メロンを最も美味しく食べるための保存方法のコツを知っていますか?
メロンは甘くて美味しいため好きな人も多いですが、特に美味しい物は少々お高めなのでどうせ食べるなら一番美味しい状態で食べたいフルーツの1つ。
しかし最も美味しい食べごろの状態がかなり短く、殆どが「まだ食べごろではない」状態で売られており、買ったり貰ったりして来てからの美味しい状態にする保存方法と長持ちさせるための保存方法がかなり異なると言う特徴があるのです。
そのため美味しくするため保存しておいたら思ったよりも長持ちせず腐らせてしまったり、長持ちさせようとして保存していたら美味しくならないまま駄目にしてしまうなんてことも多く、実は意外とメロンを最も美味しい状態で食べれていない人は多いのです。
そこで今回はメロンの保存についての「美味しい状態にするための保存と長持ちさせるための保存の違い」や「常温・冷蔵庫・冷凍庫のどの保存方法が良いのか?」から「夏場や切ったメロンの保存に関する注意点」などまでを解説した『メロンの長持ち保存方法と保存期間!夏場や切った後はどうする?』と言う記事を書かせていただきました。
少々長めの記事になりますが、その分色々なことまでしっかりと解説させていただきますので是非御覧下さい。
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美味しい状態にするための保存と長持ちさせるための保存の違い
まず最初にメロンの保存に関してご紹介しますのは「メロンを美味しく食べるためには保存途中から保存温度の切り替えが必要である」と言うこと。
その理由は3つあり、まず1つめはメロンは「まだ食べごろではない」状態で出荷されることが言えます。
何せメロンは熟して美味しいと感じれる食べごろの状態からだと2日持つかどうかであり、売り物である以上保存期間が確保できないといけないため、殆どのメロンは買って来て直ぐ食べてもあまり美味しくないことが多く、20℃から24℃ぐらいの温度で追熟させる必要があるのです。
2つめの理由はメロンの最適な長持ちさせるための保存温度は7~10℃であること。
追熟させるための温度よりもかなり低めですから、熟して美味しい状態になっても同じ保存方法のままですと当然すぐにダメになってしまいます。
3つめは1度冷やしすぎるとメロンの甘味は失われること。
例えば一旦冷蔵庫に入れたメロンは常温に戻しても、追熟をしなくなってしまいますし、メロンの甘味の元は桃などと同じく冷やせば冷やすほど失われていく特性があり、初めから保存に適した温度で保存しようとすると甘くないまま食べられなくなるメロンを作ってしまう原因となるのです。
以上のことからメロンは「熟すまでは常温保存で保存し、熟しきったら冷蔵庫に入れ、なるべく早く食べる」のがベストなのだと言うことができます。
では続いて以上のことを踏まえた上での常温・冷蔵庫・冷凍庫それぞれでメロンを保存する時のコツをご紹介していきます。
メロンの主な保存方法のコツと保存期間
こちらではメロンの常温・冷蔵庫・冷凍庫それぞれでの保存方法のコツと保存期間を簡単にご紹介します。
まずそれぞれの保存期間についてを先にまとめますと以下の通り。
- 常温だと最短で2日、最長で10日
- 冷蔵庫だと最短3日、最長で2週間
- 冷凍庫で最大1ヶ月
御覧のようにメロンの保存可能な期間の最短と最長の間にはかなり開きがあります。
これは基本的にはメロンは収穫後1週間~10日程度が賞味期限になっているのですが、極稀にすでに熟した状態で販売されているものがあるからでして「最短は熟してからの状態」であり、「最長の場合は出荷されて直ぐの状態」と言う風に表現することも出来ます。
また既にご紹介しましたようにメロンの最適な長持ちさせるための保存温度は7~10℃であるために冷蔵庫に入れた方が長持ちはしますが、メロンは冷やしすぎると甘味を失い、常温保存に戻してもその甘味は取り戻せないデメリットがあります。
そしてそれ以上に長持ちさせることが出来る冷凍庫に入れてしまった場合は長めの保存期間と引き換えに甘味が落ちるだけではなく、水分が非常に多いため解凍しても生の時のようにはもう食べられなくなってしまいますのでこちらの場合もデメリットが大きいです。
そうした特徴も踏まえ、続いて詳しいそれぞれの保存方法についてのコツを御説明します。
常温保存する場合
基本的に買ってきたメロンは夏場であろうともまずは常温保存するのがオススメです。
既に何度か触れているようにメロンは冷やしすぎると美味しく食べられなくなるからでして、他の保存方法では長持ちさせても美味しく食べられなくなってしまうからです。
そんな常温保存する時に気をつけて欲しいのはまず温度。
追熟させるには20℃から24℃ぐらいの温度が必要ですが25℃を超えてくると今度は暑すぎて早く傷みすぎてしまいます。
また水分が多いため熟し始めると柔らかくなってくるので直接メロンが固いものの上にあるのはあまり好ましくはありません。
販売されている状態、緩衝材の上に置かれていたりネットをつけた状態のままで保存するか、新聞紙で包むなどしておくのも常温保存するコツ。
またどんな野菜や果物もそうですが、出来るだけ風通しの良い冷暗所で保存することも大事です。
冷蔵庫で保存する場合
メロンの美味しさを追求するならば食べる1時間前くらいに冷蔵庫に入れ適度に冷やすのがベストなのですが、平均して常温よりも5日ほど、熟した物を保存する場合でも丸一日ぐらいは長持ちさせることが出来るメリットも冷蔵庫での保存にはあります。
それと言うのもメロンは最適な長持ちさせるための保存温度は7~10℃であるため、長持ちさせるには冷蔵庫(より具体的には冷蔵庫では冷えすぎて低温障害を起こすので野菜室)での保存の方が適しているからです。
その為常温保存しておいて熟したメロンは冷蔵庫での保存に切り替えた方が良いです。
正しメロンは冷やすことで甘味を失ってしまいますので冷蔵庫に入れた場合でも美味しく食べるためには出来るだけ早く食べることをオススメします。
また熟したメロンは植物の生長を促すエチレンガスを多く発生させるので、野菜室で保存する際にはビニールやポリの袋に入れしっかりと口を結んでおくなどし、密閉して置かなければ冷蔵庫に入れている他の野菜や果物まで早く傷ませてしまうのでここには注意。
冷凍で保存する場合
殆どどんな食べ物でもそうなのですが長持ちさせたい時には冷凍してしまうのが1番で、大体が保存期間1ヶ月ほどは問題ないです。
しかしメロンは1度凍らせてしまうとかなりの水分を含んでいるため、解凍すると原形を保てないほどにベシャベシャになってしまいますので生のままと同じような状態にして食べることが出来なくなり、甘味もかなり失われるので「美味しい状態で」長持ちさせることが出来るとは言えません。
とは言え一応冷凍した物をシャーベットやスムージー、ジュースなどのような状態で利用することは可能で、常温や冷蔵庫で放置して駄目にしてしまうよりはまだマシとも言えますので、冷凍しての保存方法についても一応ご紹介させていただきます。
そんな冷凍保存の方法としてオススメなのは以下のもの。
- 完全に皮を剥いてしまい、一口大の大きさに切る
- 金属トレーの上や薄いまな板などにアルミホイルを敷き、お互いがくっつかないように乗せる
- メロンを載せた器ごとジップロックに入れる
- 出来るだけ空気を抜いて冷凍庫で保存
金属トレーの上やアルミホイルの上に乗せる理由は凍る途中でくっついてしまわないようにするためでもありますが、急速冷凍できるようにするためでもあります。
そしてそんなメロンを載せた器ごとジップロックに入れるのは乾燥対策です。
冷凍する以上主に気にするべきことはこの二つですが、これだけしても甘味の減退は抑えることは出来ませんので保湿対策を兼ねて、表面にグラニュー糖を少量まぶし冷凍すると言う方もいるそうです。
以上が主な保存方法と保存期間について言えることです。
それでは次はそれ以外のメロンの保存についての知っておいていただきたいことをご紹介させていただきます。
メロンの熟しきった食べごろの判断基準
こちらではこれまで散々触れてきた「熟して最も美味しい状態のメロンとはどんな状態なのか?」についてご紹介させていただきます。
これ判断する基準はまず匂いで、熟したメロンは青臭さがなくなり、甘い香りが強くなります。
続いて見た目。
メロンのツルがある物はこれがシンナリして枯れ始めてきたぐらいが食べごろで、ツルのないものでもやや色が黄色みがかった色合いになってくる変化が見て取れます。
最後に最も熟しているかどうかの決め手となりやすいポイントがメロンの一番下の部分の柔らかさ。
所謂「おしり」と多くの人が表現する部分を押してみると熟しきっていない物は硬く、熟しきった物は指で押した時に柔らかく感じますので、そうなった食べごろです。
以上の3点の変化が見て取れてから、そうなった次の日までに冷蔵庫で1時間だけ冷やし、食べるのがメロンが一番美味しい状態です
切ったメロンの保存について
メロンは他の果物よりも大きい部類に入るので、食べようと切ったものの食べ切れなくて残ってしまうこともあるかと思います。
しかし切ったメロンは仮に熟しきっていなかったとしても常温では1日以上はまず持ちません。
その為以下の通りの方法で保存するのがオススメです。
- 種を取り除き、空気に触れないよう断面をしっかりラップ
- その上からメロン全体を包むようにラップをするか、ジップロックに入れる
- 冷蔵庫の野菜室で保存
基本的に出来れば切るにしても半分の状態のほうが長持ちし、1/4や1/6、1/8とカットしたサイズが下がれば下がるほど日持ちしなくなっていきます。
一口大にまで切ったメロンは、タッパーに入れるかジップロックに入れて冷蔵保存しても1日持たないこともあり、冷凍またはシロップ漬けや砂糖や水飴で煮込んでジャムにしてしまうのも一つの手です。
最後に万が一悪くなってきた時の見分け方をご紹介します。
どうなったら悪くなっているのか?
悪くなったことが分かるポイント
- 果肉が茶色く変色
- 中身が液状化している
- 食べた時舌がぴりぴりする
- 異臭がする
またメロンを食べた時「苦い」と感じることもあるのですが、これは逆に熟れていなさすぎる場合が殆どですので実は食べられないと言うことはありません。
当たり前かも知れませんが1部でも食べた時に酸味を感じたり、カビが表面や種の周辺に生えたら全体的にアウトですので絶対に食べないようにしてください。