麻婆豆腐は保存方法によってはかなり保存期間が長持ちしないと言うことをご存知でしたか?
塩分が多いとかスパイス、特に唐辛子などの辛いものを使ってある料理と言うのは、保存期間が長持ちしそうなイメージをお持ちの方が多いかと思うのですが、多くの料理は意外とそんなこともなく、たくさん作ってしまい過ぎるとただ美味しくなくなってしまうだけではなく、最悪食べてお腹を壊してしまうなんてことも良くあります。
今回はそんなイメージよりも長持ちしない料理の中でもカレーに続いて意外と言われることが多い麻婆豆腐に注目し、その保存方法ごとそれぞれの保存期間や日持ちしない理由、日持ちさせるためのコツや具体的な方法などについてをご紹介させていただきます『麻婆豆腐の保存方法と保存期間!日持ちさせる方法とは?』と言う記事を書かせていただきました。
意外と知らない人も多い麻婆豆腐についての保存期間やおすすめの保存方法について興味はございませんでしょうか?
麻婆豆腐は長持ちしないものなのか?
まず最初に麻婆豆腐は長持ちするものではないと言う事実からご紹介させていただきます。
最初にも少し触れたのですが、一般的に辛いもの、特に唐辛子には除菌・殺菌効果や腐敗を遅らせる効果があると言う話もあるようなのですが、これは一種の迷信でして、唐辛子が持つ長持ちさせる効果としてあると言えるのは防虫効果ぐらいのもので実は料理を長持ちさせるような効果があると証明されていません。
その為唐辛子やそれを主な原料とした豆板醤などの調味料をふんだんに使ってあったとしても、それが理由で長持ちすると言うことはないのです。
ましてや麻婆豆腐のメインの食材である豆腐がそもそも長持ちするような食材ではありませんし、片栗粉などでとろみをつける場合も多いことからしっかりと冷める前に密閉してしまうことも多く、水分が多いことと中途半端な温度で保存してしまいやすいことから腐敗しやすく、更に雑菌が繁殖しやすい料理でもあるのです。
その為「冬で台所が涼しいから大丈夫」、「ラップして冷蔵庫に入れたから大丈夫」などと言った考え方で放置すると半日ほどでダメになることもあるので注意です。
また悪くなったことを感じやすい臭いや味についても使う香辛料や味付け、特に花椒や本場のジャンなどを使い本格的に作ったものであればあるほど分かりにくく、食べた後のお腹の調子の悪さでダメになっていたことに気が付くことが多いことも注意しておきたいポイントです。
麻婆豆腐の保存方法別の保存期間
長持ちしないと言うことをご紹介させていただいたところで続いて、「では麻婆豆腐は具体的に大体どれぐらいの保存期間なら安心して食べられるのか?」と言うことを常温・冷蔵・冷凍それぞれの保存方法で保存した場合ごとにご紹介させていただきます。
- 常温では最大でも1日
- 冷蔵庫では最大で2日
- 冷凍庫では「食べられる」という基準では大体1ヶ月
御覧の通り冷蔵庫でも2日が限度であり、2日目以降に安全に食べたいと言うのならば冷凍する以外の選択肢はないと言えますが、冷凍すれば豆腐が凍ってまるで高野豆腐のようになってしまうため、普通の麻婆豆腐としてはとても食べられないものになってしまうため、全くおすすめできません。
また常温で保存する場合はもちろん夏と冬では温度も違うので一概には言えませんが、高温多湿の梅雨時などに完成して完全に放置しておけば最短は半日持たない場合もありますし、冷蔵庫での保存についてもあくまで「最大が」2日前後であり、保存方法によっては2日目でも食べない方が良い状態になる場合もあり得ますので、「冷蔵庫で保存していたから2日は大丈夫」ではないと言うことも覚えておいて欲しいです。
では次はそうした特徴も踏まえ続いて、それぞれの保管方法についてどうしたら一番長持ちさせられるのかについてを御説明します。
常温で保存する場合
出来れば常温で保存する事は避けたほうが望ましいですが、どうしてもしなくてはいけない状況の時はせめて次のポイントを抑えておくことをおすすめします。
- 鍋やフライパンの状態で保存する
- 出来れば1時間に1度、最低2時間に1度ぐらいは中までしっかりと加熱する
- 加熱する時は「温かくする」ではなく、「沸騰している」ぐらいまで加熱すること
- 蒸気が籠らないように常に蓋はしないこと
どれも基本的には細菌が繁殖したり、腐敗しないようにするためのことでして、中途半端な温度にしたり変に水分が多い状態を避けるためのポイントです。
常温保存する時に最悪なのは作り終えた段階で「ちょっと多いかも」と出来立てをタッパーに入れ蓋をしてしまったり、食べる分とは別の器に盛ってラップで密閉してしまうこと。
数分もすれば「ぬるい水につかった状態と同じ」と言う食べ物が一番ダメになりやすい状態になってしまうので、後で食べようと思うのならばこれだけは絶対に避けましょう。
とは言えもちろんこれだけ努力して何とか長持ちさせようとしても次の日まで持つかどうかですので、常温保存は全くおすすめできません。
冷蔵庫で保存する場合
常温で保存する場合と注意すべきことはまず長持ちさせたいのであるなら冷蔵庫に入れる前に湯気が出なくなるまで密閉しないで冷ますことと、出来るだけ中途半端な温度にしないようにすることが重要。
変に温かいまま冷蔵庫に入れてしまうと結局ダメになりやすい状態になってしまうので、冷ましてからもできれば金属製の器に入れるか鍋やフライパンのまま冷蔵庫に入れることをおすすめしますが、これが難しい人の方が多いと思いますので、その場合せめて水が入らないように鍋やフライパンごと水道水で一気に冷ましてから器に入れるようにすると長持ちしやすいです。
また冷蔵庫の中は思ったよりも乾燥しやすい環境なので、常温とは異なり冷蔵庫に入れる時はしっかりと密閉してから入れることをおすすめします。
もちろん冷蔵庫で保存する場合もどうしても普通の日本で販売されているタイプの豆腐を使うと数時間もすれば豆腐の水分が染み出してきてしまったり、スパイスの香りや辛みが飛んでしまいやすいので味は格段に落ちますし、豆腐が劣化しやすいことには変わりありませんので、長持ちしても2日。
冷蔵庫で保存したとしても3日前の麻婆豆腐ともなると食べないことをおすすめします。
冷凍庫で保存する場合
長持ちさせる目的だけを見てみれば1番長持ちさせることが出来るのがこの冷凍庫で保存する方法。
冷凍してしまうため多少温かいままでもしっかり密閉してさえいれば保存期間中に悪くなることもありませんし、細菌が繁殖することもありませんが、上記しましたように冷凍する場合は豆腐が全く別物になってしまうため、製作段階の豆腐を入れる前か、豆腐を取り除いて冷凍する必要があります。
もちろん豆腐が入っていない状態で冷凍して保存する場合でも味や香りの劣化は起こりますし、作りなれていなければ豆腐を入れる前で多いかどうかを判断できないこともあるでしょうし、後から豆腐だけ取り除いてもその豆腐は結局すぐ食べてしまう必要があります。
ですがこの方法ですと豆腐がない状態で冷凍した物を別の調味料やスパイスを足して麻婆豆腐ではない別の料理に使ったりすることもできますし、最悪1か月経過した後も美味しくはなくなっていても食べることが出来る状態ではあることが多いため、よほど多く作ってしまってしばらく食べたくない、または何らかの理由でしばらく手を付けられない理由がある時は冷凍してしまうことも検討してみて欲しいです。
どうなったら悪くなっているのか?
最後に常温や冷蔵庫で保存していることを忘れてしまった時、ダメかどうかを判断するための大体のポイントについても一応ご紹介させていただきます。
悪くなったことが分かるポイント
- 作ったものをすぐ密閉して完全放置で12時間以上経過
- 表面に白い膜が張っているように見える
- 酸味がある
- カビがついている
まず「表面に白い膜が張っているように見える」段階は豆腐の水分や蒸気で麻婆豆腐がぬるい水にそこそこの時間漬かっていた状態であったことを示しています。
その為この状態では食中毒を起こす菌や腐敗菌が繁殖しやすく、臭いや味などで変化を感じ取れなくともお腹を壊す恐れがかなりあります。
同様に冷蔵庫に入れていたから、涼しいところにあったから、ちょっと食べても臭いや味、舌触りなどで変化を感じなかったからと言っても麻婆豆腐はこのぐらいで悪くなってしまうこともかなりあるため「作ったものをすぐ密閉して完全放置で12時間以上経過」している場合もあまりおすすめできません。
もちろんこれら2つの状態では絶対に食べられない状態とはまだ言えないのですが、小さなお子様や胃腸が弱い人にとっては胃腸炎の原因となることもあるため、食べる場合にはダメになっている可能性があることだけは覚えておいて欲しいと思います。