を持つとされる理由の大部分がこの成分に由来しています。
では続いてより具体的なもずくが持つ効果効能についてご紹介させていただきます。
もずくの持つ効果効能
上記でご紹介したようにもずくは非常に栄養豊富な海草でして主に以下のような効能があると言えます。
- ダイエット効果・生活習慣病の予防
- 整腸作用・便秘や大腸癌予防
- 髪や肌を健康に保つ効果
- アンチエイジング・抗酸化作用
より詳しくどうしてこうした効能があると言えるのかについては以下の通り
ダイエット効果・生活習慣病の予防
まず何と言っても100gで一桁と言う低カロリーであることと、先程取り上げた注目成分フコイダンが糖分や脂肪分の吸収を緩やかにし、急激な血糖値の上昇を緩和してくれる働きが大きいです。
その他にもビタミンB群やビタミンE、カリウムと言ったダイエットや生活習慣病予防に効果的な成分を多く含んでおり、総合的に見て高いダイエット効果・生活習慣病の予防効果を発揮してくれると言えるのです。
整腸作用・便秘や下痢の改善
フコイダンは水溶性食物繊維なので、体内の水分と合わさることで便の固さの調節をする力を持ちますから、便秘にも下痢にも効果を発揮し整腸作用をもたらしてくれますし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こすピロリ菌から内臓を守る作用を持っています。
またその他にも善玉菌の栄養源となりやすく、腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を減らす効果もありますし、糖分や脂肪分の吸収を緩やかにしますので非常に整腸作用が高いと言えるのです。
またその整腸作用は免疫力の向上やアレルギー性の症状の緩和と言う効果をもたらしてくれます。
髪や肌を健康に保つ効果
フコイダンが水分保持力が高いことから潤いを保持する働きがあるとされており、もずくの中でもオキナワモズクは特にヨウ素と言う成分を含むため、甲状腺ホルモンが分泌しやすくなり、タンパク質合成を促進し、新陳代謝を活発にさせる力があるとされています。
その他にもカルシウムが豊富であることや、ビタミンCを含んでいることもまた髪や肌を健康に保つ効果があるとされている理由です。
アンチエイジング・抗酸化作用
既にご紹介してきたような効能がもずくにはありますし、何度も出てきたフコイダンが高い抗酸化能力を持つために体を若い時の状態に保つアンチエイジングの効果があると言えるのです。
その他にも抗酸化作用があることで知られる栄養素が多数含まれており、もずく酢で食べることが多いのもその力を後押ししており、世の中で最初に有名になりだした時は「沖縄県の人の長寿の秘密」などとも言われて紹介されてもいました。
しかしこんなに体に良さそうなもずくなのですが、食べ過ぎには注意が必要であり一日摂取量をしっかりと抑えておいた方が良いのだと言う話もあるのです。
もずくの食べ過ぎはどんなことを起こすのか?
もずくに限ったことではないのですが、どんな食べ物であっても過剰摂取はやはりあまり体に良くないものであり、一日摂取量を決めて食べるのが正解です。
具体的にもずくを食べ過ぎるとどうなるかと言いますとまず食物繊維のとりすぎにより、返って便秘や下痢を起こす人がいます。
これは食物繊維が消化出来ない、または消化に時間がかかるものであるために胃もたれや消化不良を起こすからであり、消化器官が弱い人や弱っている時に過剰に食べ過ぎると起こることです。
また他にもヨウ素の摂取のしすぎによる甲状腺ホルモンの分泌がされすぎての甲状腺の異常や胎児に与える悪影響もあるとされています。
このヨウ素と言う成分は少量でもかなり人体に影響を及ぼす成分でして甲状腺肥大や甲状腺ホルモンの異常を起こしかねないためそれらの治療中の方は摂取を控えた方がいいかもしれません。
健康体の方であっても大体の一日摂取量が3gまででないと過剰摂取になるとされていますから、ヨウ素はもずく1gあたりに0.015g含まれているとされていますからもずく200gが一日摂取量の限度だと言えます。
とは言えグラムだと分かりにくいかと思いますので、市販のもずくが大体80~100gで1パックになっているために1日に2パックまでと思っておくと良いかも知れません。
もちろんこうした異常が一日食べ過ぎただけで直ぐ出るというわけではありませんが、継続的に食べている人も多いかと思いますので念のため気にしておいてください。