小麦粉は賞味期限も長く、例え賞味期限が切れたとしても小麦粉自体が悪くなって食べられなくなることは滅多にないものですが、別の要因で賞味期限よりも早く駄目になることが結構あります。
その食べられなくなる別の要因としてあげられるのがカビ、そしてダニです。
特にダニは危険でして、ダニが繁殖した小麦粉を使った料理を食べると最悪死に至るケースもあると言われています。
その為小麦粉を保存しておくならば、保存方法や保存場所をしっかりと理解し、カビやダニから守れるようにしておきたいと言うもの。
しかし意外と小麦粉の保存についてどうしたら良いのか知らない方も多く、ただ冷蔵庫に入れておけば大丈夫だと思っていたり、冷凍庫で保存する方法や、正しい保存容器の選び方を知らない人もいるかと思います。
そこで今回は小麦粉の最適な保管場所や保存容器についてなどの保存方法についてまとめた『小麦粉の保存方法と保存場所!ダニを防ぐのは冷蔵庫か冷凍庫か常温どれがベスト?』と言う記事を書かせていただきました。
小麦粉の最適な保存方法に興味ございませんか?
Topics
小麦粉の本来の賞味期限はどのぐらいなのか?
小麦粉の本来の賞味期限は未開封状態で強力粉は製造後6か月、薄力粉と中力粉は1年とされており、開封した後のものだとその後大体1ヶ月以内に使い切るのが好ましいとされています。
しかしこれはあくまで「絶対に問題なく食べられる期間」ではなく、「製品としての小麦粉が価値を失わない期間」ですから例えコレを過ぎたとしても実は小麦粉そのものは殆ど悪くなっていることはありません。
その為しっかりとした保存方法について押さえて小麦粉を保存しておくことが出来れば強力粉でも2年以上保存することも可能です。
小麦粉の保存の時に気をつけるべきこと
この記事の冒頭でも少し触れたように、小麦粉を保存する時に気をつけるべきは小麦粉の劣化そのものよりもカビそしてダニです。
逆に言えばこれらが発生しない環境でありさえすれば小麦粉は、直射日光があたらない冷暗所で何の問題もなく、保存しておくことが出来ます。
しかし当然そんな無菌室みたいな環境で生活している人なんていないでしょうから以下で紹介する3つのポイントを気にする必要があります。
- 温度が20℃以上にならないかどうか?
- 湿度が50%以上にならないかどうか?
- ダニが侵入できない保存容器で保存できているかどうか?
少し細かくどうしてなのかの理由も説明します。
まずカビもダニも「栄養・温度・湿度」の3要素が合わさると発生します。
そして小麦粉そのものが高い栄養価を持ち、それだけで1つ要素を満たしてしまっておりますから、後は温度と湿度の条件がそろってしまうと危険なわけです。
また最後の保存容器についてですが、0.03mmしかないダニであっても市販の小麦粉が入っているビニールや紙程度なら簡単に食い破って小麦粉までたどり着くので、買って来たままではちょっと危険なのです。
続いてそうした保存の時の注意点も踏まえ、それぞれの保存場所での長所と短所をご紹介させていただきます。
小麦粉を常温保存すると?
直射日光があたらず、余程高温や高い湿度にならなければ、真夏でも常温での保管が十分できますから、小麦粉はほとんどの方がおそらく常温保存しているでしょう。
でもその場合はダニやカビが発生しない温度や湿度に管理しておくのが大変と言う問題があります。
キッチンを完全に隔離空間にし、常に専用のエアコンで温度も湿度も完璧に管理できているというご家庭は滅多になく、常温保存ですと夏にキッチンが高温多湿の環境になるためカビやダニの被害に小麦粉があう可能性が一気に高まります。
もちろんこれはカビが繁殖したり、ダニが侵入できないほどのしっかりした密閉できるタッパーなどの保存容器に入れておくことである程度防げる話です。
しかしそれでも使うたびに開け閉めはするわけで、開けっ放しになってしまっていたり、使い込んだ容器だったりすると隙間から侵入される可能性が0ではありません。
その為ある程度の強度と密閉性のある保存容器を使い、風通しの良い冷暗所が確保できるならで常温保存でも大丈夫ですが、梅雨時やどうしても空気がこもったり、温度が20℃以上に高くなる場所しか保管場所がないのならば避けた方が無難です。
小麦粉を冷蔵庫で保存すると?
小麦粉が食べられなくなる要因のダニやカビは、温度と湿度が高くなると発生するのでコレをどうにかするのが小麦粉の保存方法のポイント。
その為温度と湿度を低い状態に保てる冷蔵庫での保存を、インターネットで調べるとオススメしているサイトが多く見受けられます。
しかし冷蔵庫での保存を小麦粉のメーカーはあまりオススメしていません。
その理由は小麦粉の温度変化による結露と臭い移りしてしまう可能性の高さにあります。
冷蔵庫は確かに温度も湿度も低く保てる保存場所なのですが、頻繁に開け閉めすることにより、温度変化によって冷たかったものが温まって結露することも結構ありますし、冷蔵庫で冷やしたものを常温で出しておけば確実に結露します。
結露するということは当然水分が含まれると言うことでして、湿度が高くなることを気にする以上の水分を小麦粉が含むことになってしまい、劣化が酷くなってしまいます。
また小麦粉はきめ細かく精製されているために空気中の成分を含みやすく、水分や油分はもちろんのこと、冷蔵庫内の臭いを吸ってしまいやすく調理に使う時に気になるレベルになることもなくはないです。
この二つの問題のうち、臭い移りはまだしっかりと密閉できる保存容器の中に入れたり、袋のままジップ付の袋に入れて2重にするなどで面倒ですが対策出来ますが、結露対策は冷蔵庫からあまり出し入れしないようにしたり、冷蔵庫を開け閉めしないことでしか対応できません。
その為小麦粉を良く使う人は下手に「冷蔵庫の中に入れておくと良いらしい」と言う話だけ聞いて保存するとかえって小麦粉の質を損なう恐れがあるのでこうした問題点もあることを覚えて置いてください。
小麦粉を冷凍庫で保存すると?
小麦粉を保存する方法としてあまり知られていませんが、一番質を落とさずに安全に保存できるのは冷凍庫での保存です。
小麦粉は冷凍庫に入れても凍り付いて固まるということはありませんからすぐ使えますし、常温保存する時はもちろん冷蔵庫で保存するよりもはるかに劣化が抑えられます。
とは言えそれこそ数年保存したいとか、余程小麦粉の香りや味に拘りがあるというのでなければ、そこまでは変わりませんから、拘る方やどうしても長期保存する必要がある方向けの方法だということは最初に断っておきます。
もちろんただ買ってきたままで冷凍して使うのでは【小麦粉を冷蔵庫で保存すると?】で紹介した問題と同じく結露して駄目にしてしまう恐れがあるため、やるならば袋に一回で大体使う分ずつある程度小分けに入れて、冷凍庫で保存するのがオススメ。
予め100グラムずつとか量を決めて保存しておくと、料理するたびに計量する手間も省けるので良くお菓子を作るとか、凝った洋風料理をする方、揚げ物を良くする方には特にオススメです。
小麦粉の保存方法と保存場所まとめ
最後にこの記事でご紹介したことを簡単にまとめさせていただきます。
- 小麦粉が食べられなくなる要因のほとんどがカビとダニ
- カビとダニの発生要因は「栄養・温度・湿度」が高いこと
- 湿度と温度を抑えて保存するには冷蔵庫や冷凍庫の方が向いているが温度差による結露に注意
- 保存期間と劣化しなさから見たベストは冷凍庫で小分けにして保存
(殆ど使わない人、逆に小麦粉を大量に買い料理で良く使う人にオススメ) - ベターなのはタッパーなどの密閉保存容器に乾燥剤を入れて常温保存
(そこそこ良く使うが頻繁ではない位の人にオススメ)
以上が小麦粉の保存方法について簡単に言えることですので参考にしてみてください。