【管理栄養士監修】らっきょうの栄養素や効果効能と食べ過ぎの注意点!いつ食べるのが効果的?

らっきょうは非常に体に良い効果効能があると言うことをご存知でしたか?

らっきょうは今では漬物にされた物がカレーの付け合せでたまに出てくる時ぐらいでしかお目にかかることもあまりなく、独特の臭いと辛さがあるため苦手な人も多いような食材ですが、漢方薬にも使われることがあるような野菜でして「畑の薬」とも呼ばれる野菜。

しかもその効果効能は幅広く、便秘や下痢と言った腸の問題解決や血圧や血糖値などの血液の健康ヘの効能をはじめ、コレステロールに影響することでのダイエットへの効果もありますし、更にはがんや心臓病などの命に関わる生活習慣病ヘの効果もあるとされています。

ですがそんな「具体的にらっきょうにどんな成分が含まれていて、どんな健康効果があるのか?」と言うことはもちろんのこと、「いつ食べると最も効果的なのか?」や「食べ過ぎた場合に副作用などはないのか?」についてをご存知の方はあまり多くないでしょう。

そこで今回はそんならっきょうに興味を少しでも持ってもらい、健康に役立ててもらいたいと思いらっきょうについて色々なことをご紹介する『らっきょうの効能と食べ過ぎの注意点!いつ食べるのが効果的?』と言う記事を書かせていただきました。

名前ぐらいは知っていても実際にどんな物かは意外と知られていないらっきょうについて興味があったりはしませんか?

らっきょうとは?

まずは一度もらっきょうを食べたことはないと言う方も少なくないと思いますし「そもそもらっきょうとはどんなものなのか?」と言うことからお話させていただきます。

簡潔に説明しますとらっきょうとはネギの仲間の植物の球根です。

別名「オオニラ」や「サトニラ」とも呼ばれることもあり、「薤白(がいはく)」という生薬名もあります。

ニンニクやニラと同じ「アリル硫化物」を多めに含んでおり、独特の臭いと辛さを持っているため生で食べることは殆どなく、主に甘酢漬けで食べるのが一般的ですが、塩漬けや醤油漬けなどの他の調味料に漬け込んだものもあります。

カレーライスが世に出回った時はつけあわせの薬味として、福神漬とならんでポピュラーな存在でしたが、特徴的な臭いと味がするためかなり嫌う人も一定数いて現在は福神漬けほどポピュラーではなく、目にする機会は昔に比べると圧倒的に減りました。

「エシャレット」と言う商品名で売られていることもありますが、西洋料理の香味野菜として有名な「エシャロット」とは実は別の植物で味や臭いはもちろんのこと、見た目も結構違いまして、似た名前の商品名がつけられているものの代用品として使うのはおすすめできません

らっきょうが食用とされてきた歴史は意外と古く、平安時代ぐらいから食べられてきた物だそうでその食べ方も現代に至るまで色々と研究されており、メジャーな漬物以外にも生のらっきょうを刻んだり摩り下ろして薬味に使ってみたり、炒め物や天ぷら、和え物など色々な食べ方が存在します

食べやすさだけを追求するなら火を通した方が良いのですが、そうすると折角の栄養素が失われしまいやすい欠点があります。可能ならばより生の状態に近い形で食べた方が美容や健康への効果効能は高いです。
またらっきょうはニンニクやニラの仲間であるだけあり、美容や健康のためになる成分も非常に多く含まれており、体に非常に良いと言う特徴もあります。

具体的にどんな成分が含まれており、どんな効果効能があるのかについては以下の章でご紹介させていただきます。

らっきょうに含まれている栄養素について

らっきょうに含まれる栄養素の中でも特に注目されているのは以下の通り。

  • 硫化アリル
  • フルクタン
  • ジアリルスルフィド
  • アリシン

これらがどんな成分かと言いますと以下の通り。

硫化アリル

アリル化合物の一種で玉ねぎやにんにくの辛味の素であり、刻んだりおろしたりする時に目に沁みることで有名な成分。

効果としては高い抗菌・殺菌作用があることや消化吸収を高める効果があることが知られており、それ以外にもドロドロになってしまっている血液でもキレイにし、血液をサラサラにしてくれる効果を持つ成分であるとも言われています。

フルクタン

フルクトース(果糖)がいくつも結合して出来る多糖類の総称で、食物繊維の一種。

非常に水に溶けやすい糖分ですが、体に吸収され難い糖分として有名で、血糖値の上昇を緩やかにする効能や血中の悪玉コレステロールを減らす効果も広く知られています。

その他にも水溶性の食物繊維であるために整腸作用もあり、生活習慣病やダイエット効果が期待されている成分でもあります。

ジアリルスルフィド

硫酸化合物の一種であり、抗酸化作用と発がん性物質の解毒やがん細胞を死滅させる効能があるとして注目されている成分です。

その他にも血液の凝固を抑える効能もあり、高血圧や冷え性、肩こりなどにも効果がありますし、命の危険に関わるような動脈硬化など心臓病などにも効果があるとされています。

アリシン

こちらもアリル化合物の一種でらっきょうの臭いの元となっている成分の一つ。

ビタミンB1の吸収を高めるとともに、炭水化物の代謝を促しエネルギーの作り出すサポートをする効能があり、疲労回復とダイエット効果が高いことが有名

抗酸化作用や強い抗菌・抗カビ作用を持つことから、この成分を含む食べものが長持ちする理由でもある成分でもあり、それ以外にも血液をサラサラにしてくれる効果を持つ成分で血流の正常化効果もあります

また食欲の増進や、油分の消化を助ける効能もあり、ニンニクやネギ、玉ねぎなど夏バテの解消や肉や揚げ物と相性が良いとしておすすめされる食べ物に多く含まれる成分でもあります。

らっきょうには以上の様な成分が多く含まれている他にも量こそ極少量ですが、数種類のビタミンやミネラルを含んでおり、サポニンを初めとする抗酸化力の強い成分が含まれています。

ではそうした成分を含んでいることから、より具体的にどんな効果効能があるのかを続いてはご紹介させていただきます。

らっきょうの持つ効果効能

上記でご紹介したような成分がらっきょうには含まれておりますので、主に以下のような効果・効能があると言えます。

ダイエット効果

腸内環境の正常化

血液・血流の正常化

免疫力の向上

生活習慣病予防

アンチエイジング効果

御覧のように非常に多くの美容と健康への効果効能がらっきょうにはあります。

既にご紹介したようにらっきょうに含まれる成分には下痢や便秘の改善などの腸内環境の正常化に関わる成分も多く、抗酸化作用が高い成分と血液に作用する成分も多いですからこのようなことが言えるのですが、特に注目して欲しいのは生活習慣病予防の効能

血流を正常化することでの動脈硬化や心臓病に効果があることはもちろんのこと、血糖値の上昇を緩やかにする効能や血中の悪玉コレステロールを減らす効果があるために糖尿病やメタボリックシンドロームへの効果もありますし、何より抗がん作用が期待できるのがらっきょうの効能として目を引きます。

代謝に関わる成分や脂肪分に働きかける成分も多いのでダイエット効果が高いことと合わせ、食事での健康に気を使えない人も多い現代人には是非ともおすすめな食べ物であるのがらっきょうなのです。

 

 

 

そしてこうした効果効能をより活かすためにはらっきょうの食べ方やいつ食べるのかも結構重要なこととなります。

らっきょうはどうやって、いつ食べるのがオススメなのか?

らっきょうの効果効能を最大限に活かすためには食べ方にちょっとした気にして欲しいポイントがあります。

まずいつ食べたらいいのかですが、毎食前(食事を取る約1時間ほど前)に食べることをおすすめします。

これは血糖値を抑える働きによる食べ過ぎの解消と、夏バテなどでの食欲の減退を解消するためであり、主に消化や吸収に関しての効果を高めるためです。

ちなみにらっきょう自体に含まれている栄養だけでは健康な体を維持することは出来ないですし、後ほど詳しくご紹介しますが過剰摂取はかえって体に悪いので、ダイエット効果を得るためであっても「食事はらっきょうだけ食べる」とか「食事の数時間前にらっきょうを大量に食べる」と言う食べ方は健康を大きく損なうので止めた方が良いです。

食べ方については出来れば生で、漬けたものを食べるにしてもあまり長期間漬けていないものの方がおすすめです。

これはらっきょうの持つ効果効能の多くを担うフルクタンが熱に弱く、水分にも溶けやすいものだからでして、折角の成分が調理方法によっては失われてしまうからです

その為らっきょうの健康への効果効能を最も得るためには「出来れば生で食前に習慣的に食べる」ようにすることだと言えます。

しかしそんな健康に良いらっきょうであっても食べ過ぎればかえって健康を損なうこともありますので最後に食べ過ぎるとどうなるのかと適切な量ついてをご紹介させていただきます。

らっきょうを食べ過ぎた場合に副作用などはないのか?

健康に良いものとは言えどんなものでもそうですが、食べ過ぎれば逆効果。

もしらっきょうを食べすぎた場合以下の2つのようなことが起こる可能性があるのでご注意ください。

  • 体臭が臭くなる
  • 胃もたれや下痢などの消化器官への悪影響

このどちらもらっきょうの健康への効能をもたらしてくれる「アリル硫化物」の過剰摂取が原因です。

まず体臭が臭くなる理由はニラやニンニクを大量に食べた時と同じ、殆どの場合が口臭や腸内で溜まるガスに影響が出る程度の物ですが、余程習慣的に大量に食べた場合は体臭へも影響が出ることがあるそうです。

胃もたれや下痢もまたニラやニンニクを過剰摂取したときと原理は同じ。

かなり強めの刺激物である硫化アリル、消化液の分泌を促進するジアリルスルフィド、消化し難い食物繊維などがらっきょうには含まれているため元から胃や腸が弱い方や弱っている時に大量にらっきょうを食べればこうした症状を起こすこともあります。

そうした過剰摂取で起こる症状を避けるための具体的な安全な摂取量はらっきょう自体の大きさや個人差でかなり変動するそうですが、効果効能が出つつも多くの人が過剰摂取の症状を起こさない量として「1日5つまで」を基準にすると良いとされていますのでこれから習慣的にらっきょうを食べてみようと思う方は参考にしてみて下さい。

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