赤ちゃんの便秘というと産院でまず教えてくれるのが、お腹を時計まわりに少しづつ場所をずらしながらくるくる優しくもみほぐす「お腹マッサージ」や、赤ちゃんの肛門に綿棒を差し込みいろいろな方向に動かして刺激して便意を促してあげる「綿棒マッサージ」などをご存知のママも多いのではないでしょうか?
しかし、なかなか簡単には解消されなかったりすることもあります。そうした場合、外からの刺激だけではなく中から何かできることはないのか。なるべくまだお薬は使いたくない…そんな人にオススメの方法があります。
今回は、赤ちゃんの便秘にきび砂糖を使用した砂糖水が効くのかご説明していきます。また、きび砂糖などの砂糖水は身体を冷やして危険と言われることもありますが、実際はどうなのかについても解説していきます。
赤ちゃんの便秘には砂糖が効く
昔から民間療法で砂糖水をつくって赤ちゃんに飲ませると便秘が治ると言われています。
それは甘いお砂糖の味というのは母乳で親しんだ「甘い」という味から「危険なものではない」と生まれた時から赤ちゃんが認識できる味であるため、嫌がらずに飲んでくれると言われているからです。
便秘は便の水分が足りなくなって便が硬くなることが原因と言われていますが、赤ちゃんの中には便秘がちの子は結構います。母乳やミルクを増やして解消できる場合もありますね。
しかし難しい時には、ただのお水ではない砂糖を入れた砂糖水を飲むことによって浸透圧が上がります。すると摂取したあとに腸の水分を引き込んでくれるので便を柔らかくしてくれる働きがあるのです。
砂糖水の作り方
お砂糖を100mlのお湯で溶いてから赤ちゃんの飲みやすい温度に冷まします。これで5%の濃度の砂糖水が出来上がりました。
一日に飲ませてあげていい上限は200mlです。これを一日3~5回に分けて与えましょう。
5%の砂糖水というのは、大人が味見してみるとわかりますが「甘いのかどうかわからない」くらいの甘さです。しかし、この濃度が赤ちゃんが摂取してよい上限になりますのでけっして濃くしたりしないでくださいね。
きび砂糖を普段使っているので使用できますか?
とてもナチュラルな色とお味が魅力のきび砂糖ですが、ちょっと待ってください。
きび砂糖にはごくごく微量で、大人にとってはまったく平気な量ではありますが「ボツリヌス菌」がふくまれている場合があります。
他には代表的なものではちみつ。こちらも乳幼児には与えないでください。また、てんさい糖や黒砂糖などナチュラルな食生活をしている人の食卓にある「精製されていないお砂糖類」は身体にも優しく美味しいのですが、やはり微量のボツリヌス菌やミネラル分が多いので一歳未満の赤ちゃんには与えない方がベストです。
赤ちゃんに与える砂糖水にはどのお砂糖を使うのがベスト?
一歳未満の赤ちゃんに与える砂糖水にはグラニュー糖を使用するのが一番安心だと言われています。しかし、濃度に気を付けることや砂糖水を使用しても便秘の状況が改善されない場合には早めに受診しましょう。
また、前記したきび砂糖やてんさい糖などは身体に悪いお砂糖ではありません。離乳食が始まっている子や幼児ならば使用しても問題ないです。
でも気になる場合は沸騰したお湯を使用したり、きび砂糖をいれてからいったん煮立てたものを冷まして飲ませるのが良いでしょう。
きび砂糖は身体を冷やすって本当?
きび砂糖は暑い地域で栽培されて取れるお砂糖ですので、暑い気候から体を冷やす作用が強いと言われています。
一方 砂糖大根からとれるてんさい糖は寒い地域で栽培され、身体を温める作用があるということが分かっています。
しかし、前記したグラニュー糖を始め、上白糖、黒砂糖など砂糖のほとんどは「身体を冷やす」食材です。甘いものの与えすぎには注意が必要です。
おわりに
砂糖水はその浸透圧の高さから、赤ちゃんの便秘に効果があります。しかし、そのお砂糖の種類によっては気を付けたい点もありましたね。お薬を使用しないので赤ちゃんの身体に負担をかけずにご家庭で便秘を直す方法の一つとしてぜひ参考にしてみてください。