【管理栄養士監修】ノルウェーサーモンが危険と言われている理由とは?

ノルウェーサーモンが危険であると言う話を聞いたことはありませんか?

近年これまで普通に食べられてきたものに本当は危険性があるとか、実は安全性に問題があるとか言う話が色々紹介されていますが、最近ではノルウェーサーモンが危険であると言う話も出ています。

日本人にとって鮭と言う魚は非常に身近な食材で、その中でもノルウェーサーモンと言えばチリ産と並ぶメジャーなものの1つであり、もしこれが本当の話であるならばかなり困る人も多いことでしょう。

しかし少し調べてみると、このノルウェーサーモンが危険と言う話の理由が余り根拠のないものであり、ただのデマである可能性も高いのです。

今回はそんなノルウェーサーモンが危険と言う話についての「一体どういう理由からそれが言われているのか?」、「どれぐらいの危険性が考えられるのか?」そして「危険と言うのは実はデマ?」と言うことについてをご紹介する『ノルウェーサーモンが危険と言われている理由とは?』と言う記事を書かせていただきました。

ノルウェーサーモンが危険と言うのは一体どういうことなのか興味があったりしませんか?

何故ノルウェーサーモンが危険と言われるのか?

最初に本記事のタイトルでもありますノルウェーサーモンが危険と言われている理由とは何かについてをご紹介させていただきます。

まずご存知の方も多いことかと思いますが、鮭と言う魚は川魚全般に言えることなのですが、寄生虫の問題があるため養殖のものでないと基本的に生で食べることは出来ない魚です。

そこで基本的に生食も出来る養殖もののサーモンの方が好まれるようになったわけですが、この「養殖の」と言うことが問題になっているようです。

ではどうして養殖に問題があるのかを調べてみますと主に以下のような理由がインターネット上では多く取り上げられています。

  • 与えられている餌や投与される薬の問題
  • 不衛生または汚染された環境での育成
  • 養殖環境を安定させるのに使われる薬剤の問題
  • 遺伝子組み換えサーモンの認可が下りている

たぶんほとんどの方がこうしてノルウェーサーモンの問題点を文字にしたものを改めて見ると確かに危険なものだと感じることでしょう。

実際確かに養殖するサーモンには抗生物質やワクチンなどの投与が行われ、与えられる餌の中には美味しく感じれるような肉質にするための合成物質も使われてはいるようです。

養殖環境についてはどこの施設も全てそうだとは言い切れませんからはっきりとしたことは言えませんが、確かに調べてみるとノルウェーで海洋汚染が問題視されている地域でのサーモンの養殖も行われてはいるようですし、あまり衛生的とは言えない養殖場もあるようです。

そしてそうした問題のあると言われるような養殖場はもちろんのこと、基本的に生で食べられる鮭を作るために確かに病原菌や寄生虫のない環境を作る必要があり、特定の薬物を養殖場に使ったりすることもあるようです。

遺伝子組み換え食品の怖さについてはむしろどうなるのか良く分かっていないということが恐怖でしょう。

ましてやサーモンは世界初の人工的な遺伝子組み換えによる食品として認可された「生き物」であり、それを食べたことでどういう影響を与えるのかについてはまだはっきりとしたことは何も言えないのです。

後はそうした情報が一部の人に知られ、その人がネットやSNSで情報発信したことでノルウェーサーモンは危険であると言われるようになったようです。

そうして危険とされる情報の中には、どんな成分がどれくらい含まれていると調査で分かったとか、どんな物質が検出された、どんな物質がどんな影響を人体に与えるかなどまで書いてあるものもあり、なるほど確かにノルウェーサーモンは危険なものだと思われてもおかしくないです。

どれぐらいの危険性が考えられるのか?

不衛生な環境で育成されたとか、化学物質や薬が投与されているとか、環境汚染の心配があると言われたら殆どの人が「確かに危険だ」と言うことまでは理解できるかと思います。

ですが、では実際の所ノルウェーサーモンを食べることはどんな物質がどんな悪影響を体に及ぼすものなのかを理解しているのかと言うとまた別の話。

なので実際にノルウェーサーモンを食べるとどれぐらいの危険性が考えられるのかと言うことをもう少し具体的に調べてみました。

するとはっきりとどの成分がどれだけ含まれているからどんな危険性があると書かれているのは意外なことに1つだけでした。

それはどんなものかと言いますと以下の通りです。

PCB(Poly Chlorinated Biphenyl/ポリ塩化ビフェニル)をはじめとするダイオキシン類には甲状腺機能の低下、生殖器官の重量や精子形成の減少、免疫機能の低下、他の発がん物質による発がん作用(がん化)を促進する作用(プロモーション作用)があり、耐容一日摂取量4pg(ピコグラム)を超えて継続的に摂取するとそうした症状が起こる可能性がある。

養殖サーモンのダイオキシン類濃度は最高値がノルウェー産サーモントラウトで5.2pg TEQ/gであり、体重50 kg の成人がおよそ40g(スーパーで売られている1人前ぐらい)以上を摂取するとダイオキシン類の耐容一日摂取量を上回る

pg(ピコグラム)は、1gの1兆分の1

こうしたものを見るとなるほど確かにちゃんとした研究の結果からノルウェーサーモンを食べることにはデメリットがあると感じることでしょう。

とは言え逆に言うと、これ以外についてはしっかりとしたサーモンに含まれている量やどれほど摂取するとどうなるのかが明記されていなかったため、誇張表現やデマが含まれていてもおかしくはないと思います。

その為実はどうもこのノルウェーサーモンが危険と言う話自体全部が全部本当とは言えない可能性があるのです。

危険と言うのは実はデマ?

これまでノルウェーサーモンが如何に危険なのかと言う話を中心にご紹介してまいりましたが、次はノルウェーサーモンが危険であると言うことについての反論もご紹介させていただきます。

どうしてかと言いますと「ノルウェーサーモン 危険」とインターネットを調べて見ますと実は、結構な頻度でそれに対する反論も見つかるからであり、中にはそもそも危険と言うのが全部デマだという意見もあるからです。

具体的にはどんな意見があるのかと言いますと以下の通り。

  • 余りにも過剰に危険を訴えている
  • 敢えて危険であるように認識させるための小技を使っている
  • 完全に捏造されているグラフやデータを使っている

面白いことにこれらの主張もまた全部事実のようです。

先程も触れたように危険であると訴える意見の多くには「具体的にどんな成分が、何に実際どれだけ含まれていて、その結果どれほど摂取するとどれだけ危険」と言う形で書いてあるものが非常に少なく、酷いものでは「化学物質で汚染されているため体に悪い」程度のことだけ書いてあることもあります。

確かに抗生物質や化学物質と聞くと余り良いものでは無いような気はしますが、むしろサーモンに限らず他の養殖魚や牛でも豚でもそうしたものが「使われている」と言う意味では同じですから、「どれだけどんな種類が使われているからどれほど食べると危険」とさえ書かなければ何を食べても危険性はあると言うことも可能です。

養殖環境の悪さなどについても同様で、サーモンの養殖環境が「何と比べてどれほど危険なのか?」が曖昧な意見が多く、少し調べてみただけでももっと危険そうな環境で作られた食品と言うのは実は日本にも沢山あります。

その為確かに過剰に危険を訴えていると言う意見にも一理あり、これを持ってデマだと言うのも分かります。

その他にも写真で敢えて勘違いを誘発させやすい比べ方をしたものや、意図的にグラフやデータの一部だけ流用をしていたりして危険性を訴えている意見もありますし、もっと酷いものだと確かにソース不明なデータや信用の置けないグラフなどを使っているものもあるようです。

その為「ノルウェーサーモンが危険な食べ物」と言うこと事態がデマであるという意見もあります。

ノルウェーサーモンの危険性についてのまとめ

最後にここまでのことから結果的に危険なのかどうかをご紹介させていただきます。

結論から言いますとノルウェーサーモンには危険性が無いとは言えません。

しかしだからと言って少量食べて命の危険性があると言うわけではありませんし、沢山食べても直ぐに何らかの体の異常が起きると言うわけでもなく、余程継続的に食べ続けて徐々に悪影響が出るぐらいのもののようです

もっと言ってしまうのならば世の中にはただ大きく取り上げられていないだけで健康を害するものと言うのは意外と多く、ノルウェーサーモンだけ特別食べない方が良いと言うわけではありません。

最終的にはどの意見を信じるかの話になるのですが、体にそんなに良くはないかもしれないけれども、絶対に食べない方が良いほどのものでもないと思っていただけたら良いかと思います。

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