ひまわりの種は日本では人間の食べる物と言うよりもハムスターの餌をイメージする人も多いであろうマイナーな食べ物ですが、アメリカや中国ではスナック感覚でおやつやつまみとして食べられているとても一般的なナッツの仲間の1つ。
更にひまわりの種は非常に栄養価が高く、体に良い効果・効能がありアスリートの補助食としても食べられる正しい量や正しい食べ方をすることで健康食品にもなる食べ物なのです。
しかし、日本ではそうしたひまわりの種についての栄養や効能はもちろんのこと、食べ過ぎると危険であるとか、健康効果のある正しい量や正しい食べ方を知っている人は非常に少なく、わざわざひまわりの種を自分が食べるために買うという人はあまりいません。
そこで今回は日本では食べ物としては非常にマイナーなひまわりの種についてご紹介する『ひまわりの種の効能と栄養!食べ過ぎると危険な理由とは?』と言う記事を書かせていただきました。
日本人にとってはまだまだ一般的でないひまわりの種と言う「食べ物」について興味があったりはしませんか?
ひまわりの種って人間が食べられる物なのか?
まずは日本人なら意外と思う「そもそもひまわりの種って食べられるの?」と言うことからご紹介させていただきます。
結論から言いますと殻を剥きさえすれば「どんな生き物が食べる用のひまわりの種」に関しても安心して食べられますし、自分で育てた観賞用のひまわりの種であっても一応食べることは出来ます。
なので食べようと思えば小鳥の餌用のものでもハムスターの餌用のものでも食べて体に害はありませんし、自分の家や小学校で育てたひまわりの種も食べることが可能です。
唯一注意して欲しいのは「観賞用に育てられてから売られているひまわり」が枯れた後に残った種です。
なぜかと言うと観賞用のひまわりに関しては虫や鳥に食べられるのを避けるため、土壌からしてかなりの量の農薬が使われていることが多いからでして、ひまわりの種を食べる時にどれほど洗ったとしてもそうした農薬を体に取り込んでしまう危険性が高いからです。
ひまわりの種の具体的な食べ方としては食べる時に殻ごと軽く炒ってから殻を剥き食べるのが一般的ですが、生のままでも食べられないことはなく、味はナッツ類と殆ど違いがなく、ナッツ類の変わりにお菓子や料理に使うことも可能です。
表面の白と黒の縞模様の殻の部分は歯で少し強く噛めば意外と簡単に割れますから特に食べるのに道具は要りませんし、ピーナッツやピスタチオとは異なり慣れてくると周りを汚さず食べることが出来るのも他のナッツと比べた時の長所と言えます。
慣れないとうまく殻から中身を取り出すのが難しいですし、特別美味しい物ではないが後を引くような食べ物として海外では常食するような方もいますし、今は外側の殻を剥いて軽く塩味がついているお手軽なものもありますので、ナッツ類が好きな方なら是非とも試しに1度は食べてみて欲しいと思います。
何故ならこのひまわりの種は最初にご紹介したようにとても栄養価が高く、体に良い効果効能があるからです。
ひまわりの種に含まれている栄養素
こちらでは具体的にひまわりの種にはどんな栄養が含まれているのかをざっとご紹介させていただきます。
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- 食物繊維
- カルシウム
- ビタミンE
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- 葉酸
基本的にはナッツ類と言われる食べ物に含まれている栄養素がひまわりの種にもある程度含まれており、それぞれの栄養価の含有量も多く非常に栄養価が豊富な食材。
またこの他にもカリウムや亜鉛、鉄分などのミネラルも多く含まれており、コレステロール値を下げる効果が期待されている必須脂肪酸「リノール酸」も含まれていることから以下のような効果効能がひまわりの種にはあると言えます。
ひまわりの種が持つ効果・効能
上記でご紹介したような栄養素がひまわりの種には含まれておりますので、主に以下のような効果・効能があると言えます。
- 生活習慣病の予防・改善
- 高血圧の予防
- 免疫力向上
- アンチエイジング
御覧のような健康への効果・効能がひまわりの種にはありまして、どうしてそんな効果があるのかをより詳しくご紹介させていただきますと以下の通り。
生活習慣病の予防・改善
ひまわりの種が生活習慣病の予防・改善効果を持つと言われる1番の理由は「リノール酸」が含まれていること。
その他にも代謝に関わる「ビタミンB群」が多く含まれていますから血中のコレステロール値の上昇を抑え、体内の余分な脂肪を燃焼しやすくすることで動脈硬化の予防や肥満の改善と言った効果がありますし、「ビタミンE」と言った抗酸化作用のある成分も含んでおり、細胞の劣化を防ぐ効果もあります。
また「セレン」と言った抗がん作用が期待される成分も含まれており、がんに対しての予防改善効果もあるとされています。
高血圧の予防
上記の「生活習慣病の予防・改善」の所でも触れましたが血中コレステロール値の上昇を抑える効果があるので高血圧の予防効果もあると言えますし、ひまわりの種にはカリウムも含まれており、余分な塩分を大概に排出する効果もあります。
また血流の正常化効果があると言うことで、肩こりやむくみ、冷え性などの症状を予防・改善する効果もあると言えます。
免疫力向上
ひまわりの種には葉酸などの免疫力を向上させる栄養素も多く含まれており、免疫力を高める力があります。
また脳内神経伝達物質「セロトニン」を作り出す「トリプトファン」も含んでいるために、睡眠障害やうつ病を予防・改善させ自立神経系統を整える効果もありますので、体の自己回復作用を向上させる力もあると言えます。
アンチエイジング
高い抗酸化作用や血流の正常化、免疫力の向上の効果・効能に加え、代謝に関わるビタミンB群を含み、骨や肌などを健康な状態に保つミネラルも含んでいますからアンチエイジングの効果・効能があると言えます。
以上のような効果効能がひまわりの種に含まれる成分からは得ることが出来ると言えます。
しかしそんなひまわりの種ですが、カロリーも可食部100gあたりで611kcalと非常に高く、食べ過ぎると危険でもあると言えます。
そこで最後におすすめの摂取量や食べ過ぎたらどうなるのかについてのお話をさせていただきます。
ひまわりの種を食べ過ぎると危険?正しい食べ方と摂取量
最後に「ひまわりの種を食べ過ぎた場合どうなるのか?」と、それを防ぐための正しい食べ方と摂取量をご紹介させていただきます。
まずひまわりの種を食べすぎた場合の危険についてどんなことになるかをまとめて挙げますと以下の通り。
- 肥満になる
- アレルギー症状を起こす
- 吐き気や下痢、頭痛などを引き起こす
最初の「肥満になる」理由はカロリーが高いことからで誰にでも分かると思いますが、その他の二つは実はひまわりの種に含まれる健康成分リノール酸とセレンの過剰摂取による副作用のようなものです。
まずリノール酸は過剰摂取するとアトピーや炎症を促進させることがあり、長期にわたる過剰摂取はアレルギー症状の悪化が懸念される成分であり、先天的なナッツアレルギーの方はもちろんのこと、この成分の取りすぎでアレルギー体質になる可能性もあるのです。
もう1つの過剰摂取が心配な成分であるセレンとは、抗がん作用があるだけでなく強い抗酸化作用によって細胞の老化を防いでくれる成分でもあるのですが、こちらは過剰に摂取することで吐き気や下痢、頭痛などを引き起こし、長期過剰摂取すると肝機能不全などの中毒症状が起こる危険性もあるそうです。
そうした食べ過ぎると危険でもあるひまわりの種ですので、健康の維持・向上のために摂取量としては「1日に20粒程度」が正しい摂取量としておすすめされることが多いです。
またリノール酸が加熱することにより劣化しやすいものであるため、出来るだけ加熱せずにそのまま食べることと加熱した後はできるだけ早めに食べるのがより健康のためになる正しい食べ方であると言われております。
健康に良いものとして紹介されることも増え、クセがなく後ひく味であることからついつい食べ過ぎてしまうことも多いひまわりの種ですが、過剰摂取はかえって健康を損なうことになりますので、ご注意ください。