【管理栄養士監修】シナモンの効能と1日の摂取量!副作用の症状と危険性とは?

シナモンは独特の香りと様々な効能があることで知られる「スパイスの王様」とも呼ばれている香辛料。

その為日本でも常備している人もいるぐらいのものですが、実は過剰摂取により副作用というか特定の症状が出ると言うことはご存知でしょうか?

健康に良いと聞くととにかく沢山摂取しようとする人も多いのですが、殆どの健康に良いとされる物は1日あたりの最適な摂取量を守り、効果効能を知った上で自分の体の状態に合わせて摂取しなければ、逆に体に良くないこともあるもの。

例えば、物によっては1日小さじ1杯で十分なものを、毎食大さじで3杯摂取して過剰摂取から体調を壊すこともあります。

そこで今回はシナモンについての1日の摂取量や効果効能、副作用などについてご紹介させていただく  『シナモンの効能と1日の摂取量!副作用の症状と危険性とは?』  と言う記事を書かせていただきました。

シナモンと言う最古のスパイスの持つ力や副作用に興味はございませんか?

シナモンとは?

まずはそもそもシナモンとは何かを簡単に説明させていただきます。

シナモンとは熱帯各地で幅広く栽培されているクスノキ科の常緑樹の樹皮を乾燥させ作られる香辛料

西洋から中東にかけてはどちらかと言うと料理に使われることが多いものですが、東洋では古くから漢方などに主に使われ「桂皮(ケイヒ)」と呼ばれています。

日本で言う「ニッキ」もこの仲間ですが、実は使っている部位が根っこであり、生育する土壌と環境の違いによる差があるため味も香りも成分も異なります。

甘い香りが特徴で味は若干の苦味がある程度で殆どなく、スイーツなどの甘い味のする食べ物と相性が良いのはもちろんのこと、出来れば甘味が付いてほしくない食べ物にも香り付けに使える便利な香辛料で世界中で使われています。

実は正確に言うと日本やアメリカでは「シナモン」と一括りにしているのですが、私たちが主に「シナモン」と呼んでいるのはヨーロッパで言う所の「カシア」であり、ヨーロッパではシナモンと言えばスリランカ産の「セイロンシナモン」のみを指しています。比べてみると成分や香りや味に違いがあるので興味がある方は両方使い比べてみてください。

シナモンの主な効果・効能

シナモンがどのようなものかご理解いただけたところで続いてシナモンにはどのような効果・効能があるのかをご紹介させていただきます。

主にどんな効果・効能を持つかと言いますと次の通り

  • 血管を健康に保つ
  • 体内の塩分濃度調整
  • 血糖値を安定させる
  • 高い抗酸化作用
  • 殺菌・抗菌作用

一つずつどうしてこのような効果を持っているのかを説明させていただくと次の通り。

血管を健康に保つ

シナモンの仲間のあの独特の香りの素である桂皮アルデヒド(シンナムアルデヒド)と言う成分が、血管内に存在するたんぱく受容体を活性させる効果を持っており、血管を保護し健康な状態に維持しやすくする効果を持っています。

血管の健康状態が良くし、血流を良くする効果から冷え性はもちろん、基礎体温向上による免疫力の向上やダイエット効果もあると言えます。

体内の塩分濃度調整

シナモンには100gあたり550mgと言う豊富なカリウムが含まれており、このカリウムが体内の過剰なナトリウムを体外に排出する働きを持っているため、ナトリウムを過剰に摂取しやすい現代人のむくみや高血圧などの予防と改善の効果を持ちます。

血糖値を安定させる

シナモンにはプロアントシアニジンという成分が含まれており、インスリンの分泌を促す作用とインスリンの感受性を高める作用がありますので、血糖値が下がりやすくなります。

これはダイエット効果だけでなく、糖尿病の予防改善効果があると言うことであり、そこから派生しやすい病気である動脈硬化や腎不全、網膜症、神経障害などの予防にもなると言うことです。

高い抗酸化作用

シナモンはそもそもが防腐効果を持つとされて使われ始めた経緯があり、クマリンケイ皮酸、セイロンシナモンに関して言うならばオイゲノールと言った抗酸化作用の強いポリフェノールを含んでいます。

体が酸化するということは劣化する、あるいは老化するとイコールでして体を健康に若々しく保つための力がシナモンにはあると言えます。

殺菌・抗菌作用

既にご紹介した成分である桂皮アルデヒド(シンナムアルデヒド)は高い殺菌抗菌作用を持っていますし、タンニンカテキン、セイロンシナモンに関して言うならばオイゲノールと言った成分も含んでいるため、シナモンは非常に高い殺菌抗菌作用を持っています。

また元が木の樹皮であるために食物繊維も多く腸内環境を整える効果も持っていて、免疫細胞が集まっている腸内環境を整えることで体の免疫力を高めることで体の菌に対する抵抗力を上げる力も持っています。

以上をまとめますとシナモンの持つ体へのもっと具体的な効果として以下のものが挙げられます。

  • 冷え性の改善
  • むくみの予防・改善
  • 高血圧の予防・改善
  • ダイエット効果
  • 美肌効果
  • 糖尿病予防効果
  • アンチエイジング効果
  • 免疫力アップ効果

御覧のようにシナモンの持つ効果・効能は改善効果だけでなく予防効果も高く、可能ならば日常生活レベルから一定以上の量を摂取しておくことがオススメです。

しかし逆に過剰摂取による副作用と言えるべき害もあり、大量摂取は健康を害する恐れもありますのでここには注意が必要です

 

 

 

シナモンの最適な摂取量と過剰摂取による副作用

まず最初にシナモンの最適な1日あたりの摂取量をご紹介します。

結論から言いますと、シナモンの一日あたりの摂取量は0.6から3グラムです

基本的にシナモンを小さじで計るほど使うことはないと思いますが、小さじで計れば大体小さじ1杯で2gぐらいなので小さじで言うならば4分の1杯以上、1杯と半分までが適量と言えます。

他の基準値で言いますと、あまり正確な数字ではありませんが、瓶入りのシナモンパウダーが1振りで約0.1gずつ出るような作りになっているそうなので1日大体6振り以上、30振りまでが適量と言った感じです。

どうしてこんな量の制限があるのかと言うと日本で主にシナモンとして使われている「カシア」には多くのクマリンという物質が含まれているからであり、この成分を大量摂取すると肝臓に負担がかかるからです

一応断っておきますが、このクマリンは既にご紹介したように抗酸化作用がある成分なので毒物と言うわけではありません。

その為1日2日過剰摂取したところで直ぐに肝臓に悪影響が出るわけではないのですが、毎日大量に過剰摂取してしまうと肝機能障害を起こす危険性もなくはないので、ご紹介した適量までの摂取に控えておくのがオススメです。

ちなみにですが、セイロンシナモンの場合このクマリンを殆ど含んでおりませんでして、セイロンシナモンを過剰摂取してクマリンが肝機能に影響を出す量を計算すると1日に364.6g以上と余程好きな方でも絶対に使わない量が出ます

その為普段からシナモンが好きで本当に何にでも良く使ってしまうので過剰摂取が不安と言う方は、セイロンシナモンを選んで使うことをオススメします。

また日本人には決して多くはないのですがシナモンに対してのアレルギー症状が出る人もいます

何のアレルギーについても同じことですが、万が一何かしらのアレルギーをお持ちの方は少量でも激しいアレルギー症状を引き起こす可能性もありますので、そうした方は自分のアレルギー反応が出たら直ぐに体外に吐き出し、場合によっては病院に行ってください。

その他ですとシナモンの香りの素である桂皮アルデヒド(シンナムアルデヒド)が早産あるいは子宮収縮を促すため胎児に良くない影響を与えるとのことで、妊婦さんにはシナモンの摂取を控えた方が良いという話があります。

どちらの場合も確実な関連性というのがあるわけではないそうですが、万が一を考えて控えるようにした方が良いです。

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