雑穀米の栄養と効果とは?おすすめの炊き方

雑穀米の持つ栄養と効果効能が凄いと言うことをご存知ですか?

白米はカロリーが高く、エネルギー源としては優れていてもビタミンやミネラルが摂取できないため、白米に他の穀物を混ぜて炊いたご飯の方が健康には良いと言うことが広く知られてからかなり経ちますが、「雑穀米はダイエット効果があるらしい」と言うことぐらいしか知らないと言う人が多いのが実際のところ。

その為具体的にどんな栄養があるかや効果効能があるのかを知らない人もいれば、雑穀を入れる割合や使う水の量などのどんな炊き方をすれば良いのかを知らない人は意外と多いようです。

そこで今回はそんな雑穀米の持つ栄養や効果効能、おすすめの炊き方、注意点などについてをまとめた『雑穀米の栄養と効果とは?おすすめの炊き方』と言う記事を書かせていただきました。

意外と知らない人も多い雑穀米についての具体的な特徴や効果的な食べ方について興味があったりはしませんか?

雑穀米とは?

まず初めに雑穀米とはそもそもどんなものなのかをご紹介させていただきます。

最も簡潔に表現しますと雑穀米とは主食以外に日本人が利用している穀物を白米と混ぜて炊いたご飯のことです。

つまり「主食以外に日本人が利用している穀物」の何かしらを混ぜて炊いていればなんでも雑穀米と言うため、キビ、アワ、ヒエ、ソバなどの伝統的な五穀米に使われているような穀物を入れて炊いたものも雑穀米ですし、大麦を混ぜて作る麦ごはんも雑穀米ですし、精米されていない玄米や黒米、赤米などの古代米(あるいは有色米)を混ぜて炊いても雑穀米です。

なので味や食感、匂いなどどの雑穀をどれほど使うかでかなり違いが出ますし、具体的にどんな栄養素が雑穀米に含まれているかと言うのは正確には一緒に何を炊きこんでいるかで異なるのですが、どの雑穀米であったとしても「白米には含まれていなかったり、微量しか含まれていない成分が摂取できること」がすべての雑穀米共通の特徴と言えます。

特にミネラルと食物繊維が多く摂取できる傾向が雑穀米全般で高く、ダイエット効果があると言うことが知られており、雑穀米は主にダイエット食品のように思われてもいるのですが、それ以外にも美容や健康に関してプラスとなる効果は多く、ダイエット目的以外にもかなり有用。

また雑穀米は特定の穀物を混ぜて炊くものではないため、特定の穀物にアレルギーを持つ方や特定の穀物が苦手な方でも商品を選んで使えると言う特徴もありますし、昔から日本で馴染みのあるムギ、キビ、アワ、ヒエ、ソバと言った雑穀だけでなく、アマランサスやキヌアと言った2000年以降健康効果が高いとして知名度を上げた穀物を混ぜた商品なども多数あり、味や食感、匂いなどの種類が豊富なだけでなく、効果の方も「アンチエイジング効果に特に優れたもの」や「ガン予防効果が高いもの」などまで多種多様。

もちろんデメリットも全くないとは言えませんが、正しい炊き方・食べ方を知っていればデメリットはとても小さいものですから、確かに白米よりも雑穀米は優秀な主食と言うのも間違いではありません。

雑穀米に主に含まれている栄養

白米に比べて栄養豊富と言われる雑穀米には具体的にどんな栄養素が含まれているのかと言いますと、既にご紹介したようにどの雑穀を一緒に炊いたかによりそれぞれ違い、主なそれぞれの雑穀ごとに含まれている栄養としましては以下の通り。

  • ヒエ :食物繊維が特に豊富でマグネシウムや鉄分、カリウムなどのミネラルも多め
  • アワ :食物繊維と鉄分が豊富でビタミンB1などのビタミンB群も多め
  • キビ :ビタミンB6やナイアシンなどビタミンB群が豊富で、亜鉛やマグネシウムなどのミネラルも多め
  • 玄米 :食物繊維が非常に豊富でビタミンB1を始めとする数種類のビタミンB群とビタミンEも多め
  • 古代米:食物繊維が白米の約8倍もあり、ミネラルやビタミンだけでなくアントシアニンなどのポリフェノール類が豊富
  • 大麦 :食物繊維が豊富で含まれているバランスも良く、ビタミンB群とミネラルも多め
  • キヌア:体内でつくりだすことができない必須アミノ酸が雑穀の中でも特に豊富
  • アマランサス:食物繊維とカルシウムを初めミネラルが非常に豊富

御覧のように雑穀と言われるものの多くは食物繊維とビタミンB群そしてミネラルが白米に比べて摂取できることが大きな違いで種類によっては抗酸化作用が高いビタミンEやポリフェノールと言ったものも含まれており、デトックスやダイエット、そしてアンチエイジングに効果的であることが分かるかと思います。

また糖質・カロリーにおいては白米と比べどの穀物も大きな差はないのですが、GI値がどれも低くて代謝能力に関する栄養素が多く含まれることから主食として比べるとダイエットで大きな違いが出ると言うことも有名です。

GI値とは食後の血糖値の上昇度合いを示す数字でして、単純な話この数字が低ければ低いほど血糖値の上昇が緩やかになり、血糖値の上昇が緩やかであると言う事は消化・分解に時間がかかりお腹が空きにくくなると言うことで、この数字が低ければ低いほど同じカロリー・糖質量でもトータル的に太り難いと言うものです。

こうした成分の違いから主に雑穀米には以下のような効果効能があると言えます。

雑穀米の効果効能

上記でご紹介したような特徴があるため、雑穀米には主に以下のような効果・効能があると言えます。

  • ダイエット効果
  • 生活習慣病の予防・改善
  • 腸内環境改善
  • 免疫力の向上
  • 美肌効果
  • アンチエイジング効果

これらの効果効能の中でも特にダイエット効果と腸内環境改善効果には特に注目が集まっています。

ダイエット効果で言いますとこれまで挙げて来たような低GI値であることや代謝に影響するビタミン・ミネラルが含まれていることに加え、食物繊維がどの雑穀も多いため噛み応えがあり、更には水分を吸収することで嵩がかなり増すので胃の中でも膨らみ、少量でもかなり満腹感を得ることが出来ることが大きいです。

実際に比べてみればこれは誰にでも分かることで、それこそ飲み込むようにして食べでもしない限りは、白米に比べて雑穀米は確実に量を食べることができません。

またそんな食物繊維が豊富であるためにコレステロールの低下効果や血糖値の上昇が緩やかになるために起こるインシュリンの分泌を抑えることでの太り難い体作りの効果もありますし、腸内環境を整えることでの基礎体温や代謝能力の向上、デトックス作用による血流の正常化などもダイエットに効果があるポイントで、運動によるダイエットの効果をあげる補助効果もあります。

腸内環境改善効果については言うまでもなく、特に不溶性の食物繊維を多く含んでいることからくる腸の「ぜん動運動」を活発にさせる効果が高く、排便促進効果はもちろんのこと腸疾患の予防効果や腸粘膜機能の向上効果もあるそうです、

またこうした腸内環境の正常化に伴い、免疫力や基礎代謝も上がりますし、ニキビや吹き出物、肌荒れなどの改善にもつながります。

そしてこれらに加え抗酸化作用が高いポリフェノールやビタミンを多く含む雑穀米なら抗がん作用やアンチエイジング効果も高くなりますし、混ぜる雑穀によって血圧を下げ中性脂肪を抑制する働きや腎機能・肝機能の働きを良くしたり、脳の働きを良くしたり脳の病気を予防する効果があるものもあります。

こうした効果効能のある雑穀米ですが、食べる上でのデメリットもいくつかあります。

雑穀米についての注意

ここまで読んでいただけた方ならば雑穀米についての良さが分かっていただけたかと思うのですが、雑穀米にもデメリットはあり、ここではそれをご紹介させていただきます。

どんなデメリットがあるのかと言いますと以下の通り。

  • 白米に比べて消化に悪い
  • 白米に比べて味や食感、匂いが苦手な人が多い
  • 混ぜる雑穀によっては「発芽毒」が含まれている

まず消化に悪いと言う点ですが、これは単純に食物繊維が多いことからくる話です。

雑穀米は食物繊維が豊富なことが美容や健康への効果を与えてくれるわけですが、逆に言えば消化吸収がしにくいからこそ起こる影響であるとも言えるわけでして、特にどの雑穀も不溶性の食物繊維が豊富ですからよく噛んで食べなかったり、消化器官が弱っていたり、他のおかずで大量の食物繊維を摂取しているとかえって消化器官を悪くすることもあり得ます

味や食感、匂いについては個人の好みによるとも言えるのですが、日本人の主食が白米になった理由は単純な話その方がおいしかったからであり、大概の日本人の口には雑穀が多いご飯は基本的に口に合わないことが多いですし、雑穀によっては美味しく食べるためには炊く時にかなり手間がかかることもあります。

特に普段米を洗って水と一緒に炊飯器に入れて炊くだけの人が多い今の世の中、雑穀によっては下処理がいるとなるとかなりめんどくさく感じるでしょう。

最後のデメリットについては詳しいことは別記事『雑穀米が危険と言われる理由とは?』でご紹介しているので気になる方はそちらをご覧ください。

簡単に言ってしまうと穀物が発芽するために含んでいる成分が人体にとって有害なものとなる可能性があると言うことでして、無害化も常温で水に浸けるだけで簡単ではあるのですが、これも手間だと思う方は少なくないと思います。

こうしたデメリットに加え使う雑穀によってはアレルギーの心配もないわけではありませんし、何より炊き方によっては非常に不味くなるのがやはりネック。

その為最後に雑穀米のおすすめの炊き方をご紹介させていただきます。

雑穀米のおすすめの炊き方

雑穀米のおすすめの炊き方のポイントは大きく分けて以下の通り。

  • どの雑穀を使うか?(どの商品を選ぶか?)
  • どのぐらい雑穀を混ぜるか?
  • どのぐらいの水分量で炊くか?
  • どのぐらい蒸らすか?

ざっと挙げてもこれらのポイントが白米を炊く時とは異なります。

まず雑穀選びについてですが、どの雑穀を使うかで効果効能や味などがかなり変わってくるので自分に合った商品選びが大事。

効果効能だけで選んでも口に合わないと主食として食べるのは厳しいので最初はどれも少量買って試すことをおすすめします

味で言うならキビとアワ、食感で言うならばムギ類やキヌア、匂いで言うと古代米とソバが結構特徴的になりますので苦手な要素だと思った方は避けることをオススメします。

ここが決まれば後は商品ごとの説明に沿って混ぜて使えばいいのですが、どのぐらい混ぜたら良いのかが分からない商品もありますのでここが第二のポイント。

まずご飯1合だけとかの量では炊飯器で炊く場合、圧力が少ないために上手に炊き上がらないことがありますので、最低3合ぐらい炊くのがおすすめ

効果効能がたくさん欲しい方や雑穀米の味こそが好きと言う方はたくさん混ぜたいと思うのですが、美味しく食べることが出来る比率としては、2.5合の白米に0.5合の雑穀が限界ですのでこれも併せて覚えておいて欲しいと思います。

続いて水分量ですがやや多めで1.2倍ぐらいを目安に入れるのがおすすめ。

何せ雑穀の種類にもよりますが、普通に炊くと「白米に異物が入っている感じ」がしてしまう人が多い出来になりますから、柔らかめに炊くのがコツでして、それに合わせて水分量を増やすわけです。

そして蒸らす時間もできれば長めにとって欲しいところ。

最低でも20分、できれば30分はしっかりと蒸らす時間を作ってからの方が美味しく食べることが出来ます

炊き方のポイントだけをまとめますと以下の通り。

  • 炊飯器で美味しく炊くのは圧力の問題で難しい
  • 炊飯器で炊くならせめて最低3合ぐらいは炊くこと
  • 美味しく食べることが出来る比率は、2.5合の白米に0.5合の雑穀が限界
  • 水分量1.2倍ぐらいを目安に
  • 蒸らす時間は最低でも20分、できれば30分

もちろん最後は個人の好みが美味しさを決めるのでどれがベストかは人によりますが、まずはこれらを参考に炊いてみて欲しいと思います。

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