みなさんのご家庭にも1つは置いてあるでしょうか?
料理に振りかけられるよう小瓶などに入れて食卓に供される塩「食卓塩」
味が少し物足りない時などに、サッとかけられるので、1つあるととても便利ですよね。
それでは、その「食卓塩」と料理をする際に使用する「食塩」に違いがあることはご存知でしょうか?
同じ塩でも、成分や製法など違いがあるのです。
そして最近は「食塩」の成分に害があるのでは?といわれています。
実際に「食塩」に害はあるのか?
この2点について詳しくご説明させていただきます。
食卓塩と食塩の違いを詳しく知ろう!
■食卓塩とは?
原材料:天日塩(メキシコ)、炭酸マグネシウム
工程 :溶解、立釜、乾燥、混合(溶解、立釜法)
用途 :食卓での調味用として
塩化ナトリウム99%以上、粒度500~300μm、85%以上。
湿りにくくするために塩基性炭酸マグネシウム(0.4%)を添加した精製した塩のことです。
昆布に含まれる旨味成分「グルタミン酸ナトリウム」などが配合されているので、塩辛さに旨味が加わっており、サラサラしています。
輸入された原塩を溶解して、砂やゴミなどの粗雑物を除去し煮詰め直して作られています。
成分(ナトリウム39g、マグネシウム0.13mg以下、カリウム0.35mg以下、カルシウム0.30mg以下、食塩相当量99g)
■食塩とは?
原材料:海水(日本)
工程 :イオン膜、立釜、乾燥(イオン膜、立釜法)
用途 :料理の下準備、味付け、漬け物
塩化ナトリウム99%以上でイオン交換膜法で作られた塩のことです。
基本的には塩(塩化ナトリウム)のみで形成されています。
海水などから採取したものを精製して、不純物を取り除いて製造されています。
成分(ナトリウム39g、マグネシウム18mg、カリウム100mg、カルシウム22mg、食塩相当量99.57g)
このことから、食卓塩と食塩の違いは原材料名も、製造の方法の仕方も違うことが分かります。
精製塩は人間の体に害はあるのか?
現在販売されている食塩のほとんどは精製塩です。
精製塩は、塩化ナトリウムが99%を占める化学物質であり、塩とはいえません。
本当の塩(天然塩)には、塩素、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、ニッケル等の豊富なミネラル分が含まれています。
ただ自然塩といっても、塩は海塩、海水、岩塩、湖塩の4種類がある他、製法も天日干し、煮詰め、岩塩採掘、全蒸発などさまざまです。
そのため、「自然塩」「天然塩」といった表記をすることはできないのです。
よく塩分のとりすぎは、「高血圧や心臓病のもと」などといわれていますが、これは塩化ナトリウム単独の過剰摂取、つまり精製塩ばかりを摂取することの警告です。
塩化ナトリウムを摂りすぎると、血中のナトリウム濃度が高くなり、それを薄めるために細胞の水分を吸収したり、のどの渇きを感じ水分を多くとったりで、血液量が増えてしまうので、一時的に血圧が上昇してしまうのです。
しかし、限度を超えて摂るのが良くないことは塩だけには限られません。
むしろ自然塩に含まれるミネラル成分は人間にとって必要不可欠なものなのです。
それでは自然塩とは?
質の良い塩は体力の増強や抵抗力強化、胃液分泌をスムーズにさせる働きを促す効果があります。
なので適度な摂取量なら害などあるわけはなく、肉体労働者などは、むしろ塩分を多く摂取して発汗量をカバーする必要さえあります。
もちろん自然塩でも摂り過ぎは良くありません。
肉類を多く食べる人は塩分を少し控え、野菜を多く食べる人は塩分を少し多めに摂ると、体内細胞内のナトリウムとカリウムのバランスを適度に保つことが出来るので、とても大切です。
食物を分解して栄養を取り込み、老廃物を処理する、新陳代謝の働きを活性化させるなどの効果もあるので、むやみに減塩すれば良いというわけでもないようです。
自然塩に限り、漬け物や梅干、味噌、醤油などで馴染んだ塩分は体に特に良いとされています。
いかがでしたでしょうか?
全て何事もバランスの上で成り立っています。
どれか1つをそればかり摂取していてはバランスも崩れてしまいます。
そのバランスと上手に付き合い、商品名よりも成分表を注意してみるようにしましょう。
精製塩も1日に何gも大量に摂取しているわけではない限り、体にものすごく悪いとされているわけではないのですが、結果化学物質なのです。
自然塩はミネラルバランスに優れているだけではなく、深いコクと旨味があります。
お料理の引立てをしてくれる他、高血圧の症状とも繋がりにくいともされています。
全てにおいて良いことづくしなので、みなさんもぜひ自然塩を使ってみたらいかがですか?