【管理栄養士監修】松茸の保存方法と保存期間!日持ちさせる方法とは?

松茸は秋の味覚の代表格の一つですが、その中でも高級食材と知られるものの一つであり、買ったりもらった時は少しでも美味しい状態で長持ちさせたいと思うでしょう。

しかし松茸は意外と長持ちしない食材で、保存方法を間違うと翌日にダメになることもありますし、虫に食われてしまうことも多いもの。

ましてや普段から良く食べるようなものでもありませんから、保存方法や保存期間を良く知らない人も多く、意外と美味しく食べられていないことあります。

例えば保存するなら常温・冷蔵庫・冷凍庫のどこがいいのか?虫に食われてしまったマツタケは食べられるのか?などは知らない人も意外と多く、どういった保存方法だとどういうメリットとデメリットがあるかを詳しくは知らない人も多いでしょう。

そこで今回は松茸の保存方法や保存期間について色々と解説させていただいた『松茸の保存方法と保存期間!日持ちさせる方法とは?』と言う記事を書かせていただきました。

少々長めの記事になりますが、その分色々なことまでしっかりと解説させていただきますので是非御覧下さい。

松茸を長持ちさせる保存方法と保存期間

まずは松茸を保存する時の主な保存方法と保存期間を簡単にご紹介します。

  • 常温では最悪1日、冬場で条件が良くても長くて2日
  • 冷蔵で2日前後、処理をしたら5日前後
  • 冷凍で1ヶ月

御覧のように松茸は冷凍以外では処理をしてもあまり長持ちしない食材であり、仮にご紹介した保存期間よりもある程度の期間「食べられる状態」ではあっても、折角の松茸の最大の特徴である香りが飛んでしまい、美味しくはない状態になってしまう食べ物。

また松茸に限らずキノコ類全般に言えることですが、水分に弱く、水が付いたり高い湿度の中に放置しておくと直ぐダメになってしまう点も注意が必要でして、一度洗ってしまったりすれば、ちゃんとした処理をしないと翌日にはダメになると思っておいた方が良いぐらいです。

松茸を冷凍以外で長期保存したものは、松茸の特定のアミノ酸が有毒物質に変わり、食べた後に下痢や嘔吐などの症状が出る可能性がありまして、勿体無いからと長期保存したものを食べるのは更に勿体無い事態を起こす可能性がありますので必ず早めに食べるようにして、冷凍したもの以外は保存し始めて1週間以上経ったら以上が見られなくとも食べないことをおすすめします

そうした特徴も踏まえ続いて、詳しいそれぞれの保管方法について御説明します。

松茸を常温で保存する場合

基本的に松茸は常温保存がおすすめできません

何せ環境変化全般に弱く、保存するための最適温度は5℃前後と非常に幅が狭くそれ以上の温度での常温保存をすると菌糸が発生したりしやすいです。

また乾燥すれば直ぐ萎びますし、湿気が多いと水を吸いぶよぶよになり、食感が悪くなり味も香りも激しく劣化しますので、湿度が一定でないと美味しく保存することは出来ません。

それでも常温保存すると言う場合はせめて一本ずつしっかりと新聞紙やキッチンペーパーなどに包んで、少しでも温度変化や湿気から守ってあげる必要があります。

その上で、風通しの良いような冷暗所で保存すれば翌日までは涼しい時期ならば持たせる事ができます。

メリットとしてあげる事ができそうなのは特になく、デメリットは味も劣化しやすく、長持ちさせることが出来ないことです。

その為余程入れるところがないと言うのでなければ、以下でご紹介します冷蔵庫か冷凍庫での保存をおすすめいたします。

松茸を冷蔵庫で保存する場合

松茸を少しでも長持ちさせたいのであれば、やはり最低でも冷蔵庫での保存をすることをオススメします。

しかし冷蔵庫で保存するにしても買ったり貰って来てそのまま入れただけでは実はあまり長持ちしませんでして、2日前後でダメになることもあるのです

その為冷蔵庫で保存する際も以下のような手順で処理をしてから保存することをおすすめします。

  1. 石づきの周りの食べられない部分を削ぎ落とす
  2. 表面の汚れを軽く水で洗い流す
  3. キッチンペーパーで付いた水分を拭き取る
  4. 新聞紙やキッチンペーパーで1本ずつ包む
  5. ジップロックやタッパーなどに入れしっかりと密封
  6. 冷蔵庫に入れる

石づきの部分についてですが、鉛筆を削るようにして削ぎ落とすのが一般的ですが、これはそうしないといけないと言うわけではなく、単純に勿体無いので表面を削るだけにすると言うだけの話ですので面倒でしたら普通に切り落としてしまっても大丈夫です。

またキノコ類を保存するにしては珍しく、松茸は一度水洗いしてから保存するようにしないといけません。

これは松茸は人工栽培されたものではなく、自然環境の中で採取したものが多いからであり、土や砂に混じって雑菌が付いており、洗い流さないと保存している間に繁殖して食中毒の原因となるからです。

そして当然水洗いしたらその水分は出来るだけとるためにふき取ります。

後はその後、常温保存する場合の時と同じで温度変化や湿度変化を防ぐため、新しいキッチンペーパーや新聞紙などで一本ずつ包み密閉して冷蔵庫に入れるだけです。

少々他のキノコ類よりは手間がかかりますし、これだけしても日に日に味や香り、食感が劣化していってしまうのですが、それでも何も処理をしないでしまうよりは格段に長持ちしますので冷蔵庫で保存する際はお試しください。

メリットは常温や冷蔵庫でそのままで保存するよりも格段に長持ちすることで、デメリットとしては手間がかかる割には1週間以上はまず長持ちしないと言うことです。

松茸を冷凍で保存する場合

保存期間を一番長持ちさせると言う意味では冷凍庫で保存するのが1番です。

しかし冷凍して保存する場合はやはり下処理も必要ですし、どうしても水っぽくなってしまい食感がグニャッとしてしまい美味しく食べられる調理方法が限られてきます

以上のデメリットを考えても、「長持ちさせたいので冷凍したい」と言う方は以下のような手順で処理をしてから保存することをおすすめします。

  1. 石づきの周りの食べられない部分を削ぎ落とす
  2. 表面の汚れを軽く水で洗い流す
  3. キッチンペーパーで付いた水分を拭き取る
  4. スライスし、キッチンペーパーや新聞紙でなるべく平らな状態にして包む
  5. ジップロックやラップなどでしっかりと密封
  6. アルミホイルで全体を包む
  7. 冷凍庫に平らになるように入れる

途中までは冷蔵庫で保存する手順と同じなのですが、冷凍する場合はどれほど密封した状態で急速に且つ、低温で冷凍できるかが少しでも美味しく保存するためのポイントなのでスライスしてしまった方が良いのです。

また最後にアルミで包む理由は熱伝導効率を良くするためなので、アルミのバットやトレーに入れて保存しても大丈夫です。

これによって最大で1ヶ月以上長持ちさせることも出来ます。

調理するときは解凍せずにそのまま使うことで味や香りの劣化をある程度抑えることが出来ますし、水分と一緒に流れ出る香りや味も利用できるので、土瓶蒸しや松茸ご飯に使うのがオススメです。

メリットとしてはやはり圧倒的に長く保存期間が長持ちすることであり、デメリットは食感が大きく失われ、調理法方が非常に狭くなることです。

丸ごと保存することもできなくはないのですが、冷凍してしまったものは丸ごと調理するのには向いていないので、結局解凍してからでないと調理できず、味も香りも食感も更に大きく損なってしまいますのでおすすめできません。

以上で主な松茸の保存方法と保存期間、そしてメリットとデメリットをご紹介させていただきましたので、次は松茸を保存するにあたり結構な確立で悩まされる虫食いについてのことをご紹介させていただきます。

松茸には虫がつきやすい?

殆どの人は松茸をそう頻繁に食べるものでもないと思いますので意外と知らない人も多いのですが、松茸の中でも国産の物は特にしいたけやしめじなどの他のスーパーで安く手に入るようなキノコ類に比べて虫がつきやすいです

それと言うのも国産の松茸は自然環境の中で採取したものが多いからであり、人工栽培よりも衛生管理がしっかり出来ないからなのです。

そのため数センチ程度の糸状の白い虫が付くことがよくあり、これが中にいるものが「虫食い状態の松茸」です。

この状態ですと冷凍してしまえば話は別ですが、常温や冷蔵庫で保存していれば松茸の内部がぼろぼろになって美味しくなくなってしまうことがあるのです。

もちろん単純に虫がいると言うことそのものが嫌と言う人も多いでしょう。

一応この「虫食い状態」であっても中までしっかりと加熱すれば問題なく食べることが出来ますし、切って薄い塩水(大き目のコップ1杯に小さじ1杯の塩の比率ぐらい)に15分から30分もつければ殆ど虫は出て行ってしまいますし、中にいても簡単に取れます

しかしそもそも最初から虫がいる松茸を避けたいものだと誰もが思うことでしょう。

その為まず松茸を選ぶ時は「軸の部分をつまんでみて柔らかい物」は避けた方が良いです

軸の部分が柔らかいと言うことは中を虫が食ってしまっている可能性が高いからであり、触って明らかにふにゃっと凹むようでしたらかなりの確立で虫食い状態です。

もっとも軸がしっかりとしたものを選んでも「まだ被害にあっていないだけ」で虫が潜伏してはいる可能性もありますので、やはり松茸は手に入れてから出来るだけ早めに食べることをおすすめします。

最後にどうなったら松茸が悪くなっているのかをご紹介させていただきます。

松茸の悪くなったことが分かるポイント

  • 塩素のような強い臭いがする
  • 軸の部分が柔らかい
  • ぬめりがある
  • 酸味を感じるような臭いがする
まずきのこ類は腐り始める一歩手前から塩素のような臭いがするのでここがギリギリのラインだと思ってください。

最ももう既に美味しくはありませんし、ダメになっている可能性もなくはないので食べることはおすすめできません。

軸が柔らかくなってきている場合は前述した虫食いが広がってしまっている可能性があるためでして、詳しくは上記の【松茸には虫がつきやすい?】の部分を御覧ください。

これ以上進むとぬめりを感じたり、酸味を伴う臭いがしてきますのでそこまで劣化が進んだら食べないことをオススメします。

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