例え無糖のものであったとしても炭酸水を飲み過ぎるのは体に良くない影響があると言うことをご存知でしょうか?
古くから水に恵まれている日本ではまだ喉が渇いた時に敢えて炭酸水を飲みたくなると言う人はそこまで多くはありませんが、独特の喉越しや口の中がシュワシュワする感覚、そして各種メーカーの販売努力により最近では炭酸水を好んで飲むような方も増えました。
しかしそんな炭酸水ですが、所謂「水の変わりに飲む」と言うほどの量を飲むのは余り良くないこと。
なぜなら昔から言われてきたコーラやサイダーなどの「炭酸飲料」を飲むと歯や骨が溶けるとか、凄く太るなどの体に良くない影響があると言う話とは全く別に、「炭酸水」は体に良くない面があるからです。
例えば具体的にどう体に悪いかと言うと炭酸水を飲み過ぎると下痢や胃痛を起こしたり、貧血やむくみを起こしやすくする体質になったり、一部の方にとっては腎臓や心臓に負担をかけることもあるのです。
日本人では意外とこうした炭酸水の体への害を知っている人は少ないですし、仮に炭酸水が体に悪いと言う話を聞いたことがあっても、その中には全く根拠のない言いがかりのようなものもありますし、その逆に炭酸水は体に良いという話もあり、どれが本当のことか良く分からないという人も少なくないでしょう。
そこで今回は実際に炭酸水を飲み過ぎると一体どういう体への影響があるのかについてをご紹介する『炭酸水の飲み過ぎの影響とは?無糖でも量の飲み過ぎは体に悪い?』と言う記事を書かせていただきました。
炭酸水を飲み過ぎで起こる体への影響についての本当のこと、知りたいとは思いませんか?
Topics
炭酸水とはなにか?
最初に本記事で言う所の炭酸水とは一体どんな物のことなのかについてご説明させていただきます。
まず当記事においての炭酸水とはソーダ水またはソーダと言われる物の事を指しています。
その為、基本無糖で無味のものだけについてをご紹介させていただきますので、コーラなどのような各種フレーバーがついている「炭酸飲料」の体への影響については言及しないことを予め明言させていただきます。
ちなみに近年増えている「炭酸水」として一般的には扱われる物でも、香料や果汁などを使っているため味はしなくとも風味や香りがあるというものに関しても本記事では「炭酸飲料」として分類させていただきます。
そうしないと商品によりかなり成分が異なるため、例外や特例が増えてしまうからです。
また同じ炭酸水でも湧き水や温泉などの形で手に入る自然生成された物は産出地などでそれぞれやはり成分に違いが出まして、こちらも「炭酸水の特徴」とまとめて紹介するには少し乱暴すぎるので、今回の記事ではこうした自然生成された炭酸水についても言及しません。
その為本記事でご紹介するのは、「味も香りも特にない人工的に作られた炭酸水についてのこと」だと思ってください。
以上のことを踏まえた上で、次の章からは実際に炭酸水を飲み過ぎることで起こる体への影響についてをご紹介させていただきます。
炭酸水を飲み過ぎることでの歯や骨への影響
「コーラやラムネを飲むと歯や骨が溶ける」と言うことが昭和から平成初期頃にかけて日本では良く言われていました。
これは元々「炭酸は酸性だからカルシウムが溶ける」と言う発想から来た話のようなので、その通りならば当然炭酸飲料に限らず、炭酸水も飲めば歯や骨が溶けるという話になるのですが、当然そんな事実はありません。
確かに一応炭酸水は酸性の液体ではありますが、炭酸水を飲むだけで骨に炭酸水が触れるはずはなく、歯についても炭酸水がカルシウムを溶かすほど超長時間唾液を出さず口の中に炭酸水を含んでいることなどありえません。
実際にコーラが歯や骨密度に良くない影響を与えると言う研究もないことはないのですが、この場合も歯や骨に悪影響を与えるのは大量に含まれている砂糖が原因であると分かっていますので、基本的に炭酸水が悪影響を及ぼすことはありません。
炭酸水を飲み過ぎることでの消化器官への影響
「炭酸を飲むとげっぷが出る」と言う経験は殆どの人がしたことがあると思います。
これは胃の働きを炭酸水が活発にするからだけでなく、炭酸水に含まれるガスが胃の中で弾け、気体になって膨らみ出てくるからであり、この時に胃酸が一緒に流動します。
その為胃の弱い方や胃酸過多の方が胃酸の逆流で逆流性食道炎などを起こしたり、流れすぎて幽門から十二指腸に胃酸による炎症を起こさせ胃痛を起こすことがあります。
また殆どの場合炭酸水は冷やして飲むので、一度に余り飲み過ぎれば消化器官を一気に冷やしてしまいます。
すると炭酸水の働きで胃や腸を刺激してを動かそうとする反面で内臓器官は萎縮してしまうため、粘膜が傷つきやすくなったり消化不良を起こしたり、摂取しすぎた過剰な水分による下痢を起こしたりすることがあります。
炭酸水を飲み過ぎることでの喉への影響
喉がイガイガするとか腫れているような時に爽快感を味わうために炭酸水が欲しくなる人もいると思いますが、これ実はあまり良くありません。
何故かと言いますと炭酸水は刺激物であり、炎症の回復を遅らせてしまうからだそうです。
炭酸飲料のように大量の糖分が含まれていない分いくらかはマシだそうですが、健康な状態の時ならばとくに問題ないそうですが、喉に違和感や痛みを感じる時は炭酸水は出来れば控えることをおすすめします。
炭酸水を飲み過ぎることでの血流への影響
実は炭酸水は適量までならば血管を拡張し血流を良くする効果があります。
しかしそれこそ水のように1日に何リットルも飲んだりする場合はやや注意。
何故かと言いますと冷たくして飲むことや、炭酸水の一部は炭酸水素ナトリウム(重曹)を使って作られていた時代の炭酸水につきものの塩味を再現するためや発砲を良くするために少量とは言えナトリウム類、塩分が添加されていること、そして単純に体内の水分量が多くなりすぎて細胞や細胞間が水分を多く含み、膨らむことで飲み過ぎれば血流を悪くさせてしまうこともあるからです。
そしてそのように血流が悪くなることや体内の水分量が多くなりすぎることでむくみや肩こり、動脈硬化などを起こす可能性を高くすることになり、心臓が弱い方などには負担がかかる恐れがあります。
炭酸水を飲み過ぎることでのそれ以外の影響
上記への体の影響の他にも一部の炭酸水に含まれている「リン酸」と言う成分が含まれていて、この成分は過剰になると腎臓がろ過することで体外へと排泄されるのですが、腎臓が弱い方や何らかの疾患を腎臓に煩っている方は体外に排出しきることが出来なくなります。
すると体内で過剰となったリン酸が血管や腱などカルシウムを主成分とする部分以外でもカルシウムと結合することで石灰化を起こし動脈硬化などを起こす可能性もありますし、体内のカルシウム量が不足している場合、結合するためのカルシウムを歯や骨と言ったところから吸収してしまうことで歯や骨が脆くなることもありえるそうです。
その他にも余程大量に常飲している場合ですと口内や胃のPhを若干とは言え変化させ、歯が虫歯になりやすくなったり、鉄分の吸収を妨げ貧血を起こしやすくしたりする異常が起こることもあるそうで、どれだけ飲んでも問題ないかと聞かれると「YES」とは言えない所があります。
炭酸水はどれだけ飲むと飲み過ぎになりえるのか?
ここまで炭酸水を飲み過ぎと言えるほど沢山飲むことで体に良くない影響もあると言うことをご紹介してまいりましたが、最後にではどれだけ飲んだら飲みすぎになるのかをご紹介させていただきます。
その目安となる量としましてはざっと計算で1日に1リットル、一度で200ミリリットルです。
この数字を見ると「その量なら別に普通の水の変わりに飲めるのではないか?」と思う方もいるかもしれませんが、基本的に毎日取った方が良い水の量は2リットルという量でして、本当の「水の変わり」に飲むとするならば飲み過ぎとなる可能性があるのです。
その為炭酸水は飲むのに凄く注意が必要とは言わないけれども水の変わりになるとは言えないぐらいに思っていただけたら良いと思います。
もちろんこれはあくまで最もシンプルなタイプの炭酸水についてのことであり、炭酸飲料ともなれば全く別物ですし、最近多くなっている味や香りがある炭酸水もそうした味や香りをつけるためにそれぞれ添加物が入っているためその限りではありません。
毎日絶対に口にする必要のある水分だからこそ正に塵も積もれば山となるの典型ですので、何をどのくらい飲むとどうなるのか健康に興味がある方は是非とも気にして欲しいと思います。