【管理栄養士監修】第三のビールとは?発泡酒との違いやプリン体と注意点!

発泡酒に変わる第三のビールとはどんな物だかご存知ですか?

「第三の」と言われるぐらいですから当然ビールでも、発泡酒でもないこの第三のビールとは、実はそもそもビールとも言えない代物なのですが、「ビール」とついているからなのか、発泡酒との違いや、内包するプリン体についてなどへの関心を持つことなく、多くの人が飲んでいます。

しかし実は第三のビールとは発泡酒ともビールとも結構な違いがあるのです。

そこで今回は少しでも多くの人に第三のビールについてもう少し詳しいことを知ってもらうため「第三のビールとは?発泡酒との違いやプリン体について要注意!」と言う記事を書かせていただきました。

第三のビールとはこんな物だとご存知でしたか?

第三のビールとは?

まずは簡単に第三のビールと呼ばれるお酒の種類に認定される条件を簡単にご紹介します。

第三のビールの条件

  • 原料を麦芽以外にする
  • 発泡酒に別のアルコール飲料(麦由来のスピリッツや焼酎)を混ぜる
  • ビールの表示に関する公正競争規約の対象ではない

三つ目のことに関しては上記二つのどちらかで作られた「ビールみたいなお酒」が「第三のビール」と呼ばれるからこそ、そうなると言う結果の話なので詳しく触れませんが、とにかく第三のビールとは以上の形で作られるためビールや発泡酒のような物とはまったく違い、かなり人工的な手を加えられて作られている物だと思ってください。

では次はそれぞれのタイプと発泡酒の違いについて更に詳しくご紹介させていただきます。

麦芽以外原料タイプの第三のビールと発泡酒の違い

麦芽以外原料タイプの場合と発泡酒の最大の違いは当然原料です。

有名どころですとサッポロビールのドラフトワンならえんどう豆のタンパク質を、キリンののどごし生なら大豆のタンパク質を、サントリーのジョッキ生ならとうもろこしのタンパク質を利用して作られています。

他にもサトウキビを使ったものなども存在していましたが、今やこちらはどのメーカーでも積極的に開発研究されておらず、第三のビールと呼ばれる種類の主流ではありません。

ちなみにこのタイプは当然ですが、人工的な加工なくしてビールのような味や風味を出すことが出来ませんから「えんどう豆が原料」なのではなく「えんどう豆のタンパク質」が原料になっているというのがポイントです。水はもちろん、糖類、ホップ、カラメル、酵母エキスに香味料など、それっぽくするために色々な物が添加されている事も忘れてはいけません。

また法律上の発泡酒との違いを明確にするためこのタイプの第三のビールは旧法での分類は

「その他の雑酒②」

現在は

「その他の醸造酒(発泡性)①」

と言うカテゴリーの種類のお酒として扱われます。

では次は現在の第三のビールの主流となっている発泡酒に別のアルコール飲料を混ぜたタイプと発泡酒との違いについてご説明します。

発泡酒に別のアルコール飲料を混ぜたタイプと発泡酒との違い

こちらの場合と発泡酒の違いはもっと単純で、発泡酒を利用したカクテルみたいな物だと思っていただけたら良いです。具体的には発泡酒を主原料として大麦、小麦を区別することなく、「麦」から作った種類ものならば何でもいいので別のアルコールを混ぜて作ります。

多いのはやはり大麦スピリッツを加えた物ですが、小麦スピリッツや麦焼酎までそれこそどんな物であっても使われますので、物によってアルコール度数はもちろんのこと、味に風味に口当たりと全てがかなり多種多様。ビールや発泡酒以上に試しに第三のビールをどれか一種類飲んでみて口に合わなくとも、別の種類のものなら美味しく感じることがある要因はここにあります。

これらの種類が現状の主流の第三のビールでして、色々な研究開発が行われ新しい物として登場する第三のビールは大体このタイプです。

これらのお酒は法律上

リキュール(発泡性)①

と言う種類に分類され缶チューハイと同じ扱いをされます。

なんだかこうして並べてみるとビールや発泡酒に比べて良い所が安いぐらいしか思い浮かばなさそうですが、実はビールが好きな方の大きな悩みの種となりやすいプリン体に関しては第三のビールの方が良いと言える所を持ちます。

第三のビールとプリン体について

まずそもそもプリン体って何?と言う方のために簡単にプリン体とは何かを説明させていただき、その後第三のビールのプリン体についてのお話をさせていただきます。

プリン体とは?

プリン体と言うと体に悪いとか、通風の原因になるというイメージが先行しがちですが、プリン体は、穀物、肉、魚、野菜など食物全般に含まれる成分で、主に「旨みの成分」にあたり、人の体内でも生成、分解されているもの。

ようは大量摂取はよくないけれども少し摂ったからと言って体に異常をきたす物でも、健康な人が蓄積に怯えなくてはいけない毒物でもありません。むしろビールや発泡酒で体を壊すならアルコールや糖質の方が健康を害する可能性が高いです。

しかしどうしてもプリン体が気になるという方もいるでしょうし、少しでも抑えたいという方にとって第三のビールはオススメ。何せ成分を調整して作っているわけですからプリン体も糖質も0と言う物を作れるのですから。

第三のビールの利点

第三のビールは何度も繰り返しますように、成分を抽出したり、添加物を入れることによりビールっぽく作り上げたお酒です。それはつまり人工的に成分調整を出来るということでもあり、その過程の中でアルコール度数はもちろん、糖質やプリン体の量も減らすことが可能であるということ。

もちろん成分調整も各種原料の配合比も種類によって大きく違うため、そうした特定の成分が少ないものを選べるというだけですから、物を選ぶ必要はありますが、選べるということは十分メリットであると言えます。

このようにプリン体を気にする人にとってはコレはありがたいことだと思いますが、健康全般に注意が必要な人、または健康について得に気にする人にとっては第三のビールの方が良いかと言うと実はそうでもないのです。

第三のビールについての注意点

最後に簡単に第三のビールについての注意点です。

第三のビールの注意点

  • 人工的に作っているため多種多様な添加物が使われる
  • 減った旨みを補填するため糖質を入れる
  • 0は0じゃない可能性が高い

食品添加物が体に全て悪いかと言うとそうでもないのでしょうが、すでに国によっては規制がかかっている物や、蓄積により癌の原因になると言われている物までありますから、多いほうが良いと思える人はいないでしょう。

また第三のビールでは純粋なビールを好む人にとっての旨みの原料が単純に減っているわけであり、それをカバーするため糖質を入れます。それは総合的にカロリーが低くなったとしても栄養素の偏りや、人工甘味料の大量摂取につながることであまり、健康に良いとは言えません。

そして最後にラベルやパッケージに「糖質0」などと表記されていても0とは限らないことが殆どであること。コレはどういう事かと言いますと消費者庁が定める栄養素表示基準で「100ミリリットル当たり0.5グラム未満の場合0と表記できる」と言う条件を満たしていれば0と表記されるからであり、実際に全く入っていない訳ではないのです。

以上の注意点を踏まえた上で第三のビールはご購入ください。

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