ご家庭にパプリカパウダーは常備していますか?
料理の彩りに「赤」が欲しいが、食材を増やすのはボリュームやバランス、最悪料理の味が変わることになるし少し違う。
では調味料で何とか出来ないかと考えても、大概の赤い色の調味料は辛い物であり、これもまた味や香りを損なってしまうことが多い。
そんな時に味や香りを大きく損なうことなく使える赤い色として、パプリカパウダーは実に有用であり、見た目にも拘った料理を作りたい人の強い味方になってくれます。
しかしそんな風に彩りやちょっとした風味付けのための使い道だけでなく、パプリカパウダーは実は特定の栄養素があり、それなりの効果・効能があるために健康のために使うと言う使い道もあるのです。
ですがそもそもパプリカパウダーの栄養や効能を考えた使い道を知らないどころか、家で使ったこともないし、味や香りなどにどんな特徴が有るかも良く知らないと言う方も沢山いらっしゃるかと思います。
そこで今回はあまりメジャーとは言えないパプリカパウダーについての「パプリカパウダーとはどんな特徴があり、どんな使い道があるのか?」をはじめ、「どんな栄養と効能があるのか?」や「どんな目的にならどんな代用品が使えるのか?」などまでをご紹介する『パプリカパウダーの使い道とは?効能や栄養!』と言う記事を書かせていただきました。
いまいちスタンダードではないけれど、実は意外と使い勝手が良く、栄養と効能が期待できるパプリカパウダーについて興味があったりはしませんか?
パプリカパウダーとは?
まずは「パプリカパウダーとは特徴があるのか?」と言うことからお話させていただきます。
パプリカパウダーとはその名の通りパプリカを乾燥させて「果皮だけ」を粉末状にした物で、最大の特徴と言っても良いのは他の赤い色をした粉末状の調味料とは違い、かなり鮮やかな赤い色でありながら辛くない調味料であること。
一応パプリカも唐辛子の仲間ではあり、中には辛味のあるものや甘味が強いものもありますが、日本で手に入るパプリカパウダーにされるのはそうした特徴がないもので一般的には余程大量に使わなければ特別味を感じることは余りありません。
更に味だけでなく、香りも主張が強くなく隠し味として使ったり、大きく味を変えずに料理の色を鮮やかにしたり、彩りのアクセントとして振りかけたりするなどの使い道があるので余程量を使わなければメイン料理からスイーツ類まで意外とどんな料理にも使えます。
そんな味も香りも主張が強くない上に肝心の色合いは残りやすく、熱によっても色合いが損なわれにくいため焼き菓子、煮込み料理などもきれいに着色することができる強みもありますし、パプリカの色素が油に溶けやすい特徴を持つので油を多めに使う料理に加えると色が更に鮮やかに出る特徴もあります。
以上のような特徴からパプリカパウダーは基本的には「彩りのため」「隠し味のため」と言う使い道が多く、ご家庭で使う際もその使い道が殆どだとは思いますが、実は特定の栄養価がパプリカパウダーにはあり、「栄養素を足すため」と言う使い道もなくはありません。
ではそんなパプリカパウダーにはどんな栄養素があり、どんな効能があると言えるのかを続いてご紹介させていただきます。
パプリカパウダーの持つ栄養素
パプリカパウダーに含まれる主な栄養素は以下の通り。
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ナイアシン(ビタミンB3)
- ビオチン(ビタミンB7)
- 鉄分
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
- 亜鉛
この他にもこまごまとした栄養素を実はパプリカパウダーは含んでおりまして、そうした成分の中でやや多いと言えるのは「ビタミンB群」と「鉄分」、やや落ちて「カリウム」と言ったところです。
ビタミンB群は他の食べ物類でもっと圧倒的に摂取しやすい物はありますが、鉄分は摂取するのも吸収するのも中々しにくい成分であるため、そこまで量を含んでいないとは言え意外と全く使わないのとたまに使うのでも差が出ます。
また逆にパプリカパウダーはパプリカの粉末ではありますが、ビタミンCは全く含んでおりません。
パプリカと言えば食べ物の中でも屈指のビタミンCを含んでいる食べ物であり、パプリカのビタミンCは加熱しても失われにくい特徴があるので勘違いされやすいのですが、ビタミンCは水溶性のものであり、空気に触れても分解・流出してしまう特徴があり、パプリカをパウダーにする工程上なくなってしまうからです。
その為生のパプリカとは異なり、パプリカパウダーによるビタミンCの摂取は出来ず、当然ですがビタミンCの持つ性質から来る効果・効能は得られません。
しかしそれでもパプリカパウダーに残されている栄養素から次でご紹介するような効果・効能はあると言えます。
パプリカパウダーが持つ効果・効能
上記でご紹介したような栄養素がパプリカパウダーには含まれておりますので、以下のような効果・効能があると言えます。
- ダイエット効果
- 免疫力向上
- 血液の正常化
より詳しくどうしてこうした効果・効能があると言えるのかについては以下の通り
ダイエット効果
「代謝のビタミン」とも呼ばれるビタミンB群が多めに含まれており、タンパク質代謝促進効果を持つ鉄分も多めに含まれており、更にパプリカパウダーは糖質・脂質・カロリーが高くなく、ダイエットを補助してくれる効能があると言えます。
また多くはありませんがカルシウムやマグネシウムなども含まれており、ビタミンB群と鉄分との組み合わせも良く、ダイエット中に問題を起こしやすい骨や歯などの健康、貧血予防にも効能があると言えます。
免疫力向上
エネルギーを生み出すビタミンB群、疲労回復を早める効果が期待できる鉄分を摂取することで総合的に免疫力が向上する効能があると言えます。
後ほど詳しくご紹介しますが血液に関しても良くする効能を持っていますので血流を良くすることでの体温上昇効果などもこの効能に関わってきます。
血液の正常化
鉄分の血液に与える多くの良い効果は多くの人が知っている通りですし、代謝に関わるビタミンB群が多いということは血中コレステロールの正常化にも効果があります。
また体の塩分濃度を調整するカリウムもやや多めに含まれており、血流を良くする効能もあると言えますし、血圧調整、体温調整、血糖値の調整効果を持つマグネシウムが含まれていることもその理由です。
以上の様な効果・効能をパプリカパウダーは持っていると言えます。
もちろん大量に摂取することはまずないでしょうから効果自体は微々たる物ですが、それでも継続して摂取するのとしないのとでは違いが出てくるものなのです。
では続いてそんなパプリカパウダーは何かで代用できないかどうかについてをご紹介します。
パプリカパウダーの代用品について
パプリカパウダーについてこれまでご紹介してきたような特徴があると言うことを知ってもらったところで、ここではそんなパプリカパウダーは何かで代用できる物なのかについてをご紹介します。
まず知っておいて欲しい事としては「パプリカパウダーを使うようなどんな料理にでも代用品として使える特徴を持つ代用品はない」と言うこと。
香りも味も控えめで鮮やかな赤い色がつけれて、その色も調理で損ないにくいと言うのはかなり特別な特徴であり、代用品を使うならばどんな料理に使うのかで話が変わってきます。
まず1番カバーできる範囲が広い代用品として考えられるのが「チリパウダー」です。
なぜかと良いますとチリパウダーはベースは唐辛子ではあるのですがその他にも数種類のスパイス・ハーブをブレンドして作られており、辛味以外の香りや味が感じやすいからです。
とは言え当然辛味がついてしまいますし、香りはパプリカパウダーより主張が強いので引き立て役と言うかむしろこの調味料の味と香りがメインになってしまいやすいです。
その為多少辛味がついても良いようなメインとなる料理、特にスペインやイタリア、後はメキシコやインドの料理などでパプリカパウダーを使う時にはある程度代用品として使える範囲が広いです。
次点として使えるのが「トマトパウダー」です。
日本ではパプリカパウダー以上にマイナーな調味料ですが、こちらも辛味をつけることなく赤い色をつけることが出来る粉末状の調味料。
正しこちらはパプリカパウダーほどには食欲をそそるような風味や色がつかず、煮込んだり大目の油で調理する時に使うのには代用品としてイマイチです。
またこの2つの代用品はどちらも赤い色はつけられますが、辛くしたいはずもないスイーツ類やメインの美味しさを引き出すための隠し味として使うのは難しいので、そうしたものを作る際はいっそ代用品はなしで色も諦めた方が良い場合が殆どです。
最もこれらの代用品を買うよりもパプリカパウダーを買ったほうが安いですし、使い道も多いのでなければパプリカパウダーを買ってしまった方がいいかもしれません。