サフランとは?栄養素と効果効能やおすすめの使い方!代用には何がある?

サフランとはどんなものかをご存知ですか?

こうして聞かれると恐らく鮮やかな黄色いご飯「サフランライス」が頭に浮かぶ人は多いことでしょうが、具体的にどんな見た目なのかやどうやって使うものなのかを知らない人もいるでしょうし、一体どんな効果効能があるものなのかや料理における使い方の基本ともなると知らない人の方が多いことでしょう。

とは言えむしろこれは当たり前のことであり、日本人であるならば「毎日必ず自炊する」とか、「休日にかなり凝った料理を作る」ぐらいの方でもサフランと言うスパイスを実際に使ったことがないと言う人は多いはずです。

なぜならこのサフランと言うスパイスは他とは比べ物にならないほどの「世界で最も高いスパイス」であり、よほどの高級店やこだわりのあるお店でもなければ、他のもので代用して見た目だけでもそれっぽくしていると言うことも多いほどのものだからです。

しかしそんな高くてなかなか本物が使われていないスパイスと聞くと、むしろ使ってみたいと思う人もいるでしょうし、それがどんな効果効能があるものでどんな使い方をするものなのかに興味が出てくる方もいることでしょう。

そこで今回はそんな意外とどんなものなのかを知らない方も多いサフランについて、サフランとは何かからその特徴や効果効能、おすすめの使い方、代用として使えるものには何があるのかなどについてをご紹介する『サフランの効能とおすすめの使い方!代用には何がある?』と言う記事を書かせていただきました。

意外と実際にどんなものかを皆さんが知らないサフランと言うスパイスに興味があったりはしませんか?

サフランとは?

こちらではまずそもそもサフランとはどういったものなのかをご紹介させていただきます。

簡単にご紹介しますとサフランとはアヤメ科の多年草の花のことであり、そのめしべを乾燥させて作ったスパイスのことでもあります。

より正確には「サフランの花」のめしべの先端部分にある花粉を受け取るための「柱頭(ちゅうとう)」部分を乾燥させて作るものだそうです。

他の数あるスパイスとは違って実でも葉でも根でもなく「めしべだけ」を使うと言うところが特徴的で、300~400株あってもわずか1gしか採取できず、更には栽培に適する環境、栽培するのにかかる手間、採取するのにかかる手間などの問題から「世界で最も高いスパイス」と言われるほどの値段が付いています。

そのお値段はよほどの粗悪品でなければ1g大体1000円前後でして、最高級品ともなるとその倍はするそうで、一般的にお高めのハーブやスパイスの仲間として知られるバニラの約10倍のお値段です。

またそんな特徴的な植物の部位を使うことから色は鮮烈ながらも香りや味はそこまで強くなく、ほのかな苦みと薔薇のドライフラワーのような匂い、または綺麗な干し草の匂いと言われる匂いがあり、イマイチ料理から普段しないような匂いであるためこれが苦手と言う方もいるようです。

しかしこの独特の香りが魚介類の風味との相性が良いことからヨーロッパではブイヤベースやパエリアなど魚介料理の際のスパイスとして良く使われていますし、最大生産国のイランやスパイス大国であるインドではサフランの色や香りが他の要素に邪魔されにくい米料理によく使われています。

またそうした料理に使われる他にもサフランは生薬としても使われてきた歴史があり、近年の研究でも確かにサフランに含まれる成分的に美容や健康に良い効果効能があると言うことも言われています。

サフランに含まれている栄養素

古くから医薬品としての利用もされてきたサフランにはどんな栄養素が含まれているかと言いますと以下の通りです。

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンC
  • ナイアシン
  • 葉酸
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • リン
  • カリウム

ご覧のように栄養素だけ見ても健康に良さそうなものが多く含まれているのですが、そもそもサフランを直接食べることはまずなく、サフランが健康に良いとされる理由は別にあります。

それは何かと言いますとサフランの特徴的な色の素であるカロテノイド色素のカロテンやリコピン、なんと15万倍の水で薄めても色が分かる特有の色素成分であるクロシンとクロセチン、香りの主成分であるサフラナール、苦味の主成分であるピクロクロシンなどです。

サフランの効果効能

上記のような成分が含まれていることからサフランには以下のような効果効能があるとされています。

  • 疲労回復効果
  • 血流の正常化
  • 脳機能の安定化
  • 鬱などの気分障害の緩和効果
  • アンチエイジング効果

どうしてこれらの効果があると言われているのかと言いますと以下の通り。

疲労回復効果

体内の老廃物や毒素を押し流して排出するデトックス効果があるミネラル、代謝に関わるビタミンB群が含まれており、睡眠の質を向上させたり後にご紹介する血流を良くする力があるクロセチンが含まれており、疲労を回復する力を底上げしてくれると言います。

また脳の特に神経系に影響を与え、神経伝達物質の伝達効率を高める効果を持つクロシンや、基礎体温を向上させたりストレス緩和効果があるとされるサフラナール、抗酸化作用があるカロテンやリコピンが含まれていることも疲労回復効果があると言われる理由です。

血流の正常化

上記のことに加え、血管を広げる作用やコレステロールの抑制作用もあることから血流を正常にしてくれる効果もあり、冷え性や肩こり、むくみと言った症状の改善、更年期障害改善効果、生理不順緩和効果などの婦人病を予防する効果もあるとされています。

脳機能の安定化

サフランの持つとされる効果の中でも注目度が高いものがこれ

サフランに含まれている特有の色素成分であるクロシンと香りの主成分であるサフラナール、そして苦味主成分であるピクロクロシンはどれも脳の神経系統に影響するとされる成分であり、特にクロシン、ピクロクロシンは大脳の海馬の神経細胞に作用し記憶力のアップや、記憶障害の改善に効果があると言われています。

鬱などの気分障害の緩和効果

こちらは主にサフラナールによる効果でサフラナールの香り成分が作用することであるため、サフランのお茶やアロマオイルなどの効果として有名なもの。

もちろん鬱などの気分障害と言われるものの原因はストレスによる脳の分泌物の異常であるため、上記の脳機能を安定させる効果もあるサフランには鬱などの気分障害の緩和効果があると言われています。

アンチエイジング効果

サフランには抗酸化作用がある成分が多く含まれておりますし、眼の粘膜の保護や皮膚の健康化に効果のある成分であるカロテンやクロセチン、骨や歯を構成する上で大切なカルシウム、リン、マグネシウムなどのミネラルも含んでおり、老化を感じやすいポイントを健康に保ってくれる効果も高いです。

サフラン自体は料理するのに少量しか使わないことから、こうした効果効能はあくまでも理論的にはあるとか、高い頻度で使った場合、あるいはサフランの特定の成分を抽出したサプリなどを摂取した場合にあるとされる効果効能です。

サフランの使い方

サフランには上記のような特徴があることが分かってもらえた所で、実際使ってみようとすると恐らくほとんどの人は「どうやって使うのコレ?」という疑問に行き当たると思いますのでこちらではサフランの使い方についてをご紹介します。

まずサフランは基本的に直接食べるものではないと言うことを覚えておいてください。

感覚的には昆布やカツオの出汁と同じでして、成分を水で抽出し、その成分が解け出たものを利用します

具体的な手順としましては以下の通り。

  1. 水500ccを用意する
  2. 人差し指、中指、親指の先端でつまんで収まりきるぐらいの量(小さじで1/4から3/4ぐらい)を用意した水に入れる
  3. 用意したサフランの半分よりも少ないぐらいの塩を入れる
  4. 1時間ほど経ったら一度軽く攪拌し、更に30分ほど放置
  5. サフラン自体は捨て、サフランの色がでた抽出液を各種料理で使う
    ※香りが飛んでしまうので、実質抽出してから20時間以内ぐらいが使用期限です

注意点としてはこの抽出液の色はどれだけサフランを多く入れてもそこまで強くならず、香りと苦みだけ強くなると言うこと。

入れるサフランの等級により色や香りの程度は多少異なりますが、量では色に違いが出ないのでよほどサフランの香りを強くしたいと言うわけではないのでしたら、上記の通りの量にしておくことをお勧めします。

サフランの代用品について

サフランが体に良さそうなことは分かったけれどもさすがに高すぎる、またはサフランの匂いがどうしてもダメ、と言う人も決して少なくないと思います。

そこで最後にサフランの代用品になりそうなものをご紹介させていただきます。

まずもっとも良く代用品として使われているのがターメリック

ウコンと言った方が耳馴染みがあるかもしれないこのスパイスは成分的には全く異なるものの、こちらもかなり鮮やかな黄色を料理に浸けることが可能です。

成分が全く異なるためサフランの持つ健康効果や香りが全くないという欠点はありますが、安いサフランライスやパエリアを作るために大手の飲食業でもかなりの頻度で使っているので、見た目はそっくりに作ることが可能です。

続いて代用品としてメジャーなのはサフラワー。

こちらは油をとる紅花と言った方が耳馴染みがあるかもしれないもので、これもまた似たような黄色を付けることが可能です。

値段はサフランよりも圧倒的に安く、悪質な業者ではこれをサフランにたくさん混ぜたり、サフランであると言い張って売っている場合もあります。

香りは全くありませんし、苦味も強く、色が黄色と言うか赤に近いオレンジがかってしまうのですが、一応こちらも格安の代用品として良く使われます。

もちろんこれらは「料理がサフランを使ったぽく見えるだけ」であり、香りも味もありませんし、サフランが持つはずの美容や健康効果もありませんから完全な代用品とはなりませんが、むしろサフランの香りが苦手だとか、それっぽく見えるだけでもとりあえず良いと言う方はとにかくサフランに比べて10分の1の値段もしないほど安いので、1度使ってみるのも良いと思います。

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