萎びたレタスを50℃前後の温度のお湯で復活させる方法があると言うことを聞いたことはありませんか?
レタスはやはりシャキシャキした食感あってこそ美味しいと感じるものですが、結構すぐに萎びてしまう野菜でもあり、そのシャキシャキ感を取り戻せると言うこの発見は素晴らしいこと。
でもレタスって温めたら逆に萎びてしまうイメージもあり、お湯で復活させる方法と言われてもちょっと信じられないと言う人もいるでしょう。
そこで今回は 『レタスをお湯で復活させる方法とは?温度を50℃にするとシャキシャキ新鮮に戻る!』 と言う記事を書かせていただきました。
レタスをお湯で復活させる方法やその最大の理由であるお湯の温度の関係などに興味はございませんでしょうか?
レタスをお湯で復活させる方法
まずは難しい理論やなんかはいったん置いておかせていただき、レタスをお湯で復活させる方法を先にご紹介します。
レタスをお湯で復活させる方法
- 水をボールや鍋に用意し、温めて50℃前後の温度にする
- レタスをざっくりと半分ほどの大きさにする
- 用意していた50℃前後のお湯の中に切ったレタスを1分ほど浸しておく
なんとたったこれだけでレタスのシャキシャキ感が復活します。
もう少しだけ補足を入れますと以下のことも言えます。
①の50℃前後のお湯と言われても計るのが面倒くさいという方は用意した水を半分にわけ、片方を軽く沸かし、もう半分と混ぜて少し置いておくと大体50℃ぐらいの温度になります。
②のレタスを半分に切る理由はただ単純に全体が良くお湯につかるようにするためなので、一回で使う量がそれ以下の場合はそれ以下の量であっても別にかまいません。
③の「1分ほど」も大体の目安ですから時間を図る必要はございません。早くしたいなら野菜を洗うようにしてしっかりと馴染ませれば早くなりますし、もう少し放っておいてもお湯が冷めるというだけでレタスがすぐに茹で上がることもありません。
もちろんこの状態ですぐに食べることが出来ますが、やはり冷たくして食べたいと言う方はこの後冷やしても縮んでしまったりしないのでご安心ください。
ちょっと詳しく補足も入れさせていただきましたが、それでも「え?これだけ?」とか「こんなに適当で大丈夫なの?」と思う方もいるでしょうから、続いてどうしてレタスをこんなことで復活させることが出来るのかをお話させていただきます。
レタスが萎びてしまう理由
レタスを50℃前後のお湯で復活させることが出来るのはなぜなのか?これを知るためには「そもそも野菜が萎びると言うのはどうしてなのか?」と言うことを理解する必要があるのでその理由からご紹介します。
端的に言うと野菜が萎びる理由は殆どの場合、細胞に内包している水分がなくなってしまうことで起こります。
これを分かりやすくイメージしてもらうためには風船や夏祭りで取るヨーヨーをイメージしてもらうと良いです。水や空気が漏れている風には見えないけれども1日2日経つとそれでもしぼんできてしまいますよね?
野菜の細胞もこれと同じで目には見えない程度の穴が開いており、そこから徐々にではありますが、水分が抜けて萎びていくと言う訳です。
なので単純な話その抜けた水分を戻してやればレタスをはじめ野菜はまた、萎びてしまったとしてもシャキシャキとした食感を取り戻すことができるわけです。
そしてこの野菜に水分を戻すためのポイントが50℃前後の温度になってくるわけです。
50℃前後のお湯でレタスが復活する理由
さて、どうして萎びてしまうのかをご紹介したところで次はどうして50℃前後のお湯がレタスを復活させる方法になるのかをご説明させていただきます。
先ほど「レタスが萎びてしまう理由」での例えをこちらでも使わせていただきますので、また風船やヨーヨーを思い浮かべてください。
当たり前ですが、こうしたものは中身がすぐに出てしまわないように「口」が縛ってあります。しかしその口が完全に締め切ると言うことができないから中身が出てくるわけです。
しかもその口があまりにも小さくて出る一方であり、かえって中身を元に戻そうとしても口が縛られている状態では外から中身を戻すと言うことが出来ず、皮肉なことに出て行ってしまう量は抑えられても確実に出ていく一方になるわけです。
では中身を入れるためにはどうするかと言うと、その縛られているところを解いて口を広げる必要があるわけで、この口を開くための鍵が50℃前後の温度なのです。
この植物の細胞の口に相当する部分を「気孔」と言うのですが、これが50℃前後のお湯に入れると「ヒートショック」と呼ばれる現象で開くのです。
もちろんただ開いただけではそこから一方的に出て行くだけなのですが、50℃前後のお湯が水分子の運動が盛んなのに加え、野菜との温度差がかなりあるため、繊維質やでんぷん、たんぱく質に速やかに浸透し、水分をむしろ取り込むというわけです。
そしてそれに加え、植物のその細胞同士の間にある物質である「ペクチン」と「カルシウムイオン」が50℃前後の温度で結合することにより、細胞と細胞の間にしっかりとしたペクチンの層が出来、これに歯ごたえを感じるようにもなるのです。
このペクチンによる影響は、イメージとしては中身がパンパンになった風船の素材自体が弾力を強く感じるようなものにするようなものだと思ってください。
野菜の細胞に水分を戻し、野菜の食感を感じやすくする要因を増やす。これがレタスを50℃前後の温度のお湯が復活させる理由なのです。
レタスをお湯で復活させる方法の注意
ここまで読んでいただいた方は、萎びてしまったレタスが歯ごたえを取り戻すイメージが頭にしっかりと浮かんでいると思いますが、注意点もあります。
1つ目はあくまで「萎びた」レタスを復活させる方法であり、どんな状態のレタスでも復活させる方法と言うわけではないと言うこと。
「野菜がダメになった」の基準は人それぞれだとは思いますが、このレタスの復活方法はちょっとしんなりし始めてしまった程度のものまでに効果があり、どれほど萎びてしまっていたとしてもこれで完全に取れたてに戻ると言うわけではないということだけは御了承ください。
2つ目はつけて置けばつけておくほど元気になると言うわけではないと言うこと。
50℃前後のお湯につけておいても元気になる限度はありますし、むしろつけすぎておいてもただ悪くなってしまうのを早めるので、食べる前にこの方法を試してみて欲しいと思います。
レタスをお湯で復活させる方法の応用
こちらは応用についてです。
1つ目はこの復活方法は何もレタスだけでなく、どの野菜でも出来ます。例えばほうれん草と言った葉物でも、もやしでもきのこでも効果を発揮します。
どれも水気に弱い逆に物ばかりで食感が損なわれそうな気がしますが、50℃前後のお湯で軽く洗うようにするこの方法でしたら調理する前にこの復活方法をするほうが美味しくすることができるそうです。
2つ目は別に萎びていないレタスにやっても効果があると言うこと。
新鮮取れたてのレタスと言うのを手に入れるには、それこそ畑で直売しているものを買うぐらいしか方法はないわけでして、スーパーで買ったりするものはたったの1・2日とは言えどもレタスは取れたてよりも状態が悪くなっています。
その為普通にサッと水洗いして食べるよりもこの復活方法を試してみると普段よりも美味しく召し上がることが出来ます。
以上がレタスをお湯で復活させる方法についてです。実際にやってみていただいたら分かるのですが、このレタスを復活させる方法、確かにシャキシャキ感が変わりますので是非試していただきたいと思います。