【管理栄養士監修】高野豆腐を食べ過ぎると太る?1日の適量はどれくらい?

高野豆腐は美容や健康に良いと言われている反面で、食べ過ぎると良くないと言う話を聞いたことはありませんか?

大豆製品がとても体に良いものであると広く知られている世の中ですが、良質なタンパク質やミネラルがたくさん含まれていると言うことまでは知っていても、製品によっては100gあたりのカロリーが意外と高かったり、逆に不足している成分があると言うことを知らない方は意外といるもの。

ダイエットにとても効果的と言われている高野豆腐もまたそんな良い面だけが広く知られている大豆製品であり、食べれば食べるほど体に良いものとも言えない面も実はあると言う話もあるのです。

そこで今回はそんな高野豆腐についての意外と知られていないようなことまでを色々とご紹介させていただきます『高野豆腐を食べ過ぎると太る?1日の適量はどれくらい?』と言う記事を書かせていただきました。

多くの方が意外と知らないことも多い高野豆腐について興味はございませんでしょうか?

高野豆腐とはどんなもの?

高野豆腐と言う名前を聞いたことがある、または食べたことがあると言う方が殆どだとは思いますが、実際どんなものなのかを知らない方のためにまずは高野豆腐とは一体どんなものなのかを簡単にご紹介させていただきます。

まず高野豆腐とは豆腐を凍結、低温熟成させた後に乾燥させた保存食品のことで、実は日本農林規格(JAS)における正式名称は「凍り豆腐」と言います。

そもそもの作り方は日陰で豆腐を夜間の寒気に数日間晒し、水分の多くを飛ばした後に火で乾燥させて作っていたものなのですが、現在ではそのほとんどは水戻しの時間を短縮出来るように「膨軟剤」と呼ばれる食品添加物を加えた上でその名の通り、凍結と乾燥を繰り返して作られています。

つまり良く「お豆腐を冷凍すると高野豆腐みたいになる」と言うことが言われていますが、「高野豆腐みたい」なのではなく、豆腐を凍らせたものがズバリそのもの高野豆腐であるわけです。

ではなぜ高野豆腐と言う名前が付いたのかと言いますと、和歌山県北部にある日本仏教の一大拠点である「高野山」で精進料理の1つとして使われていたものが、江戸時代にその地方の土産物として流行ったからでして、この名称が一般的になるまでは各地で豆腐を乾燥させて作ったものが色々な作り方で作られ、色々な名前で呼ばれていました。

当然原料や製法がそんなシンプルなものですから味や香りに特徴と言う特徴はほぼなく、煮込む出汁の味や煮込み具合がそれらをすべて決める美味しさを引き出すには腕がいる食材とも言えるのですが、それ以上に「乾燥している時は軽くてカラカラ」、「水分をものすごく含み易い独特の食感」と言う特徴が目立っており、この特徴で好き嫌いが結構出ると言われています。

和風の出汁で煮込むぐらいしか食べたことがない人も多いかとは思いますが、味や香りがそもそも殆どないために洋風の味付けをしてみたり、ステーキ風にしてみたり、揚げてみたりする調理でも美味しく食べることが出来ますし、使いようによってはデザートにまで使えるとても面白い食材です。

高野豆腐にはどんな栄養があるのか?

高野豆腐が大体どんなものかを知ってもらったところで続いてはそんな高野豆腐にはどんな栄養が含まれていて、どんな美容や健康への効果があるのかをご紹介させていただきます。

まずザックリと高野豆腐に含まれている栄養素にどんなものがあるのかをご紹介しますと以下の通り。

  • ビタミンE
  • ビタミンK
  • ナトリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • リン
  • 亜鉛
  • マンガン

ざっと見ていただけば分かるようにミネラルが非常に豊富ですし、ビタミンもEとKに関しては中々の量が含まれていますし、高い抗酸化作用と女性ホルモンの代わりの働きもするとされる「大豆イソフラボン」、消化されにくい太らないタンパク質「レジスタントプロテイン」、脂質の代謝を促進する「大豆サポニン」なども含まれており、以下のような美容や健康への効果効能があるとされています。

  • ダイエット効果
  • 生活習慣病の予防・改善効果
  • 美肌・美髪効果
  • ホルモンバランスを整える効果
  • 骨や歯、血液の健康化
  • アンチエイジング

こうした効果の中でも特にダイエット効果とアンチエイジング効果が広く知られており、主に女性に嬉しい食べ物として紹介されることが多い高野豆腐ですが、他にもこのような効果があることから男性にももちろんおすすめ。

タンパク質も豊富ですから筋肉をつけたり、成長期のお子様が食べることで健康な肉体を作る役に立つことも言えます。

ではなぜこんな体に良さそうな高野豆腐が食べ過ぎると良くないと言われているかと言いますと、意外と高いカロリーの理由である非常に豊富なタンパク質と脂質です。

高野豆腐の意外と知られていない特徴

高野豆腐が食べ過ぎると太るとも言われるその理由は実は100gで500kcalをはるかに超える高いカロリーにあると言われています。

高野豆腐は植物性の食べ物の中でも飛びぬけて高タンパク高脂肪である大豆の成分を抽出し作った豆腐を、更に乾燥させて水分を飛ばしたものですから成分が非常に濃縮されていて、糖質はほぼ含まれていない代わりに非常に高タンパク高脂肪。

いくらそのタンパク質や脂質が植物性でも、一部が消化されにくいレジスタントプロテインでも確かに食べ過ぎればかなりのカロリー摂取量となりますし、料理する時には多くの場合砂糖やみりんと言った糖質の多いもの使うので、なるほど食べ過ぎると太ると言われたりするのも納得です。

また高野豆腐にはビタミン類がほとんど含まれておらず、高エネルギーを摂取しても代謝を促すビタミンB群やその働きをサポートするビタミン類が不足しがちですし、せっかくミネラルを多く含んでいてもこれらを体に吸収したりするためのビタミン類も不足していて総合的にみると栄養が不足している点も食べ過ぎると良くないと言われる理由と言えます。

加えて言うのであれば高野豆腐自体が小鉢や副菜として使われているイメージが強いからなのか、あっさりとして食べやす過ぎるからなのか主食として使うことはほとんどなく、結局肉や魚と合わせて摂取することが多いため、それではカロリーや脂質をプラスして取ることにもなると言えます。

こうしたことが高野豆腐を食べ過ぎると太ると言われる理由のようです。

高野豆腐を食べ過ぎると危険なのか?

メリットばかりが多く語られる高野豆腐にも実は欠点があるわけですが、結論から言いますと「食べ過ぎることが出来るなら」体に悪いと言うのが実際の所です。

確かに高野豆腐は高タンパク高脂肪で高カロリーですし、ビタミン類が不足していてこれだけを食べ過ぎればかえって体に悪いと言えますが、そもそも高野豆腐だけをそんなにたくさん食べようとするのはかなり苦痛。

100gあたりのカロリーが高いとは言え乾燥状態で1枚20g、調理して食べると大体6~7倍に膨らむので普通に煮て1個で83kcalのカロリー、単純計算「1日に2枚半毎日食べていたら食べ過ぎ」と言う中々ダイエットのために無理やり高野豆腐だけを食べ続けようとでもしない限り食べない量です。

その為それこそ元々の使い道である精進料理のように肉や魚の置き換えやパンの代わりにし、他の野菜と合わせて食べれば太るなんてことはまずありえませんし、普通の食事にプラス食べてもそれこそ普通に煮て食べるとしたら毎日どんぶりで消化する必要があるほど。

その為確かに食べ過ぎれば体に悪いかもしれませんが、食べ過ぎることが出来るならの話ですから、そこまで食べる量を気にする必要性はほとんどあり得ないと思ってください。

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