塩の賞味期限切れは開封後のいつまでなんだろう、と疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
パッケージに「何年何月まで」という表示記載がないんですよね。
なので、数ヶ月で使い切れず、一年でも使いきれないとなると、やはり食べ物ですから心配になってくるものです。
塩は、開封してから時間が経つと固まったり、においがついたりしてしまうこともあるのに、賞味期限は書いていないのはどうしてなのでしょうか。
そこで今回は、塩の賞味期限切れや保存方法、塩の持つ効果などについてご紹介していきます。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
塩に賞味期限切れはあるのか
表示記載がないということは、そもそも塩には賞味期限がないのでしょうか。
そうだとしたなら、開封後何年経っても問題なく食べることができるのでしょうか。
実は、そうなのです。
ただし、保存状態がよい場合の話になります。
塩は安定した物質なので、いくら時間が経っても腐らないものなのです。
また、時間が経つことによる品質の変化がきわめて少ないため、賞味期限切れの表示記載がされていません。
賞味期限、保存方法の記載をしなくていいことは、食品衛生法によって定められているのです。
なので何年でも使うことができ、時間が経って固まってしまった塩も食品として食べることができます。
何万年も前の岩塩も売られており、食事に取り入れられていますよね。
ただ、塩に別の物質が混ざって腐ってしまったなら、その塩は使わない方がよいでしょう。
塩の保存方法
塩の保存は常温で大丈夫です。
ですが、塩にはにおいがつきやすく、温度や湿度の影響を受けやすい面があります。
塩が固まるということは湿気を吸うことによって起こりますので、開封後は密閉できる容器などに入れておくのがよいでしょう。
また、もし固まってしまっても、電子レンジで加熱したり、フライパンで炒めて水分を飛ばすことで、さらさらした状態に戻すことができます。
湿気を吸うことの予防策としては、水分を吸ってくれるものをいっしょに入れておくことです。
例えば、よくお菓子などに入っている乾燥剤などが挙げられます。
パンくず、炒ったお米、つまようじなどを入れる方もいるようですよ。
塩は冷蔵庫で保存することもできるのですが、出したときの急な温度変化によって結露ができてしまうので、冷蔵庫から出したらすぐに戻す必要があります。
そういった部分も考えると、使ったあと急いでしまわなくてもよい常温保存の方が気楽かもしれませんね。
塩の防腐効果
塩は食べ物を腐ることを防いでくれるので、塩漬けにすると腐りにくくなり、昔から保存食を作る時などに使われてきました。
この理由としては、「腐る」ということは微生物の繁殖によって起こるものであり、塩分が多いところでは微生物が繁殖できないためです。
細菌を抑えたり殺菌するこの効果は、塩の「浸透圧」によるものになります。
では塩には細菌がないのか、といいますと、そうではありません。
特に天日塩には多いそうなのですが、普通に食べている方がたくさんいるように、人間の持つ免疫によってほとんど問題はありません。
塩の持つそういった効果からして、昔から清めるために使われていたのだ、という見解もあります。
梅干しは梅を塩で漬けて作られており、「梅干しを入れたおにぎりは腐りにくい」とよく言いますが、これは梅干しの塩分の濃度によるものです。
現代の梅干しは甘いものも多く、昔の梅干しより塩分が少なめの傾向にはありますが、それでも他の具に比べると防腐効果はあるようです。