【管理栄養士監修】ザラメ糖と砂糖の違い!ザラメが体に悪いのは本当?

ザラメ糖とはどんな砂糖かご存知ですか?

恐らく「ザラメ」と言う名前の砂糖自体を知らない人は多くはないと思いますが、「ザラメ」と「ザラメ糖」は違うものを指す言葉でして、このことを知らない人も少なくないと思います。

そして例えそれを知っている人でも「ではザラメ糖にはどんな特徴があるのか?」と聞くと他の砂糖との違いが見た目ぐらいしか特徴を知らない人はたくさんいると思いますし、「どんな使い方をするのに向いた砂糖でしょうか?」と聞かれてもパッと思いつかない人も少なくはないでしょう。

ましてや「原料はなにか?」、「どうやって作るのか?」、「他の砂糖と成分的に違うものなのか?」などとなってきたら殆どの方がご存じないでしょうし、賞味期限はどのくらいなのかや普通の砂糖よりも体に悪いものなのかとなってきたら答えられる人はごく僅かでしょう。

そこで今回はそんなとてもややこしいザラメ糖について色々とご紹介する『ザラメ糖と砂糖の違い!ザラメが体に悪いのは本当?』と言う記事を書かせていただきました。

意外と知っているようで知らない「ザラメ」と「ザラメ糖」の違いやそれぞれの特徴について興味はございませんでしょうか?

ザラメとザラメ糖

まずはざっくりとザラメとはどういう砂糖なのか?ザラメ糖とはどういう砂糖なのか?を簡単に説明させていただきます。

もっとも簡単に言いますと「ザラメ砂糖」こと「ザラメ」とはショ糖を大きめに結晶化させた砂糖の一種で、実は黒砂糖や上白糖と言った特定の砂糖の種類ではなく「粒の大きな砂糖の総称」みたいなもので、漢字で書くと「粗目」または「双目」と書きますす。

その為グラニュー糖もザラメの一種ですし、同じザラメでも黄双目(きざらめ)、白双糖(しろざらとう)、赤ザラメなどの種類によって原料や作り方も変わります。

こうしたザラメの中でも日本人にただ「砂糖」と言うと「上白糖」を思い浮かべるように、ほとんどの人が「ザラメ」と言うと思い浮かべるものは黄双目こと「中双糖(ちゅうざらとう)」です。

この中双糖はサトウキビが原料で茶色と言うか黄色みを帯びているのが最も特徴的なザラメです。

この色は100℃以上で緩やかに加熱して製造する製造工程でキャラメル化させたり、仕上げ時にカラメルを混入したり表面に吹き付けたりしているためついていまして、甘味以外にもカラメルの風味である味や匂いがする特徴からカステラやカルメ焼きと言った茶色や黄色の色味が強い焼き菓子、醤油やみそを使った煮物などへの使い方が一般的です。

感覚的には三温糖の使い方とほとんど変わりなく使えて、味の違いも分かる人はいないでしょう。

それに対して敢えて「糖」の文字をつけて「ザラメ糖」と言った場合は「白双糖(しろざらとう)」そのもののことです。

このザラメも原料は同じサトウキビですが製法はグラニュー糖や氷砂糖と同じでして、その名の通り真っ白と言うか透明な見た目と無臭で淡白な甘味が特徴です。

グラニュー糖や氷砂糖との違いは粒の大きさ以外に全くないので使い方もほぼ同じでして、料理に余計な味や匂いそして色がついて欲しくない時主に使われるので、後から色やフレーバーを後付けすることも多いリキュールや綿菓子などにはこのザラメが良く使われます。

さて、ここまでザラメとザラメ糖について説明させていただきましたが、もう頭がこんがらがっている人もいると思いますので、最後に箇条書きで特徴をまとめておきます。

  • 「ザラメ」とは「ザラメ砂糖」のことであり、粒の大きな砂糖の総称
  • 「ザラメ糖」とは「白双糖(しろざらとう)」のこと
  • 「ザラメ」または「ザラメ砂糖」とは大概の日本人にとって「黄双目(きざらめ)」こと「中双糖(ちゅうざらとう)」を指す
  • 「ザラメ」または「ザラメ砂糖」は三温糖と大きさ以外の違いはほぼない
  • 「ザラメ糖」はグラニュー糖と大きさ以外の違いは全くない
あくまでも本来の日本語的にはこのように区別されると言うだけであり、区別せず使う方もいれば「ザラメ」と「ザラメ糖」の意味を反対に使う方もいるようで、これがまた一層ややこしいポイント。成分的にはどっちも代用できないほどのことはないのでレシピなどで迷った時は「醤油か卵を使う時は茶色いの、それ以外は白いの」とザラメを使い分けるのが無難です。

ザラメ糖と砂糖の違い

さて一番ややこしい所が大体済んだところで続いてこちらではタイトルにもありますザラメ糖と砂糖の違いについてをご紹介します。

最初にまずお断りしておきますが、このタイトルにもあります「砂糖」とは、殆どの日本人にとって一番スタンダードな砂糖こと「上白糖」のことですので、一番誤解がないように言いますと「白双糖(しろざらとう)」と「上白糖」の違いであることをあらかじめご了承ください。

そしてそんな「白双糖」と「上白糖」の違いは何かというと敢えて言うならば粒の大きさとショ糖の純度

純度に関しては上白糖はすでに砂糖の中でもかなり高く97%ショ糖ですから99%ショ糖のザラメ糖とほぼ変わりないのですが、粒の大きさは砂糖そのものを食べた時の食感の違いで出てきます。

分かりやすいのがザラメせんべいですね。

他にもこのように砂糖の形状が残った状態で食べるお菓子や料理などに関してははっきりとした違いが出ると言えますが、逆に成分が2%しか違わないため甘味をつける調味料として溶かして使うのであるならば、溶けにくさに多少違いはあっても味などの違いは絶対に分からないと思います。

これ以外に違いが出るとしますと計量する時の「~匙~杯」または「~つまみ」と言う分量の時。

粒子の大きさが全然違うのでこうした軽量の時はたくさん作る場合結構総量が変わってきますので、こうした表現の分量表記の時はやや甘みが強すぎたり、弱かったりすることもあります。

とは言え「ティースプーンで」とか「2つまみ」程度の量の時はほとんど味の違いなんてありませんので、「こうした表記のレシピの5倍以上の量を作る時」ぐらいから気にすれば良いだけなのでそこまで代用するとき注意するほどのことでもないのですが。

ザラメが体に悪いのは本当?

インターネットで調べてみると「あの砂糖が健康に悪い」、「この砂糖がダイエットに良い」なんて話は探してみればいくらでも見つかるもので、ザラメはどちらかと言うと「体に悪い」という評価がやや多い気がしますのでこれが本当なのかどうか調べてみました。

まず「ザラメは精製度合いの高い砂糖だからかえって普通の砂糖よりも健康に悪い」と言う意見に関しては全くあてになりません

ザラメとはすでに表記したように確かに精製度は高いのですが、ザラメの中には砂糖を精製する前の粗糖を原料としたものは赤ザラメというものもありますし、仮に「黄双目(きざらめ)」ことを言っているにしてもショ糖の比率の違いは2%ですから殆ど変わりありません。

もちろん他の砂糖に比べて賞味期限が早いとか、原料に不安があるとかそんなこともありません。

賞味期限は他の砂糖と同じく数年もちますし、原料だって他の砂糖と何も変わらないサトウキビですから差はありません。

ですがでは体に悪くないのかと言うともちろんそんなこともありません。

それと言うのもそもそも砂糖自体が本来は生き物が敢えてとったほうが良いものではありませんでして、総合的に「健康に良い砂糖」なんて存在していないからです。

せめてあるとしても「健康にそこまで悪くない砂糖」か「健康に良い栄養も含む砂糖」だけの話で、それもまた微々たる違いでしかありませんし、ザラメは残念なことに「健康に対してメリットと呼べるようなポイントがない砂糖」であることは確かなのです。

その為やはり摂取量は減らした方が好ましいのですが、だからといって砂糖の中で特別危険視した方が良いというものでもございませんので、どうせ砂糖を使うと言うのであるならば普通に料理に合わせて使って問題はないと思ってください。

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