マヌカハニーと言うものをご存知ですか?
喘息や咳など喉の異常に普通の蜂蜜以上に効果効能があるとされ、少し前から耳にしている方も少なくはないと思います。
実際にマヌカハニーは天然の強力な殺菌成分の「食品メチルグリオキサール」の働きにより、そうした効果があるのは事実です。
更には他にも風邪やインフルエンザを予防してくれたり、整腸作用により花粉症、便秘の改善につながったり、癌の予防や治療にも効果を期待されている食べ物です。
しかし同時にこのマヌカハニーには副作用があるとか、子供に与えるのは危険と言った話も聞いたことがあるかと思います。
かえって体に悪いとか、アレルギー症状を起こしやすいなんて話もあります。
ですがマヌカハニーはそうした良くない面にだけ目を向けて否定するにはもったいないものでもあり、正しく理解していただきたいものなのです。
そこで今回は少しでもマヌカハニーについて知ってもらうために『マヌカハニーの効能と副作用!危険なのは本当?』と言う記事を書かせていただきました。
マヌカハニーが実はこんなものだったと知っていただければ幸いです。
マヌカハニーとは?
まずはそもそもマヌカハニーとは何かを簡単に説明させていただくと、ニュージーランドに自生している木であるマヌカ(学名:ギョリュウバイ)の花から採れる蜂蜜のこと。
そしてその特徴は以下の通りです。
- ほぼ100%ニュージーランド産
- 殺菌成分が多く含まれている
- 「UMF」または「MGO」表記
これらの特徴について更に解説させていただくと以下の通り。
ほぼ100%ニュージーランド産
これについては単純にマヌカハニーの大元の原料マヌカが原産国であろうとされるオーストラリアの一部以外ではニュージーランドにしかないからであり、そのマヌカからミツバチに蜜を集めてもらわないといけないからです。
最終加工の関係上他の国が原産国になることはあるかもしれませんが、その場合はもちろん純粋なマヌカハニーとは言えませんのでほとんどのマヌカハニーは自然とニュージーランド産になるわけです。
殺菌成分が多く含まれている
マヌカハニーが最も注目されているのはここがポイント。
蜂蜜であれば含まれている殺菌成分「過酸化水素」を含んでいることはもちろんのこと、マヌカハニーには更にマヌカハニーだけに多く含まれる殺菌成分「食品メチルグリオキサール」が含まれています。
この「食品メチルグリオキサール」はピロリ菌や大腸菌などの悪玉菌に対しても効果があり、胃酸欠乏、胃酸逆流などを引き起こすとされる「クロストリジウム・ディフィシル」という細菌に対しても抑制効果をもっています。
簡単に言うと他の蜂蜜では効果が出せない菌に対しても強く、整腸作用が高いということです。
「UMF」または「MGO」表記
この文字は一体なんなのかと言いますと、マヌカハニーの抗菌濃度を表記したもので、殆どのマヌカハニーにはこの「UMF」か「MGO」と言うのが表記されています。
UMFはニュージーランド政府の外郭団体であるアクティブマヌカハニー協会(AMHA)が認証するもので、これがあるもの=国の認可のあるものだと思ってください。
それに対してMGOはニュージーランド大手蜂蜜会社のManuka Health社が認証するものでこちらは大手企業のお墨付きのように考えてください。
ちなみにマヌカハニーの薬効を期待するならばUMFは10以上、MGO263以上の数字が望ましいと言われています。
以上がマヌカハニーとはの説明になります。
では続いてマヌカハニーの効能についてご説明させていただきます。
マヌカハニーの効能
マヌカハニーはその高い抗菌・殺菌作用から以下のような効能があるとされています。
- 風邪やインフルエンザウイルスを予防・治療
- ピロリ菌や大腸菌なども殺菌する高い整腸作用
- 虫歯や口内炎、歯周病の治療
- 切り傷や火傷等への消毒
- 喘息や咳などへの喉の痛みへの効果
御覧のようにマヌカハニーは調子が悪くなってきた時の薬効だけでなく、予防効果も高く、可能ならば日常生活レベルから摂取しておくことがオススメ。
効能があると言えるマヌカハニーの摂取量と食べ方は1日3回定期的に、1回あたり5ml~15ml(ティースプーン1杯~大さじ1杯)のマヌカハニーをそのまま食べること。
しかしこのそのままと言うのが実は意外とネックです。
それと言うのもマヌカハニーは蜂蜜よりも水分が少なくかなりの粘度、そして独特の香りとクセがあり、日本人にはそのまま食べるのは厳しい方も多いからです。
ですが、そのままと言っても「マヌカハニーだけを食べなくてはいけない」と言う意味ではなく、加熱したりせず食べないといけないと言う意味でして、苦手な場合はまずはトーストに塗ったり、ヨーグルトや飲み物に混ぜるなどするといいかもしれません。
ただしマヌカハニーの高い殺菌効果は45℃以上の熱で失われてしまうので、健康への効果を気にするならばこの温度に関してだけは注意です。
こんな健康効果も高く、量もそこまでいらないマヌカハニーですが、冒頭でも触れたように良くない話も存在します。
続いてはそちらをご紹介します。
マヌカハニーについての注意点
まず最初に「マヌカハニーの副作用」についてはないです。
基本的に1日5ml(小さじ1杯)4回の摂取であれば4週間連続して摂取し続けても、健康被害がないことがニュージーランドの治験の結果で分かっており、1日3回食事の度に口にしても安全であると確認されているからです。
しかし全く問題がないかと言えばそうでもなく、以下の点には注意が必要です。
- アレルギーがある人がいる
- 高い糖度を誇る
- マヌカハニーを名乗る偽物の存在
- ボツリヌス菌への感染
それぞれについて詳しくご紹介しますと以下の通り
アレルギーがある人がいる
全く害のない人が多い小麦粉であろうと蕎麦であろうとアレルギー体質の方が摂取すれば危険なように、マヌカハニーにもアレルギー反応を起こす人はいらっしゃいます。
マヌカそのものについてはそもそも日本にない木ですから、そこまで杉やキリンソウなどの蓄積によるアレルギーの心配をすることはないのですが、ハチの方には少々注意が必要。
マヌカハニーが花粉症などのアレルギーにも利くとされていても、ハチがアレルゲンである方にとっては激しいアレルギー症状を引き起こしかねないものですので、何らかのアレルギー症状をお持ちの方は念のためパッチテストなどで確認することをオススメします。
高い糖度を誇る
マヌカハニーは普通の蜂蜜よりも水分が少なく、凝縮された花の蜜であり当然高い栄養価を誇ります。
ダイエットにも効果があると言う話もあるのですが、これは「砂糖を食べたら痩せる」ぐらいの話でして、過剰摂取すれば生活習慣病になる恐れが非常に高いです。
健康に良いからと言って過剰に摂取すればかえって体を壊しますので、健康を守るための適量を心がけることをオススメします。
マヌカハニーを名乗る偽物の存在
マヌカハニーであるとして売られる商品の中には実はマヌカハニーではないものも結構存在します。
どうして偽者があると断言できるかと言えば、ニュージーランドの統計データではマヌカハニーの年間生産量は1600トンしかないのに、世界でのマヌカハニーの年間販売量は1万トンもあるからです。
その為既にご紹介しました「UMF」、「MGO」または「NPA」の表記とその数字を確認し、偽者を買ってしまわないようにしてください。
ボツリヌス菌への感染
マヌカハニーは蜂蜜ですから当然ボツリヌス菌に注意しなくてはなりません。
意外とこのボツリヌス菌についてご存じないような方もいるらしく、ボツリヌス菌が危険だと言うことまでは分かってもどう危険なのかとか、何が危険なのかをご存じない方もいるそうですのでここで少し触れておきたいと思います。
そんなボツリヌス菌の特徴は以下の通り
- 食中毒症状を引き起こす原因菌
- 子供(生後1年以内くらいまで)には死の危険がある
- 熱に強く、加熱しても殺しきれない
特に知っておいてもらいたいのは「ボツリヌス菌は大人には全く問題ないが、赤ちゃんには非常に危険」なこと、そして「加熱しても死なない」こと。
その為どんな調理法をしようとも1歳未満の子供に健康に良いからとマヌカハニーを使った離乳食などを与えるのは厳禁です。
マヌカハニーには以上の様な効能と注意するべきことがありますので、これからご購入を検討する方は是非参考にして欲しいと思います。