【管理栄養士監修】わらびの保存方法と保存期間!日持ちさせる方法とは?

わらびは代表的な山菜の一つで名前こそ知られてはいますが、最近はあまり好んで食べる人も少なくなり、もし買ったり貰ったりしても保存方法や保存期間を知らないでダメにしてしまうことも多いと言います。

例えば冷蔵庫なら何日持つのか?

あるいは冷凍庫で保存できるのかどうか?

または塩漬けにしたり瓶詰めにしたり、天日干しで乾燥させて保存期間を伸ばせることをご存知でしょうか?

おそらく大半の人が、こうしたわらびを長持ちさせるために方法について知らないかと思います。

そこで今回はわらびを美味しく保存するのに役立つ基礎的な保存方法と保存期間に加え、わらびの色々な保存方法についてまでを解説した『わらびの長持ちさせる保存方法と保存期間!日持ちさせる方法とは?』と言う記事を書かせていただきました。

少々長めの記事になりますが、その分色々なことまでしっかりと解説させていただきますので是非御覧下さい。

わらびを保存する時にするべきアク抜きについて

まずはわらびを保存するためには必ずしないといけないアク抜きについて簡単にご説明させていただきます。

山菜が持つ苦味やえぐみは適度にあることで美味しさを感じるものですが、わらびは特にそうした山菜本来の苦味やえぐみが強く、収穫後もどんどん強まるのでアク抜きをしておかないととても食べれたものではなくなってしまうからです

その為以下の方法でわらびのアク抜きを手に入ったならまずはすることをオススメします。

  1. アク抜きをするわらびの1.5倍ぐらいの量の水を沸騰させる
  2. わらびの根元の硬い部分を切り取って別の鍋にわらびを入れる
  3. 重曹と塩を水1リットルに対して小さじ1杯(3グラム)ずつわらびにかけ軽く揉む
  4. 沸かしたお湯をわらびにかけていき、最後にわらびを落し蓋で沈める
  5. 半日ほど置いて水を変え、2~3時間水にさらに浸す

大体これでかなりアク抜きされた状態になっています。

出来るだけアクをしっかりと抜きたいと言う方は、沸かしたお湯をかけた後のつけ込む時間を1日にして、その後の水変えも1日かけて何度かすると良いです。

反対にアク抜きは最小限で出来るだけ手早く済ませてしまいたい方には以下の方法がオススメ

  1. アク抜きをするわらびの1.5倍ぐらいの量の水を沸騰させる
  2. 重曹を水1リットルに対して小さじ2杯(6グラム)を入れ混ぜる
  3. わらびの根元の硬い部分を切り取ってわらびを入れる
  4. 5分間弱火で茹でる
  5. 茹で上がったら1~2時間冷水にさらす

こちらの方が簡単で時間もかかりませんが、その分アクは先程の方法に比べて残ります。

しかし敢えて山菜のクセが好きと言う方にはより山菜らしさが楽しめるのでこちらの方が良いかも知れません。

続いてこうしてアク抜きをした後の保存方法と保存期間についてをご紹介させていただきます。

わらびを長持ちさせる保存方法と保存期間

続いてわらびの主な保存方法と保存期間をご紹介します。

  • アク抜き後、常温はしないほうが良い
  • 冷蔵庫で1週間
  • 冷凍庫で最大2ヶ月

一度アク抜きのために火を通す関係上、かなり痛むのが早いので、後ほど紹介します塩漬けにしたり瓶詰めにしたりしない場合は、常温保存は殆どしないつもりでいてください

またここで紹介する保存期間はあくまで「食べられる保存期間」であり、少しでも美味しく食べるためには出来るだけ早めに食べるのがオススメです

そうした特徴も踏まえ続いて、それぞれの保管方法について御説明します。

わらびを冷蔵庫で保存する方法

まず早速やり方からご紹介します。

  1. アク抜きをしたわらびをタッパーやジップロックに入れる
  2. ひたひたになる位の水をその中に入れる
  3. 冷蔵庫に入れて、毎日水を交換する

最もスタンダードでアク抜きの後の手間がないのがこの保存方法の特徴。

これで大体1週間ぐらいの保存期間が見込め、料理に使う時もそのまま使えますから、1週間以内に使い切ってしまえるのならばこの保存方法が1番オススメです

わらびを冷凍庫で保存する方法

やり方は以下のとおり

  1. アク抜きをしたわらびをジップロックに入れる
  2. わらびの3分の1ぐらいの水を入れる
  3. 出来るだけしっかりと空気を抜く
  4. 重ならないように平らに均しその状態で凍るように置き保存

冷凍保存する時もアク抜き以降の手間がかからず簡単ですぐ出来ます。

これで大体2ヶ月ぐらいの保存が出来ますが、この場合はアク抜きでかなりしっかりと火が通っているため、解凍せずに調理してもかなり食感が失われます。

保存期間ギリギリまで保存していたり、一緒に入れた水が少なかったりすると水分が抜けきって、かなり筋張ってしまうので、冷凍庫で保存するときは若干のリスクはあると思ってください。

常温でも保存が出来る昔ながらのわらびの保存方法と保存期間

ここから先の方法は常温保存も可能にするための保存方法なのですが、どれも少々手間か時間、あるいはその両方がかかる保存方法です。

しかしその分冷蔵庫や冷凍庫の場所をとりませんし、独特の味わいが出るので、手間を惜しまず実利を取る方にはオススメです。

わらびを瓶詰めで保存する方法

瓶詰めでの保存は以下の通り

  1. アク抜きしたわらびを瓶に詰める
  2. 瓶に満タンになるまで水を入れ、ふたを軽く締める
  3. そのまま瓶ごと湯煎するように火にかける
  4. 沸騰してから30分程度煮る
  5. 瓶を取り出し、蓋をきつく閉める
    ※瓶を取るときはやけどに注意
  6. 再度30分程度煮る
  7. 瓶を取り出し、蓋を下にした状態で自然冷却
  8. 冷暗所で保存

結構手間ですが、この方法ならば常温保存でも未開封で1年、開封した後も常温で1週間、冷蔵庫でなら毎日水を替え続ければ2週間持たせることができます

わらびを天日干しにして保存する方法

わらびは本来乾燥に弱いのですが、しっかりと天日干しして「干しわらび」状態にしてしまえば干して保存することも出来ます。

その方法は以下の通り

  1. アク抜きしたわらびをキッチンペーパーなどで水気をしっかり取る
  2. ザルやかごに入れて、軽く塩を振る
  3. 天日干しをしつつ、やや乾いてきたら手で揉んで日のあたり具合を調整
  4. これを1日に数回、4日程繰り返し、乾いたロープ状態にする
  5. 密閉できるようなジップ付きの袋に入れ、乾燥剤を入れて保存

ぱっと見てわかるかと思いますが、手間も時間もかかるのがこの方法で、一応常温の冷暗所で保存することも出来ますが、しっかり乾燥させ切れていないとかえってダメになりやすい欠点もあります

使う時は水に1時間程浸け、軽く茹で直して使えばどんな料理に使うことも出来、旨味がかなり濃縮されているのがメリットで、アク抜きしたばかりのわらびとはまた一味違うので、手間と時間をかける余裕のある方は1度試していただきたいと思います。

乾燥させてしまうので場所をとらないことと、保存期間が最大で1年と言うのもこの保存方法のオススメポイントです。

わらびを塩漬けで保存する方法

最も伝統的なわらびの保存方法と言われるのがこれ。

そんな塩漬けでわらびを保存方法は以下の通り

  1. アク抜きしたわらびをキッチンペーパーなどで水気をしっかり取る
  2. 塩を敷き詰めた容器にわらびを重ならないように入れる
  3. 更に上から塩を被せ、わらびがつぶれない程度の重石をして蓋をする
  4. 1・2日程したら水分が出てくるので水を捨て、また上から塩を足す
  5. 水が出なくなるまで暫く繰り返す(大体1週間ぐらい)

御覧になって分かる方も多いかと思いますが、この保存方法は大量の塩を使い保存期間を伸ばす漬物と同じ感じです。

この方法はわらびを食べる際に必須であるアク抜きを必要としないことが最大のメリットで、完成までに時間と塩が必要になりますが、意外と手間はかかりません。

大体これで冷暗所でなら常温でも最大1年は長持ちさせることが出来るのもメリットなのですが、当然そのままでは健康を害するほどの塩分を含んでしまうので食べられません

その為使う時は以下の手順で塩抜きをして使ってください。

  1. 鍋にわらびを入れ、ひたひたぐらいまで水を入れる
  2. お湯が沸騰しきるぐらいまで茹で、火を止める
  3. 冷めるまでそのまま暫く放置
  4. 冷めたら水を取り替え10分ほど晒し水を替え、を繰り返す

アクと違って塩が抜けたかが見た目では良く分からないので、少し齧った時に塩気を感じなくなるまでが目安です。

アクの抜け具合や塩気の入り方がまた違ってこれはこれで美味しく、食感、風味共に損なわれにくいので敢えてこの方法で保存すると言う方もいらっしゃいます。

以上で大体の保存方法と保存期間についてがご紹介できましたので、最後に万が一悪くなってきた時の見分け方をご紹介します。

わらびはどうなったら悪くなっているのか?

悪くなったことが分かるポイント

  • ハリがなく萎びている
  • 触った時に表面がすごくベタベタする
  • 異臭がする
  • 齧った時に苦味よりも酸味を感じる
わらびの悪くなっているかどうかの判断基準は大体わらびが含んでいる水分に関係してきます。

水分がなくなれば当然萎びてきますし、過剰であれば溶け出してきますから上記の「ハリがなく萎びている」「触った時に表面がすごくベタベタする」の段階は、かなり味が落ちてきているサインです。

これ以上進んで異臭を感じたり、酸味がでると完全にアウトなので絶対に食べないようにしましょう。

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