みりんの種類と特徴や違いを徹底解説「本みりん」「三河みりん」「煮切りみりん」「黒みりん」

料理にうまみやコクを出しておいしそうな照りを出してくれるみりん。一口にみりんと言っても様々な種類があります。

ここでは、本みりん・三河みりん・煮切りみりん・黒みりんについて特徴やちがいについてまとめてみたいと思います。

スーパーなどで見かけるみりんだけがみりんではありません。いままで使ったことのない本格的なみりんを使用して、あなたのお料理の味をワンランクアップさせてみませんか?

本みりんとは?

蒸したもち米・米麹・焼酎もしくはアルコールを原料にして40~60日間かけて糖化・熟成させる。この間に米麹中の酵素の働きでもち米のでんぷんやたんぱく質が分解され、本みりん特有の風味が形成されます。

そんな本みりんには二種類あります。

伝統的製法の本みりん

上質なもち米を使用して和窯で蒸し煮。仕込み後のもろみを長期糖化させるみりん本来の製法です。2類焼酎(米焼酎)が使われています。(三河みりんなど)

醸造・熟成は二年がかりになります。

標準的製法の本みりん

蒸したもち米と米こうじにアルコール(ホワイトリカーなどの甲類焼酎)および水あめを入れて香味を調整します。アルコール度数は14%。

この二つが本みりんを呼ばれるみりんです。

なお、スーパーなどで安価で売られているみりんは「みりん風調味料」と言われており、アルコールは1%未満しか含んでおりません。

三河みりんとは?

こちらも本みりんになります。米・米こうじ・本格焼酎だけを原料にして作られた昔ながらの本みりん。

色は琥珀色をしています。輸入もち米を使用するところが増えている中で、国内産もち米だけを使用して造られています。

上等なみりんの中で一番ポピュラーと言われています。

煮切りみりんとは?

みりんを煮立てて、アルコール分を飛ばすことを「煮切る」と言い煮切ってできたみりんのことを「煮切りみりん」と言います。

みりんを鍋に入れて煮立ててアルコール分を蒸発させてアルコール分を蒸発させる方法や、鍋を少し傾けてアルコール分に直接火をつけて燃やす方法があります。

なぜ、みりんを煮切るのか?その理由は、
調味料に含まれるアルコール臭が、仕上げる料理の味わいに悪影響を与えてしまう(素材やだしの風味を邪魔する)のを防いで風味を良くするためにします。

手軽につくるには電子レンジを使用してつくれますので説明しますね。

・まず、大さじ1のみりんを耐熱容器に入れます。容器の中でみりんが沸騰しますので、少し大き目の容器を選びましょう。
ラップをせずにレンジに入れ600Wで50~60秒ほど加熱すればOK!

黒みりんとは?

熟成期間はなんと20年間と言われています。そのため文字通り黒いみりんが出来上がります。醤油と見間違うくらいにその色は真っ黒で、みりんを仕込む時のもち米の糖分とアミノ酸が熟成させることにより、アミノカルボニル反応の一種であるメイラード反応が起こって褐色になるためです。

熟成させて黒くなるだけでなく、味も劇的に変化します。黒糖や黒蜜のようなまったりとした味でアルコール臭は抑えられ、とてもまろやかな味です。

使用方法としては煮物などに使用できるのはもちろんのこと、アイスクリームやゼリー、フルーツ、ムースに欠けると大人の甘味料として使えます。

まとめ

みりんにはこんなに種類があることご存知でしたか?産地や製法、熟成期間などによって同じみりんでもまったく違う個性が出るんですね。

みりんは「酒類調味料」に分類され、お酒だからこその特徴を多く持っています。アルコールには煮崩れを防いだり、食材にうまみ成分をしっかり浸透させる効果があるため味に深みが出るんですね。

今までは、なんとなく「みりん風調味料」で済ませていたのですが、もしかしたら美味しいみりんを使用してもっと上手につくれるようになるかもしれないと料理が楽しみになりました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

逆引き検索