ナスはクセがあまりなく、洋風の料理にも和風の料理にも使えて一年を通していつでも手に入る野菜ですが、夏野菜であり、美味しい状態で長持ちさせるための保存方法はただ冷蔵庫に入れておけば良いというものではない野菜。
それ以外にも切った後のナスは別の保存期間を伸ばすコツがあったりしますし、冷凍庫で保存したり、乾燥させたり、漬物にしたりと美味しく食べられて、保存期間も長い保存方法も実は豊富な野菜なのですが、意外とこれをご存知の方は多くないです。
そこで今回は、基礎的な保存方法と保存期間に加え「切った後のナスを保存する場合の注意」や「ナスを乾燥させて保存する場合」、「漬物でナスを保存する場合」などまでを解説した『ナスの保存方法と保存期間!日持ちさせる方法とは?』と言う記事を書かせていただきました。
少々長めの記事になりますが、その分色々なことまでしっかりと解説させていただきますので是非御覧下さい。
ナスを長持ちさせる保存方法と保存期間
まずはナスの主な保存方法と保存期間をご紹介します。
ナスの主な保存方法と保存期間
- 常温で夏場で3日、冬場なら5日、処理をして最大1週間
- 冷蔵庫でそのままなら約3日、処理をすると最大10日
- 冷凍で最大1ヶ月
御覧の通り圧倒的に冷凍庫で保存してしまうのがこの中では保存期間が長いですし、ナスを食べる時に食感が大事になってくる料理があまり多くないことから冷凍保存するのがオススメ。
また常温保存と冷蔵庫での保存で保存期間があまり変わらない所もナスと言う野菜の特徴です。
では続いて、どうしてこうした保存方法の特徴が出るのかなどの詳しいそれぞれの保管方法について御説明します。
ナスを常温で保存する場合
ナスは夏が旬である野菜だけに最適な保存温度が10~15℃とかなり高く、低温障害を起こしやすい野菜ですので暑い夏場はともかくとして常温でのが十分可能です。むしろ買ってきてそのまま冷蔵庫に入れておくよりも、ちゃんと処理した上で環境が整っている場所で保存したほうが長持ちすることもあります。
そのナスを常温保存する時の長持ちさせる方法が以下のもの。
常温保存でナスを長持ちさせる保存方法
- 袋から取り出し水洗いして軽く水分をふき取る
- 1本1本新聞紙やキッチンペーパーで包む
- ビニール袋に入れず、出来るだけ風通しの良い冷暗所で保存する
- 3日以上保存するなら再び軽く水分を含ませ、1本1本新聞紙やキッチンペーパーで包む
長持ちさせるために注意しておきたいポイントはやはり温度管理と乾燥を防ぐことで、あまり濡らした状態にしておくのも良くないですが、長く常温保存することが多くなるであろう冬場は乾燥しやすく、ナスがしなしなになりやすいので時折様子を見る意味でも3日で一度確認するぐらいの方が良いです。
もちろん確認した時に茶色に変色したり、ハリがなくなってきていたら遠くなくダメになってしまうのでお早めにお召し上がりください。
ナスを冷蔵庫で保管する場合
ナスの保存に適した温度は高目と言っても20℃以上ということはありません。その為夏場は当然冷蔵庫に入れておいた方が持ちますから、冷蔵庫で保存するのがオススメ。
しかし常温保存とは気をつけるべきことがまた変わってくるので長持ちさせるための保存方法もまた少し変わってきます。
冷蔵庫でのナスを長持ちさせる保存方法
- 1本1本ラップで包むかビニール袋にいれる
- この状態で新聞紙やキッチンペーパーで包む
- あまりぎゅうぎゅうにならないようにビニール袋に入れ、しっかり口を閉じて保存する
どうして保存期間を伸ばすための方法が変わってくるのかと言いますと、野菜室に入れるとしてもナスを保存するには温度が低すぎるからで、乾燥対策以上に温度対策が大事になってくるからです。
ナスを冷凍庫で保存する場合
ナスをある程度長持ちさせるつもりならば一番順当なのはやはり冷凍しての保存です。
ナスも当然冷凍することである程度しなっと柔らかくなってしまいますが、冷凍前の下処理と解凍方法を覚えておくとむしろ調理する手間が省けるぐらいですので以下のことを参考にして見てください。
ナスを美味しく食べるための冷凍前の下処理
- 水洗いしたあと、ヘタを取って食べやすい使いやすい大きさに切る
- 50℃ぐらいのお湯に10分程度浸してあく抜きをする
- しっかりと水気をふき取り、フリーザーバッグに入れ空気を抜いて冷凍する。
これで溶けた時は軽く茹でたような状態になっていますので、後は調理する時に解凍せずに炒めたり煮たりするだけです。逆にレンジで解凍してから使おうとすると火が入りすぎてベシャベシャになってしまいますし、自然解凍するにしてもやや茹ですぎた状態になるのであまりオススメできません。
逆にこれを利用して焼きナスなんかもナスを敢えて軽く焼くだけにして皮を剥き、ラップに包んで冷凍保存し解凍すると丁度良くなるという風にも使えますので参考にしてみてください。
以上のことが生姜のそれぞれの基本的な保存方法のコツと保存期間です。
では主な保存方法と保存期間のご紹介を終えたところで、次はそれ以外の保存に関わることついてご紹介させていただきます。
切った後のナスを保存する場合の注意
ナスは切ってしまうとすぐに酸化し黒くなってしまい味が落ちてしまいますので、もしナスを切ってしまったものを使い切れず保存する場合は、少しでも長持ちさせたいのであればこの酸化を遅らせなければなりません。
その処置として一般的に良く知られているのが薄い塩水や薄い酢水に浸けておくことです。この状態で冷蔵庫に入れておけば1日ぐらいはあまり変色せずとっておく事が可能です。
しかしこの処置をしても劣化することには変わりありませんし、酸化による変色は防げても味の低下は防ぎきれませんのでいっそのこと切ったナスを長く保存する場合は、上記の【冷凍庫で保管する場合】を参考に冷凍保存してしまうのがオススメです。
ナスを乾燥させて保存する場合
実はナスを最も長持ちさせることが出来るのは冷凍した場合よりも、乾燥させた場合で最大で1ヶ月半もの保存期間が期待できます。
しかし乾燥させたナスは旨味が凝縮され、保存期間が延びるものの、少しでも水分が残っているとカビやすく、調理する前にぬるま湯に10分程度つけて柔らかくしてから使う手間がかかりますので一長一短であることも先にお伝えさせていただきます。
この乾燥ナスの作り方は以下の通り。
乾燥ナスの作り方
- ナスを使いやすい大きさに切る
- ザルやネットなどに並べ、軽く塩を振って2・3日天日干しする
- 水分をキッチリ飛ばせたら乾燥剤を入れてジップ付き袋に入れ常温で保存
漬物でナスを保存する場合
ナスを長期保存するための方法として漬物と言うのも一つの手段で、この場合は大体1ヶ月ほど長持ちさせることが出来ます。
しかし問題は漬物にした場合は他の調理には使えなくなると言っても過言ではないことで、漬物を食べる習慣がなければ保存期間を伸ばす意味がなくなってしまうことと、保存期間を伸ばせるとしても最大でも1ヶ月であり、冷凍した場合とそんなに変わらないところです。
逆に漬物にしてしまえば後の調理をする必要なくそのまま食べられることと、熱に弱いビタミンなども分解されず摂取できること、そして発酵させることで出来る栄養素が利点です。一口に漬物と言っても色々ありますし、インターネットで色々な作り方が紹介されており、思ったよりも簡単に作れると言うのも魅力の一つです。
もちろんこればかりは好みの問題が大きく出てきますのでそういう方法もあるのだなとだけ覚えておいていただけたらと思います。
最後に万が一悪くなってきた時の見分け方をご紹介します。
ナスはどうなったら悪くなっているのか?
悪くなったことが分かるポイント
- 皮が茶色く変色したり、柔らかくなっている
- 切った時に種の部分が黒ずんでいる
- 触るとぺたぺたする
- 切った時に中身まで変色している
ここまでで栄養とか美味しさは相当落ちており、まだ「食べられる」段階ですが、オススメは出来ないレベルです。
これ以上進んで触った時に洗った後や濡らしていないのにぺたぺたしたり、切った時に中身まで変色している場合はもう食べないほうがいいですし、カビが生えたり種のところだけでなく黒っぽい斑点があるなら完全にアウトですので絶対に食べないようにしましょう。