ソルビトール(ソルビット)が危険と言われる理由を徹底解説!

ソルビトール、またはソルビットと言うものをご存知ですか?

恐らく名前ぐらいは聞いたことがある、あるいは見たことがあると言う人が大多数であろうこの添加物は、食品添加物の中で最も幅広い使用用途を持っているため、恐らく口にしたことがない人はいないぐらい良く使われているものなのですが、このソルビトールが実は危険なものだと言う話もあります。

この話を聞けば今や全く口にしないで生活している日本人はいないほどのものですから、何故そんなものが使われているのか?何故危険と言われているのか?あるいは具体的にどんな危険があるのか?どれほど危険なものなのか?などの疑問を全ての人が一度は持つことでしょう。

そこで今回はそんなソルビトールが危険と言う話についての「そもそもソルビトールとはなんなのか?」から「危険と言われている理由」や「どれほど危険なものなのか?」などについてをご紹介する『ソルビトール(ソルビット)が危険と言われる理由とは?』と言う記事を書かせていただきました。

今日では当たり前のようになんにでも使われているソルビトールが一体どう言うものなのかについて興味があったりはしませんか?

ソルビトール(ソルビット)とは?

まずはそもそもソルビトールとは何かを簡単に説明させていただきます。

ソルビトールとはバラ科ナナカマド属の植物から発見された糖アルコールの一種です。

食品添加物として非常に良く使われていることから人工的に作られた甘味料だと勘違いされていることも多いのですが、実はこのソルビトールは自然界にもたくさん存在しておりまして、果物や海藻類に普通に含まれているもの。

よりシンプルに分かりやすい所で良いますと、梨や林檎などの中央部分に出来る「蜜」と呼んでいる半透明部分を作る成分がこのソルビトールです。

現在使われているソルビトールはじゃがいもやとうもろこしなどの澱粉(でんぷん)、ブドウ糖を主原料とする人工的に作ったものを使う場合が殆どなので、人工的に作られたものであると言うのも間違いではありません。

このように天然に存在しているようなものですし、人工甘味料として使われている歴史も比較的長く、基本的にその安全性は非常に高いと色々な国で認められており、世界基準として最も信頼されているWHOでも特に一日の許容摂取量を定める必要はない、極めて毒性の低い物質として認定されています。

またそうした安全性の高さに加え、主な用途としては食品に使われているのですが、その他にも医薬品や化粧品、アメニティグッズ、珍しい所だと燃料として使われることもあるほど幅広く使われているのもソルビトールの特徴の1つです。

それと言うのもこのソルビトールには色々と有用な特徴があるからです。

ソルビトールの特徴

ソルビトールが大体どんなものなのかをざっと知ってもらった所で続きまして、より具体的にソルビトールにはどんな特徴があるのかをご紹介します。

箇条書きでソルビトールの特徴を並べますと以下の通りです。

  • 甘みはあるが砂糖に比べて低カロリー
  • 砂糖に比べて血糖値が上がらない
  • 冷涼感がある
  • 虫歯になりにくい
  • 保湿性が高くタンパク質を安定させる
  • 発がん性がほぼ無い

それぞれの特徴をもう少し詳しく解説しますと以下の通り。

甘みはあるが砂糖に比べて低カロリー

ソルビトールは砂糖に比べてカロリーが75%程度であるため、ダイエット食品やジュースや菓子などの低カロリー食品の甘味料として使用されていることが多いです。

とは言え甘さも砂糖の60%程度しかないため、同じ甘さを求める場合はむしろソルビトールの方がカロリーが高くなるのでこのことについては批判されることもかなり多いです。

砂糖に比べて血糖値が上がらない

これはソルビトールの特徴と言うか糖アルコール全般に言える特徴です。

糖アルコールは人間の体内では消化・吸収・代謝がされにくいため、血糖値が砂糖に比べて上がり難い特徴があり、この特性と上記の砂糖に比べてカロリーが低いことからダイエットに良いとか糖尿病の方やその予備軍の方におすすめなどと言われています。

冷涼感がある

ソルビトールは水に溶かすと吸熱反応を起こすため、口の中に入れた時に爽やかな冷めたさとサッパリ感を感じると言う特徴があります

その為アメやガム、ジュースなどの清涼剤としても良く使われており、甘さが砂糖に比べて少ないこともあり「サッパリとした甘さ」を売りにしている商品もかなりあります。

虫歯になりにくい

この特徴も糖アルコールの一種であるから言える特徴でして、虫歯菌は糖アルコールからは乳酸が作れないので歯垢のpHが下がらず、酸による「う蝕」で歯が溶ける事はありません。

つまりは砂糖などとは違い、虫歯の原因にならない甘味料であると言う特徴があります。

この特徴に加え先程ご紹介した冷涼感がある特徴もあるために歯磨き粉などにも使われています。

保湿性が高くタンパク質を安定させる

甘味料として甘味をつける以外でも良く使われる要因がこの特徴。

ソルビトールは添加することで、水分を保持しやすくしてくれ、更に冷凍しても成分が変質しなくしたり、成形後の製品の食感を保持する特徴や液体の粘性を高める働きなども持っているため、かまぼこなどの魚肉の練り製品やハムやソーセージなどの肉類の練り製品に添加する改良剤としても良く使われます。

保湿性が高いことや液体の粘性を高める効果を利用するため化粧品に添加されることもあります。

発がん性がほぼ無い

砂糖の変わりの甘味料と言うと発がん性の懸念が良く話に上がりますが、ソルビトールはこれまでの研究から発がん性がほぼ無いと言われています。

こうした特徴を持つソルビトールですが、その反面でデメリットや欠点も無いわけではなく、中にはソルビトールはむしろ危険だと言う話もあります。

ソルビトールが危険と言われる理由

まず最初に申し上げて起きますが、ソルビトールが危険と言われる理由の中で「死亡報告がある」と言う話があるのですが、これは実はソルビトールを他のものと取り違え、その取り違えた添加物を大量摂取したことが原因であると調査の結果分かっておりまして、実際にソルビトールの摂取による事が原因と見られる死亡例は無いそうです。

その為ソルビトールの摂取は直接死に関わることもあると言うのは正しいソルビトールが危険と言われる理由では無いのです。

では逆にどんな理由から危険であると言われているのかと言いますと、以下の3つが挙げられます。

  • 依存性が高いため過剰摂取しやすい
  • 「糖尿病神経障害」が発症する恐れがある
  • 原料に遺伝子組み換え食品が使われている可能性が高い

1つずつもう少し詳しく解説しますと以下の通り。

依存性が高いため過剰摂取しやすい

砂糖に比べて低カロリーと言うことを売りにしている所もありますが、その分甘味も少なく砂糖と同じぐらい依存性が強いので砂糖以上に過剰摂取してしまいやすい所があります

更にカロリーが低い、血糖値が上がり難いと言うのもあくまで「砂糖に比べて」の話ですからある種砂糖以上に肥満を起こしやすく、過剰摂取すれば糖尿病を初めとする害を及ぼす可能性が高いのです。

その為ご家庭でソルビトール単体を砂糖代わりなどにするのにははっきり言って良くないです。

「糖尿病神経障害」が発症する恐れがある

「糖尿病神経障害」とは単純に言うと体内の余分なブドウ糖が多くなりすぎると、それを処理するためにブドウ糖を元にソルビトールが作られるのですが、このソルビトールが体の中にありすぎるとそのせいで神経細胞に異常が起り、手足の痺れなどの症状が起こると言うもの。

その為高血糖状態でソルビトールを外から入れるのは余計その手足の痺れなどの神経の異常症状を起こしやすくなる要因となりえるのです。

ただでさえ過剰摂取してしまいやすいこともあり、ダイエットや糖尿病の人に良い甘味料らしいと言うだけの知識が有名な分、逆にソルビトールは危険とも言えます。

原料に遺伝子組み換え食品が使われている可能性が高い

人体に具体的にどんな悪影響があるか分からないとして危険視されている遺伝子組み換え食品ですが、これをうまく売るために遺伝子組み換え食品を材料として使うと言う方法が良くとられています。

それと言うのも原料してしまえば遺伝子組み換え食品を使用していることを表示する義務がなくなるからです。

ソルビトールはジャガイモやトウモロコシを原料としているため、遺伝子組み換え食品が原料となっている可能性が非常に高い添加物ですので、そういう理由からも危険性があると言われています。

ソルビトールは結局どれほど危険なのか?

最後にまとめとして「ソルビトールは結局どれほど危険なのか?」についてご紹介させていただきます。

結論から言いますと添加物として使われる甘味料の中ではその危険性はかなり低いものと言えます。

先程ご紹介したような危険とされる理由こそあるものの、砂糖や他の甘味料にも結局の所危険性が0のものと言うのは無く、有用性と、使用されてきた歴史や研究の進み具合からするとまだ安全性が高いとされる部類だからです。

確かに問題点やデメリットはないとは言えませんが、砂糖と比べてもそこまで危険と言うものでもないので、積極的に使った方が良いものではないが、入っているからと買わないようにした方が良いものでもないと思っていただければ良いと思います。

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