『マヨラー』といって、熱烈にマヨネーズが好きな人がいることは、よく知られています。
例えば、白ご飯をはじめ、何にでもマヨネーズをかけて食べたり、炒飯などを作るときに、サラダ油の代わりにマヨネーズを使ったり、さらには納豆など今までは考えられなかったようなものにまで入れたりして、意外な組み合わせを楽しんだりしていますね。
そこまでではなくても、マヨネーズは、今の日本の食生活には欠かせない調味料になっています。
しかし、その反面、油が多く、カロリーの高いマヨネーズは、太る原因だとして、ダイエットの敵のように言われたり、健康が気になるシニア世代でも、マヨネーズは健康を害するものとして、避ける方も少なくありません。
マヨネーズは、危険な調味料なのでしょうか?
私たちの体には、どのような影響があるのでしょうか?
そこで、『マヨネーズの油とその危険性』について、お伝えしていきます。
マヨネーズの油
マヨネーズは、植物油、酢、卵黄を混ぜて、乳化状にしたもので、塩、コショウなどで調味されていたりします。
JASでは、植物油脂の重量の割合が65%以上のものがマヨネーズと定められていますので、カロリーは高くなります。
また、一般的なマヨネーズに含まれる『植物油脂』は、高温で処理された『精製油』です。
安価ですが、栄養価は低く、トランス脂肪酸や発がん性物質などの有害物質を含み、大豆など原料の栄養成分が取り除かれてしまっています。
発がん性物質は、微量なので問題はないようですが、マヨラーのように大量に摂取するのはやめた方がいいでしょう。
トランス脂肪酸
マーガリンに含まれていて、よく知られるようになったトランス脂肪酸は、自然に存在していない物質で、高温処理する過程で作られます。
善玉コレステロール(HDL)を減らし、悪玉コレステロール(LDL)を増やすことが分かっていて、動脈硬化や心筋梗塞をはじめとした様々な病気の原因になります。
一般的なマヨネーズには、マーガリンほどではないですがトランス脂肪酸が含まれていますので、高カロリーであることも含めて、大量に摂取しないほうが賢明でしょう。
油の効果と危険性
マヨネーズには、油(食用植物油脂)が一番多く含まれていて、カロリーも高いので、「マヨネーズは、体に悪い。」「マヨネーズは、太りやすい。」というイメージを持たれています。
しかし、油は、本来は健康に良いもので、摂取しないといけない栄養分です。
油の効果
- 油を摂りすぎた場合
- 油を摂らなかった場合
油を摂りすぎた場合
・高カロリーなので、肥満になりやすい
・血液がドロドロになるので、血管が詰まりやすくなり、心臓病、脳梗塞などの原因となる
油を摂らなかった場合
・肌荒れや便秘、ホルモンバランスの乱れなど、いろんな体の不調を引き起こす原因となる
・骨粗しょう症や皮膚の乾燥などを引き起こす場合がある
・血液中に必要なコレステロールが不足し、血管が切れやすくなり、出血が要因の病気になりやすい
油の役割
油は、細胞膜やホルモンの材料となるといった、大切な役割があります。
そのため、油が不足すると、血管がもろくなったり、ホルモンバランスが乱れたりします。
ダイエットをしすぎて、肌がカサカサになったり、便秘がちになったりするのは、こういった理由からです。
また、油の摂取量は足りていても、必要な栄養素を摂れていない場合もあります。
油の摂取量が少ないと、ビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンを、体内に充分に取り込めなかったり、良質のたんぱく質やミネラルなども不足しがちになったりするので、健康な体を維持することが難しくなります。
だからといって、摂りすぎると、カロリーオーバーで太りやすくなり、生活習慣病の原因となるので、良質な油を適量摂るようにすると良いでしょう。
安心な食べ方
マヨラーのように、大量に摂取しなければ、あまり心配する必要のないマヨネーズですが、それでも、脂肪分が気になるときは、キウイやブロッコリーを刻んで混ぜると良いです。
キウイやブロッコリーは、体内での油の分解を早めてくれます。
また、マヨネーズに含まれる添加物が気になるときは、青海苔を混ぜると良いです。
青海苔には、乳化剤などの添加物を無害化してくれる効果があります。
カロリーハーフのマヨネーズ
カロリーや脂肪分が気になる方は、カロリーハーフのマヨネーズを使っていらっしゃるかもしれません。
でも、表示は何と書かれているかご存知ですか?
カロリーハーフのマヨネーズには、『サラダクリーミードレッシング』と書かれています。
なぜなら、カロリーハーフのマヨネーズは、JASの定めるマヨネーズの原料や添加物以外のものが入っているからです。
さらに、マヨネーズには入っていない糖分が添加してあったり、マヨネーズよりも塩分が高めだったりしますので、カロリーだけでなく、何が入っているのか、表示を見て使うようにすることを、おすすめします。