そば粉を買ったり貰ったりして扱いに困ったことはありませんか?
そば粉は小麦粉や片栗粉ほど家に常備している方はいないでしょうから、どんな保存方法をすればいいのか?どれくらいの保存期間なら大丈夫なのか?などをご存じなく、いざ買ったり貰った時に保存で困る人もいるでしょう。
また米粉やコーンスターチ以上に料理に使える汎用性が広くありませんから、賞味期限切れさせてしまいやすくもあり、未開封なら賞味期限が切れたものが使えたりしないか?とか開封した後は何に注意したらいいのか?が気になる人もいると思います。
そこで今回はそば粉の最適な保管場所や保存容器についてなどの保存方法についてまとめた『そば粉の保存方法と保存期間!賞味期限切れは未開封と開封でいつまで大丈夫?』と言う記事を書かせていただきました。
そば粉の保存についてのいろいろなことに興味ございませんか?
そば粉の表記されている賞味期限と本来の賞味期限
まずはそば粉の保存について一番重要な賞味期限についてご紹介します。
基本的にそば粉に「表記されている賞味期限」は大体のものが未開封の状態で最大でも1ヶ月ぐらいです。
小麦粉の賞味期限が大体が未開封状態で強力粉は製造後6か月、薄力粉と中力粉は1年とされているのに比べてみると非常に短いですが、これはそば粉は香りや風味が何よりも大事であり、その香りや風味が挽いた直後からすぐになくなっていってしまうからです。
またそもそもそばは、米や麦よりも虫が発生しやすく劣化しやすい穀物であることもあり、開封した後や保存環境が悪い場合だと1週間も経たず虫やカビの被害にあうこともありえます。
その為そば粉の「表記されている賞味期限」は大体のものが短めにされておりまして、実際のもっと気になる「食べられるかどうかについての賞味期限」で言うのであれば、保存環境が良く未開封であり、しっかりと密閉状態にあれば最大で実は3ヶ月ぐらいまでは食べられることがあります。
以上のことをまとめますと
- 「表記されている賞味期限」は大体1ヶ月
- 「食べられるかどうかについての賞味期限」は最大3ヶ月
- 保存方法次第では更に保存期間の延長が可能
- 未開封・開封よりも密閉出来ているかどうかこそが重要
ということが言えます。
以上がそば粉の賞味期限についての基本です。
そば粉の保存の時に気をつけるべきこと
続いて少しでもそば粉の保存期間を長くするためのポイントをご紹介させていただきます。
そのポイントとは以下のもの。
- 出来るだけ密封状態にする
- 直射日光に当てない
- 保管温度を15℃以上にしない
- 適切な湿度を保つ
- つなぎ、あるいは割子を使う場合は先に混ぜておく
以上のことを気にすることでそば粉の保存期間を出来るだけ伸ばすことが出来るようになります。
それぞれについて詳しく説明させていただきますと以下の通り。
出来るだけ密封状態にする
空気に触れることで酸化したり、香りや風味が抜けてしまったり、臭いや湿気を吸ったりするので外気に出来るだけ触れないようにするのが粉類の保存の基本です。
他にも既に軽く触れましたが、そばは、米や麦よりも虫が発生しやすく劣化しやすい穀物であり、まずカビの胞子やダニなどの害虫の侵入を防ぐ必要があります。
注意したいのはカビの胞子はともかく、ダニなどの0.03mmしかない害虫でも紙の袋や薄いビニールなどは簡単に食い破って内部に侵入してしまうので、未開封だから大丈夫と思っていても紙や薄いビニールの袋に入ったそば粉だと危険ということ。
その為出来ればタッパーなどの容器に入れておいたほうが良いです。
その際も使った後に開けっ放しになってしまっていたり、使い込んだ容器でしっかり閉まりきらなかったりすると隙間から侵入される可能性が0ではありませんのでこちらも合わせてご注意ください。
直射日光に当てない
次でご紹介します温度管理において高くなりすぎる要因ですし、乾燥しすぎることにつながる要因でもあります。
出来れば冷暗所のような閉所で保管するのが望ましいですが、常温保存するならば最低でも日陰になる所で保存するようにしましょう。
保存温度を15℃以上にしない
基本的にそば粉は高温に弱く、15℃を越える環境下では長持ちしませんから、それ以上の温度にならないように注意です。
特に20℃を平気で超える夏場(6月半ば~9月半ばぐらい)は特に危険で常温保存すると1週間はほぼ持ちません。
しかし逆に中途半端に保存温度が低すぎても問題がありまして、温度が低いと水の浸透性が悪くなりますから調理に使うと粉っぽさが残ったり、最悪完成品が全体的にパサパサしてしまいます。
もちろん美味しくなくなると言うだけで食べる分にはそれでも問題ないのですが、美味しく食べたいのならば10℃を下回らないようにするようにすることも大事なので、最適保存温度は10℃~15℃だと思ってください。
低温で保存する場合はいっそのこと-5℃以下を目処にすると良いので冷蔵庫よりは冷凍庫での保存がオススメです。
適切な湿度を保つ
そば粉は虫やカビに気をつけなければならないので、高い湿度での保存は危険です。
しかしその半面でそば粉を使う時には小麦粉や片栗粉以上にそば粉の水分量が味に大きく影響を与えますので、乾燥しすぎているのもまた問題です。
つなぎ、あるいは割子を使う場合は先に混ぜておく
十割そばをご家庭で打つと言うのでなければそば粉を使うときはつなぎ、あるいは割子を使うものです。
そしてそうしたつなぎ、あるいは割子を使う時は保存する時に先にそば粉と混ぜて置き保存したほうが実は保存期間は長持ちさせることが出来ます。
専門的な言葉で言うとこのそば粉とつなぎや割子と混ぜたこの混合粉を「木鉢下(きばちした)」と言いまして、こうすることでそば粉とそれ以外の粉の水分の吸収許容量の違いを利用して湿度関連での劣化を少しでも防げるのです。
より詳細な話をしますと、そば粉は水分吸収容量が少ないので空気中の水分が増加してしまうと、そば粉が水分を吸収しきれなくなり、悪くなってしまいやすいのですが、小麦粉などは水分吸収容量が大きくがそれがカバーでき、逆に乾燥しすぎた時は小麦粉の吸収した水分でそば粉が乾燥するのを防げると言うわけです。
以上がそば粉を少しでも長持ちさせるポイントです。
そば粉の最適な保存方法について
結論から言ってしまうと保存期限的に見た最もベターな保存場所は冷凍庫です。
冷凍庫でならば香りや味の劣化を気にしなければ、記載されている賞味期限を超え1年近く長持ちさせることも出来ます。
また冷凍庫に入れても凍り付いて固まるということはありませんからすぐ使えますし、カビや害虫が発生することもありません。
何よりそば粉にとって一番良くない中途半端な温度で保存することになる冷蔵庫で保存するよりも実は香りや味の劣化が抑えられます。
注意点としてはそば粉を買ってきた袋のまま冷凍してしまうと、それを使うたびに出したり入れたりするので温度変化による結露で駄目にしてしまう恐れがあるため、もし冷凍保存するのならばタッパーやジップロックなどでに一回で大体使う100グラムずつとか量を決め、ある程度小分けに入れて保存すること。
一応そこまで密閉しなくともビニール袋に入れたり、ラップで包んだりして冷凍保存することは可能ですが、臭い移りの可能性があるためにあまりおすすめはできません。
また香りや味に少しでも拘りたいと言うのでしたら冷凍したものは解凍する際に、冷蔵庫で半日くらい保管して、常温に移すなどして低温から徐々に解凍するのがおすすめ。
そば粉の保存についてのまとめ
最後にこの記事でご紹介したことを簡単にまとめさせていただきます。
- 他の粉類よりも長持ちしない
- 未開封・開封よりも湿度と温度の管理と密閉性が重要
- 美味しく食べられる賞味期限は大体1ヶ月、食べられるかどうかで言えば最大3ヶ月
- 冷凍保存なら1年間は食べることが出来る
- 香りや味は確実に落ちるが、長持ちさせるには冷凍庫で保存するのがベター
- ベストなのはタッパーなどの密閉保存容器に乾燥剤を入れ、温度湿度をしっかりと管理して常温保存
(そば打ちをすることもある、そこそこ良く使う位の人にオススメ)
以上がそば粉の保存方法について簡単に言えることですので参考にしてみてください。