味噌は、日本を代表する調味料のひとつです。
味噌は保存が効く調味料ですが、こんな経験はありませんか?
「開封後の味噌の賞味期限が切れてた・・・賞味期限は切れても大丈夫?食べられるかしら?」
「買い置きしてあった味噌が未開封なのに色が変わってる」
「味噌は保存が効くから賞味期限切れても大丈夫!・・・あれ、味が変わってきたような?」
そんな疑問を解消するために、開封後と未開封の味噌の賞味期限と保存方法についてご紹介しますね。
味噌の賞味期限について
味噌はもともとは調味料ではなく、昔の人々は味噌をおかずとして食べていました。
冷蔵庫のない時代、味噌は栄養を摂るための保存食として作られていたのです。
「味噌は保存が効く」と言われるのはこのためなんですね。
ですが、味噌には賞味期限が表示されています。
なぜでしょうか?
味噌は発酵食品で長い期間保存できる食品ではありますが、保存している間にだんだんと色が変わっていきます。
色が変わるのは、味噌の中の糖分とアミノ酸が反応して起こるメイラード反応と呼ばれる自然現象によるもので、食べられなくなることはありませんが反応が進みすぎると味噌の風味が変わってくることがあります。
ですから、おいしく食べるために「反応が進んで、味噌の風味が変わってくるまでの期間」を賞味期限として表示しているようです。
味噌の賞味期限は切れても大丈夫?
では、賞味期限の切れた味噌は、もう食べられないのでしょうか。
味噌は賞味期限が切れてもすぐに食べられなくなることはありません。
ただし、保存している期間が長くなるとメイラード反応によって色の変化とともに味噌の風味が変わってきます。
賞味期限が切れて味が変わってしまい、しょっぱくなってしまった味噌は、炒め物の味付けなどに利用すると良いでしょう。
味噌の開封後と未開封の賞味期限と保存方法について
味噌の風味が変わらないうちに食べたい、という方はやはり賞味期限内に食べ切ってしまったほうが良いでしょう。
ただし、味噌の色と風味が変わるメイラード反応は未開封の賞味期限内の味噌でも起こっています。
「買い置きしてあった味噌が未開封なのに色が変わってる」ということがあるのはこのためです。
色が少し変わっているだけなら、味噌の風味に影響はありませんし問題なく食べることができます。
ただし味噌の色が変わりすぎると風味にも影響してきますので、上手に保存して味噌の風味が変わらないようにしておくのが大事です。
まず、味噌の色が変わってしまうメイラード反応を抑えるために、温度が高い場所で味噌を保存するのは避けましょう。
未開封の味噌も、開封後の味噌も冷蔵庫で保存することをオススメします。
もっと長期間味噌を保存しておきたい場合は、冷凍庫で保存することができます。
保存する温度が低いほどメイラード反応を抑えられるので、冷凍庫で保存するとより色と風味が変わるのを防げます。
味噌は冷凍庫で保存しても凍りませんので、冷凍庫から出した味噌をそのまま使うこともできます。
また、味噌は空気に触れていると風味が変わりやすくなりますので、保存容器に入れた味噌などは空気に触れないように味噌の表面をラップなどで覆うと、さらに風味の変化を防げます。
白いカビのようなものは産膜性の酵母によるものであり、食べてしまっても問題ありませんが生えた部分の風味がかなり落ちてしまうので、その部分だけ取り除いて使えば大丈夫です。
白い結晶のようなものは、味噌の材料である大豆のタンパク質が分解されることによってできるアミノ酸の結晶ですのでそのまま食べても問題ありません。