たけのこは今では皮付きのそのまま丸ごとを買う人は少ないかと思いますが、だからこそその状態で貰ったり買ったりした時に、どうしたら良いか困ることも多いかと思います。
何に困るかは人によって色々だとは思いますが、その中でも特に困るのは保存方法や保存期間。
たけのこは生のままで保存しようとしても何日もせず苦味と言うか、えぐ味が出てくる野菜であり、保存に失敗して美味しく食べることが出来なくなることだって多いのです。
そこで今回は皮付きそのまま、生でたけのこを貰った時のため
保存方法としてどんな処理をしたほうが良いのか?
保存場所は冷蔵庫が良いのか常温良いのか?あるいは冷凍庫でも保存できるのか?
それ以外の瓶詰め、乾燥、砂糖漬けなどの保存方法はないのか?
などをまとめた『たけのこの保存方法と保存期間!日持ちさせる方法とは?』と言う記事を書かせていただきました。
少々長めの記事になりますが、その分色々なことまでしっかりと解説させていただきますので是非御覧下さい。
たけのこの基本的にするべき処理
まずは皮つきそのまま生のたけのこが手に入ったらするべき保存する時に共通の処理をご紹介させていただきます。
- 皮を数枚剥がし、水洗い
- たけのこの「トンボ(頭の部分)」を5cmほど斜めに切り落とす
- 頭から縦に一本切り目を3分の1程入れる
- たけのこがひたひたになるぐらいのお湯を沸かし、米ぬかをひと握り、唐辛子を2~3本入れる
- 弱火で1時間ぐらい茹でる
- 一番太い根元部分に竹串が刺さるようになったら火を止めて冷ます
- 冷えたら残った皮を剥いて水で良く洗う
ちょっとめんどくさいと思う人もいるかと思いますが、これが最低限生のたけのこを食べる時にするべきアク抜きの処理です。
今後の保存方法の時に『アク抜き』と書かせていただいているところは全てこの処理になりますのでご了承ください。
それでは続いてたけのこの保存方法をもう少し詳しくご説明していきます。
たけのこを長持ちさせる保存方法と保存期間
たけのこの主な保存方法と保存期間をご紹介します。
- 生でもアク抜き後でも常温保存はしないほうが良い
- 冷蔵でアク抜きしたもので1週間
- 冷凍で最大1ヶ月
まず言えることとして生のままでは1日でかなりエグ味が増すので、たけのこは保存するためには手に入ったらすぐにアク抜きをすることが美味しく食べるためには必須。
更に一度アク抜きのために火を通す関係上、そのまま保存しようと思うならば、常温保存は殆どしないつもりでいて欲しいと思います。
とは言えそれは「常温保存できない」と言うことではありません。
むしろたけのこは中国・日本ではかなり古くから食べられてきた食材でもあり、冷蔵庫や冷凍庫に入れる以外にもアク抜きの後の手間を惜しまなければ、常温でも長持ちさせる方法がいくつもあります。
そうした特徴も踏まえ続いて、それぞれの保管方法について御説明します。
たけのこを冷蔵庫で水に浸した保存方法
まず早速一番簡単な冷蔵庫での保存のやり方からご紹介します。
- アク抜きをしたたけのこをタッパー等に入れる
- ひたひたになる位の水に浸け蓋をする
- 冷蔵庫に入れて、毎日水を交換する
最もスタンダードでアク抜きの後の手間がないのが特徴。
大体1週間ぐらいの保存が出来、料理に使う時もただ切って使うだけですから、すぐ使い切ってしまう予定があるならこの保存方法が1番オススメです。
たけのこを冷蔵庫で保存する方法
冷凍庫で保存する場合は以下のとおり
- アク抜きをしたたけのこを使いやすい大きさにカット、またはスライス
- 水気をしっかりとキッチンペーパーなどで吸い取る
- フリーザーバッグに入れ、出来るだけ空気を抜いて保存
冷凍保存する時も比較的アク抜き以降の手間がかからないですぐ出来ます。
大体1ヶ月ぐらいの保存が出来、他の野菜とは違い、冷凍庫で保存してもある程度食感が守れるのでトータルで見て一番オススメ。
もちろんたけのこ丸ごと1本分を全部冷凍するとなるとかなり場所をとるので、この方法で全部保存するなら冷凍庫に結構な空きがある必要はあります。
たけのこのちょっと変わった保存方法と保存期間
ここから先の方法は、ものによっては常温保存も可能なものですが、アク抜き後も少々手間がかかる保存方法です。
しかしそれでも良くも悪くも独特の味が出るために、敢えてこの保存方法をすると言う方もいらっしゃいます。
たけのこを瓶詰めで保存する方法
瓶詰めでの保存は以下の通り
- アク抜きしたたけのこを瓶に詰め込める大きさにカット
- たけのこを瓶に詰め、「満タン」になるまで水・少量のお酢を入れ、ふたを軽く締める
- そのまま瓶ごと湯煎するように火にかける
- 沸騰してから30分程度煮る
- 瓶を取り出し、蓋をきつく閉める
※瓶を取るときは火傷に注意 - 再度30分程度煮る
- 瓶を取り出し、蓋を下にした状態で自然冷却
- 冷暗所で保存
結構手間ですが、この方法ならば常温保存でも未開封で半年、開封した後は毎日水を替え続ければ1週間持たせることができます。
たけのこを干して保存する方法
干してたけのこを保存する方法は以下の通り
- アク抜きしたたけのこを5mm以内にスライス
- キッチンペーパーなどで水気をしっかり取る
- ザルやかごに入れて、軽く塩を振り3日程天日干しする
- 密閉できるようなジップ付きの袋に入れ、乾燥剤を入れて保存
保存期間はしっかりと乾燥させれていれば1年間。
手間と言うよりも時間がかかるのがこの方法で、常温の冷暗所で保存することも出来ますが、厚めにスライスしたたけのこの場合は、あまりしっかり乾燥させれていないことが多いので冷蔵庫で保存した方が良いです。
使う時は水に1時間程浸け、軽く茹でてから使えばどんな料理に使うことも出来ます。
また若干甘味が出て旨味が増すので、そのまま揚げて食べてみても美味しいです。
たけのこを塩漬けで保存する方法
塩漬けでのたけのこを保存方法は以下の通り
- アク抜きしたたけのこの水気をしっかり切る
- 塩をたっぷりと「塗る」感じでまぶす
- 塩を敷き詰めた容器にそのたけのこを入れる
- 更に上から塩を被せ、蓋をする
- 1・2日程したらたけのこの水分が出てくるので水を捨て、また上から塩を振る
これが大量の塩を使い保存期間を伸ばすたけのこの塩漬け、感覚的にはたけのこの漬物です。
大体これで冷暗所でなら常温でも最大1年長持ちさせることが出来ますが、当然このままでは健康を害するほどの塩分なので食べられません。
使う時は『呼び塩』をして塩分を2回ほど抜くのがオススメです。
たけのこを砂糖漬けで保存する方法
この方法は冷凍する前提での保存方法です
砂糖漬けでのたけのこを保存方法は以下の通り
- アク抜きしたたけのこを下茹でし、水に漬けて冷ます
- 使いやすい大きさにカット、またはスライス
- たけのこ300gに対して砂糖大さじ1を目安に「かける」
- ジップロックに入れて出来るだけ中の空気を出し、しっかり密封
保存期間は冷凍庫で保存すれば最大で1年間長持ちさせることが出来ます。
もちろんこの場合砂糖の甘さがたけのこにしっかりついているので、調理の際は砂糖は控えめ、あるいは入れなくても平気なぐらいに甘味が入っており、塩漬け同様その甘味を完全に抜くことは出来ませんからちょっといつもとは違う味の調整が必要です。
以上で大体のたけのこの保存方法と保存期間についてがご紹介できましたので、最後に万が一悪くなってきた時の見分け方をご紹介します。
たけのこはどうなったら悪くなっているのか?
悪くなったことが分かるポイント
- 根元のいぼいぼのところが青紫や青黒く変色
- 触った時に弾力がなく柔らかい
- 表面がぬるぬるする
- 異臭がする
根元のいぼいぼのところが青紫や青黒くなってくるのは、ブルベリーや赤ワインでおなじみのポリフェノール、アントシアニンがたけのこの劣化に伴い反応して起こる変化であり、かなり味が落ちてきているサインです。
柔らかくなってくるのは水分が抜けてきて起こる変化で、食感が失われつつありたけのこが腐り始めるサインです。
この状態が更に進行することで触った時にぬるぬるしてくるのでこうなったら出来ればもう食べない方が良いです。これ以上進んで酸味がでると完全にアウト。
そのためすっぱい形の異臭がしたら絶対に食べないようにしましょう。