アボカドは高い栄養価と、フルーツでありながらも野菜のように使えることもあり、最近どこのスーパーでも良く売られていますが、長持ちさせるのが冷凍以外では難しいフルーツです。
しかもアボカドの状態により常温での保存と冷蔵庫での保存を使い分ける必要がありますし、半分にでも切ってしまえばすぐに変色してしまう特徴もあります。
このように保存期間についても保存方法についてもアボカドはめんどくさいところがあるのですが、日本人にとってまだアボカドは馴染みある食材ではないため、アボカドのそうしためんどくさい特徴をご存じない方も多いでしょう。
そこで今回は基礎的な保存方法と保存期間に加え、「アボカドのベストな保存方法の見分け方のポイント」、「アボカドの変色を抑える方法」や「切ったアボカドの保存のコツ」
などまでを解説した 『アボカドの長持ち保存方法と保存期間!【冷凍・冷蔵・常温】全て解説』 と言う記事を書かせていただきました。
少々長めの記事になりますが、その分色々なことまでしっかりと解説させていただきますので是非御覧下さい。
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アボカドの主な保存方法と保存期間
まずはアボカドの主な保存方法と保存期間をご紹介します。
- 常温で夏場で3日~1週間、冬場でも2日~5日
- 冷蔵庫でそのままなら約4日~5日
- 冷凍で最大1ヶ月
御覧の通りアボカドの保存期間について特徴的は2つあります。
1つは保存期間が最短と最長でかなり開きがあること。これはアボカドが売られている段階で熟しきっているかどうかで変わるためです。
もう1つは保存期間が冷凍庫以外では長くないこと。しかしこの場合は調理方法の幅が極端に下がりますからデメリットも大きいです。
そうした特徴の説明もかねて続いて、詳しいそれぞれの保管方法について御説明します。
常温保存する場合
アボカドの最適保存温度は8~12℃と南国フルーツらしく高め。
他の野菜ではすぐにダメになってしまう20℃の気温の中でも特に問題ないぐらいですが、その反面5℃以下になると低温障害を起こしますので冬場の保存は注意が要ります。
また買って来たときアボカドが触ってみて硬かったり皮が青いような熟していない時は、味と栄養の観点から追熟させた方が良いですから、常温保存する必要があることを覚えておいて下さい。
そんな常温保存する時の方法は以下の通り。
- かごや皿などにキッチンペーパーを敷く
- 重ならないようにしてむき出しのままアボカドを置く
- 風通しの良く寒すぎないようなところにおく
上手につい熟させ、且つ長持ちさせるために注意しておきたいポイントは温度管理、圧迫、湿気の三つ。
アボカドを入れておく器にキッチンペーパーを敷いておくのはあくまでクッションのためでそこまで重要ではありませんが、湿気に対しての効果もありますのでしておくにこしたことはありません。
そして熟してしまったものはもちろんですが、追熟させるアボカドもあまり圧迫するとその部分から痛んできますから出来るだけ重なったりしないようにしてください。
温度に関しては上記した通り寒いほうが問題ですから、追熟させるにしても保存期間を伸ばすにしても他の野菜とは違い、温度が低すぎないようにこそ気をつけてください。
冷蔵庫に入れたり、冬場に冷えすぎた場合は硬いまま使う種類の料理に早めにつかったほうが良いです。
冷蔵庫で保管する場合
冷蔵庫でアボカドを保存するのは実はあんまりオススメできません。
それはアボカドの最適保存温度が高めであることと、5℃以下になると低温障害を起こすこと、そして追熟とは20℃前後で起こることであるために冷蔵庫の温度では追熟が発生しなくなるからです。
逆に熟したアボカドや出来るだけ硬いアボカドを使いたい時は冷蔵庫で保存すれば、ある程度常温よりも長持ちすると言えますが、それでも最大で3日ぐらいしか変わらないと思ってください。
何らかの事情があて冷蔵庫で熟させたい場合は一応以下の方法をとると可能です。
- 出来るだけ冷蔵庫の設定温度を上げる
- 新聞紙やキッチンペーパーにしっかりと包む
- リンゴなどのエチレンガスを出すフルーツと一緒に袋に入れ、しっかりと口を縛り冷蔵庫に入れる
もちろん追熟させるならばやはり常温で保存するべきですし、これだとダメになるのも早くなります。その為冷蔵庫で保存する場合はよほど熟してしまったものか、明確に硬いアボカドが必要な場合で気にしておくのがオススメです。
冷凍庫で保管する場合
アボカドを長期保存する方法はやはり冷凍してしまうこと。
しかし冷凍してしまうとよほど未熟なアボガドでなければ、溶けた後ぐちゃぐちゃを越え、ほぼペースト状になりますから一気に調理方法の幅が狭まります。
しかし逆にソースやディップなどに使用する場合は何の問題もなく、栄養が劣化することも殆どないのでそうした用途に使うことが殆どだと言う方にはかえってオススメです。
そんな冷凍する場合やり方は以下の通り。
- 使いやすい大きさに切る(ペーストにしてしまっても良い)
- レモン汁をまぶす
- フリーザーパックにいれて可能な限り空気が入っていない状態にして冷凍庫に保存
一番のポイントは解凍するとどうせドロドロになってしまうので冷凍に適した大きさがないと言うこと。空気を抜く時も思いっきり潰してしまっても良いでしょう。
また詳しいことは後ほど説明させていただきますが、レモン汁をかけるのはアボカドの変色を押さえるのに有効ですが、冷凍する場合は本当に「出来れば」と言う程度のものだと思っておいてください。
また刻んで冷凍する場合は切ったものをそのまま冷凍するとくっついて固まりになってしまうため、冷凍庫に入れて1時間程度経ってから一度取り出し、ばらばらにして再び冷凍庫へ入れるを2回ほど繰り返せば、塊になることなく刻んだねぎを冷凍しておくことが出来ます。
以上のことがアボカドのそれぞれの基本的な保存方法のコツと保存期間です。
では主な保存方法と保存期間のご紹介を終えたところで、次はそれ以外の保存に関わることついてご紹介させていただきます。
アボカドのベストな保存方法の見分け方のポイント
ここではアボカドの保存方法の見分けるポイント、つまり「アボカドがちゃんと熟して食べごろかどうか?」が分かるポイントをご紹介します。
- 皮が緑から黒に変わったぐらい
- 軽く押してみると少し柔らかいけど弾力がある状態
- ヘタを取った時に中がクリーム色
大体これが熟しているかどうかを判断する基準であり、逆に言うとこうなってきた後は2・3日で味が悪くなりますから、こうなってきたら常温保存からの切り替え時です。
アボカドの変色を抑える方法
アボカドは空気に触れることですぐに変色してしまうことも特徴の一つで、切ってしまった後すぐに食べず、保存しておくためにはその変色をどう抑えるかが長持ちさせる上で重要です。
酸化を防ぐ基本は断面が空気に触れないようにすることですが、今回はそれに加えて更に変色を抑える方法をいくつかご紹介します。
1番オーソドックスなのはレモン汁をかけること。
レモンに含まれるビタミンC(アスコルビン酸)の還元作用が変色を抑えるので、実際レモンでなくとも柑橘類の絞り汁なら何でもかまいません。
ちょっと変わったところですと密封できる保存容器の底に玉ねぎのスライスを敷き、その上にアボカドを重ね出来るだけ空気が入らないようにラップをして、冷蔵庫で保存すると言う方法も効果があります。
しかし実はアボカドの変色を防ぐための一番大事な要素は「種がついているかどうか?」なのです。
この理由は変色を押さえる何らかのホルモンが出ているからとか、ただ単純にラップで密封しやすいからとか言われているだけで詳細は不明なのですが、実際にこれが重要で、何か手を加えることよりも、変色させず少しでも長持ちさせるには種をつけたままにすることが大事だと覚えておいてください。
これでも持って1・2日ですが、しないよりはマシですので覚えておいてください。
切ったアボカドの保存のコツ
切ったアボカドは上記したようにアボカドが酸化により変色しやすい特徴を持つため、長持ちさせるにはちょっとコツがいります。
まず覚えておいて欲しいのは半分よりも細かく切ったものは延命できてその日中なので半分より細かくしないこと。
半分以下にした場合は上記の【冷凍庫で保管する場合】を参考にし、保存してください。
そして半分に切った場合は「種がついている方」を保存するようにすることが大事。
変色に関してもですが、種がある側の方ならしっかりとラップで密封した上でなら2日持たせることも可能です。
他にもオイル漬けにするという方法もあります。
この方法も簡単で切ったアボカドをひたひたぐらいのオリーブオイルに漬け込んでおくと言うもの。実はこれが冷凍以外では最も切ったアボカドを長持ちさせることが出来る方法で最大5日持たせることもできます。
他にもいくつか半分に切ったぐらいなら延命処置はあるのですが、この2つ以外は結局2日が限度ですのでペースト状になっても良いなら冷凍。
しっかりとした硬さを求めるならオイル漬けと覚えておくと良いです。
最後に万が一悪くなってきた時の見分け方をご紹介します。
アボカドはどうなったら悪くなっているのか?
悪くなったことが分かるポイント
- 皮がしわしわ
- 触ったときに皮全体がブカブカ
- 切った時中身全体が茶色く変色
- 中身が筋張っている(茶色っぽい筋がたくさんでてきている)
基本的に今回書かせていただいた特徴は、どれも「食べられる」状態ではありますが、この状態を超えてくると味は相当落ちてしまっていますし、栄養価も相当失われていますから食べる価値はあまりなく、万が一腐っている場合を考慮して食べないほうが無難です。
これ以上進んでくると明らかに溶けているような感じになりますし、異臭がしますから食べる人はいないと思うのですが、それ以前の段階は今回ご紹介した悪くなっていることが分かるポイントを参考にしてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。