キウイは最近では日本でも簡単に手に入り、一般的に食べられる果物になってきましたが、その保存期間や長持ちさせるための保存方法についてはまだまだ広くは知られていない果物。
そしてキウイは美味しく食べるための保存温度も、美味しく食べられる保存期間も、熟し具合や夏場と冬場などの状況次第で大きく変わる所がある果物ですから、保存方法について知らないと美味しく食べることが出来なくなることも多くなります。
例えば具体的には、熟成具合に合わせた常温保存から冷蔵庫での保存ヘの切り替え時、冷凍庫で保存する場合に起きる変化、切ったものを保存する方法などことを知らなければ、キウイを美味しく食べることが出来ないのです。
そこで今回はキウイの保存方法と保存期間についてまとめた『キウイの長持ち保存方法と保存期間!【冷凍・冷蔵・常温】全て解説』と言う記事を書かせていただきました。
少々長めの記事になりますが、その分色々なことまでしっかりと解説させていただきますので是非御覧下さい。
キウイの主な保存方法と保存期間
まずはキウイの主な保存方法と保存期間を簡単にご紹介します。
- 常温で熟していないキウイが夏場で1週間、熟したキウイが4日
- 常温で熟していないキウイが冬場で1ヶ月、熟したキウイが1週間
- 冷蔵庫で熟していないキウイは1~2ヶ月
- 冷蔵庫で熟したキウイは1週間、処理をして2週間
- 冷凍庫でなら熟していてもいなくても最大2ヶ月
御覧のように熟しているかどうかと保存温度がキウイの保存期間を大まかに決めるポイント。
より詳細なキウイが熟するのと保存に関係するポイントの温度は以下のもの
- 追熟が早くなる温度が20℃
- 追熟が起こるギリギリの温度が15℃
- 保存に適している温度は、0℃
- 低温障害を起こす温度が-1.7℃
以上の温度を基準としてキウイの状態変化は起こりますから、熟していないキウイは15℃~20℃の間の常温で保存し、熟したキウイはチルド室で保存するのがベストな保存温度の切り替えになります。
また冷凍すればかなり長く長持ちはしますが、食感がなくなると言っても良いほどに大きく損なわれるので、生の時と全く違った味わいになるデメリットがあり、人によってはそれでは保存する意味がないと思う人もいるかと思います。
そうした特徴も踏まえ続いて、詳しいそれぞれの保管方法について御説明します。
常温保存する場合
まだ熟し切っていないものは基本的に常温保存で追熟した方が美味しくなるので感触を確かめた時に硬いものは常温保存がおすすめ。
常温で保存する時は以下の方法がおすすめです。
- キウイをくしゃくしゃにしたキッチンペーパーか新聞紙で一つずつゆるく包む
- 4つ程まとめてポリ袋に入れる
- 口をゆるめに縛って、いくつか楊枝などで穴を袋に開ける
- 冷暗所にて保存
基本的にキウイは表面の皮が結構しっかりと中身の変化を防いでくれるので、乾燥や水分に弱いということはありませんが、皮がとても硬いわけではないのでお互いが潰しあったり自重で潰れないように、緩衝材としてくしゃくしゃにしたキッチンペーパーか新聞紙で一つずつ包むと良いです。
空気穴を開けておくのは出来るだけキウイが出す二酸化炭素がこもったりしないようにするためだそうで、キウイが出すエチレンガスと言う植物の成長を早めるガスも穴を開けておくとある程度逃げてしまい追熟が遅くなる面もありますが、出来るだけしておいたほうが良いそうです。
元々南国のフルーツですから、夏でも平均して20℃前後の温度ならばこれで熟していないキウイが1週間、熟した後も4日ほどは長持ちしますので、25℃を越える日が続くような真夏でなければ意外と常温でも長持ちします。
冬場ですと更に長持ちして熟していないキウイが1ヶ月、熟したキウイが1週間程長持ちするのですが、追熟が発生する温度が15℃なのでそれを下回る日が続くことが多く、常温保存してもうまく熟してくれないことも多いです。
冷蔵庫で保存する場合
十分熟した後のキウイを保存するおすすめの場所は冷蔵庫と言うか0℃前後を保つことが出来るチルド室です。
野菜室などでも駄目と言うことはありませんが、0℃の時に比べ保存期間は最大4日短くなると思ってください。
保存する際に注意するべきは上記した【常温保存する場合】の所で上げたことだけに注意すれば良いので、おすすめの保存方法は全く同じ。
捕捉する事としてはキウイが出すエチレンガスにより、周囲のものがダメになってしまうのが早くなってしまうことがあるので他に長期保存したいものが入れてある時はキウイを入れる袋に穴を開けない方がいいこともあることぐらい。
熟していないキウイは1~2ヶ月それだけで持たせることができますが、当然追熟は起こらないので触った時に硬いキウイは美味しくはならない所に注意です。
熟したキウイは大体チルド室でご紹介した方法で保存すると2週間程長持ちさせることが出来ます。
逆に-1.7℃まで下がってしまうと今度はキウイはまだ凍りこそはしないものの低温障害を起こすので、長期保存したいのならば下がり過ぎないようにも注意して置いてください。
冷凍で保存する場合
キウイの保存方法として冷凍保存と言う選択肢もあり、これによって最大で2ヶ月以上長持ちさせることも出来ます。
しかし上記でも少し書きましたように冷凍してしまうと食感が大きく損なわれるので、生のキウイとは同じ状態に戻すことは出来なくなるのがネックでしてあまりオススメはできません。
それでも冷凍保存してみたいという方は以下の方法で冷凍するのがオススメ。
- キウイの皮を剥いて使いやすい大きさにカット
- ジップロックにカットしたキウイが重ならないように並べる
- しっかりめに空気を抜き、冷凍庫に入れて少し凍らせる
- 暫く凍らせたら一度取り出してくっついている部分をバラし、冷凍保存
冷凍したものを食べるならそのまま凍ったままか半解凍で食べるか、ジュースやペーストにするとかで食べることをおすすめします。
反対に普通に食べるよりも、ビタミンCや抗酸化物質の含有量が高いと言う話もありますし、味も香りもそこまで落ちたりはしないのですが、やはり解凍するとベシャベシャになってしまうものですから、完全解凍して生の時と同じように食べるのはおすすめできません。
以上で主な保存方法と保存期間のご紹介を終えたところで、次はそれ以外の保存についてのポイントをご紹介させていただきます。
切ったキウイを保存する方法について
キウイが長持ちするのは外側の皮が優秀であるからという面もあり、切ってしまうと熟しているかいないかも関係なく、常温ではもちろん、冷蔵庫でも殆ど長持ちしなくなります。
もちろん完全に皮を向いてカットしてしまい、冷凍してしまえば全く問題ないのですが、生のキウイこそが好きだという人も少なくはないかと思います。
その為切ったキウイは保存するなら最低でも冷蔵庫で以下の方法で保存することをおすすめします。
- 切り口をしっかりとラップで包む
- その状態で更に全体をラップでしっかりと包むか、ジップロックに入れる
- 出来るだけ空気を抜く
- 冷蔵庫で保存
切り口より酸化、乾燥していきますのがとにかく問題ですので、こうすると多少の延命が出来ます。
とは言え長持ちしても2日であり、一度切ったキウイは傷みやすく、味の劣化も激しいので切ったら食べきるか、諦めて冷凍してしまうにこしたことはありません。
乾燥させてキウイを保存する方法
意外とキウイはドライフルーツにしても美味しい果物でして、ドライフルーツにするのもそこまで難しくはありません。
ドライフルーツにする方法は以下のもの
- 皮を向いて3~5mmぐらいにスライス
- 砂糖漬けにして、浸透圧で水分を抜く
- 表面の水分をキッチンペーパーでふき取る
- 重ならないように網かザルに並べて、3~5日程度天日干し
- ジップロックに乾燥剤と一緒に入れて冷蔵庫で保存
カラカラになるまで乾燥させれば、大体半年から1年ぐらいは長持ちさせることが出来ます。
ポイントとしては砂糖漬けにして水分を抜くときは一回ではあまり抜きれませんので、表面に砂糖をふりかけ、ある程度水分が出たら水を捨て、また砂糖をふりかけてを3回ぐらい行うこと。
これにより多少未熟なものでも美味しく食べられると言うメリットもありますし、なにより水分が一気に抜けるので試してみてください。
最後に万が一悪くなってきた時の見分け方をご紹介します。
どうなったら悪くなっているのか?
悪くなったことが分かるポイント
- カビが生えている
- アルコールのような臭いがする
- 表面に汁が出てきている
- 変色している
しかしご紹介した保存方法で熟したものを保存しておくとカビが生えるより先に熟しすぎて発酵が始まり、アルコールのような臭いがしてくることが先のこともありえます。
この段階を超えますと、皮の隙間から果汁が出てくるようになったり変色してきますので、こうなったら食べないほうが良いです。