コーンスターチに危険性があると言う話を聞いたことはありませんか?
実は結構色々な加工食品、変わった所だとビールなんかにも使われているコーンスターチですが、一部ではこれに危険があると言う話もあり、気になる人も多いのではないかと思います。
ましてや「コーンスターチ 危険」でパソコンで少し調べてみる「赤ちゃん、離乳食」とか「肌、アレルギー」なんて単語も概要部分に見受けられ、お子様がいる方は特に気になるのではないかと思います。
しかしその反面、小麦粉や片栗粉ほど一般家庭で常備しているようなものではないために「そもそもコーンスターチとは何か?」を知らない人もいるでしょうし、どんなものに使われているのかを知らない人もいるでしょう。
その為コーンスターチは何故危険なのか、どういう危険性があるのかを知らない人も多いかと思います。
そこで今回はそんなコーンスターチに危険があると聞いたことがある人のため、「コーンスターチとは何?」から「コーンスターチは本当に危険と言えるのか?」までをご紹介した『コーンスターチとは何?危険って本当?赤ちゃんの離乳食やアレルギー問題について!』と言う記事を書かせていただきました。
日本人には少々馴染みの薄いコーンスターチについて興味があったりはしませんでしょうか?
コーンスターチとは何か?
まずはそもそもコーンスターチとは何かを簡単にご説明させていただきます。
コーンスターチとは一言で言えば「とうもろこしのデンプンを抽出して粉にしたもの」です。
日本では主にデンプンの粉と言うと片栗粉の方が先に思い浮かぶ人の方が多いかと思いますが、国によってはコーンスターチの方が先に思い浮かぶ人の方が多いくらいのものでして、コーンフラワー、メイズスターチなんて名前でも呼ばれます。
同じデンプンの粉であるため少々特性は変わりますが、片栗粉の代用品として揚げ物の衣やとろみをつけるのに使うことも出来ますし、ベーキングパウダーの主成分やゼリーやプリンを固める凝固剤、冷凍食品などの安定剤などにも使われます。
また食べ物以外ですとファンデーションやベビーパウダーなどにも使われたりしていまして、ちょっと気にして調べてみるとコーンスターチを使ったものは思った以上にたくさんあります。
そんなに沢山私たちの身の回りあるものに使われているコーンスターチですから、漠然と「危険性がある」なんて言われても「じゃあコーンスターチを使ったものは食べないし、使わないようにしよう」なんて気軽に避ける事は結構難しいです。
なので一体どんな危険があるとされていて、どれほどの危険性があるのかを次はご紹介させていただきます。
コーンスターチの危険性について
コーンスターチの危険性を調べてみると大体次のような理由が挙げられています。
- 遺伝子組み換えのとうもろこしが原料の場合が多い
- アレルギーの可能性がある
- 肌に悪い
- 発癌性物質が含まれている
大きく分けるとコーンスターチの危険な理由として挙げられているのはこの4つ。
確かにどれも不安になるような内容ばかりで、自分にとってはもちろんですがそれ以上に赤ちゃんには極力与えたくないと思う方もいるでしょう。
それぞれの危険性に関しての詳細については以下の通り。
遺伝子組み換えのとうもろこしが原料の場合が多い
日本で作られているとうもろこしを使った加工食品などは大体アメリカからの輸入品を使っているため、日本のコーンスターチは遺伝子組み換えのとうもろこしが原料である可能性が極めて高いです。
なぜかと言いますとそもそもアメリカのトウモロコシの9割以上が遺伝子組み換えとうもろこしでして、そうでないとうもろこしは大概アメリカ国内で高値で消費されてしまうそうだからです。
日本のコーンスターチの原料とするとうもろこしは、そのアメリカで作られたとうもろこしが9割ほどで残りのほとんども中国からの輸入ですから、流通している物の全てが遺伝子組み換えのとうもろこしが原料とは限りませんが、かなりの確立で遺伝子組み換えされたものが原料となっているわけです。
そしてとどめに日本での遺伝子組み換え食品の表示ルールがコーンスターチの原料が遺伝子組み換えとうもろこしかどうかを分からなくさせています。
加工食品などに使われる原材料で、「全体の重量に占める遺伝子組み換え原料の割合が上位3位以内で、かつ5%以上」でない加工食品等は表示が省略できるとされており、実は食品のほとんどがメインの食材にさえ使わなければ、遺伝子組み換えの表示義務がないのです。
そのため赤ちゃんのための離乳食や健康食品であろうとも実は遺伝子組み換え食品が使われている可能性は高く、危険とされているのです。
アレルギーの可能性がある
コーンスターチは原料がとうもろこしですから「とうもろこしアレルギー」の方にとっては当然アレルギー反応を起こす原因になります。
そもそも日本人はとうもろこしを古くから食べる民族ではありませんし、極端に相性が悪い人種ではないためこのアレルギーの人は殆どいませんが、同じイネ科の穀物と交差抗原性が高く、米、小麦などに対しアレルギー反応が出る人はとうもろこしがアレルゲンとなることも多いです。
また心配なことに「日本人は特にアレルギーへの理解が低い」と世界で言われているように、ただ「デンプン」とか「スターチ」とだけ書かれているものの原料がとうもろこしだったりすることもあり、アレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
そして意外なことに最も危険なのがビールを初めとしたお酒類。
麦芽100%ではないビールや発泡酒では副原料に使われていることが意外と多く、近年ではほとんどコーンスターチのみで作る乙類焼酎も存在しており、お酒に表記されている原材料名の「スターチ」はかなりの確立でコーンスターチが使用されているとのことです。
肌に悪い
これはコーンスターチを食べ物として食べた時の話ではなく、ファンデーションやベビーパウダーに使われているコーンスターチについて言われることです。
確かにコーンスターチは吸水性に優れており、粒子も細かいために確かに過剰に水分を吸い上げ肌を乾燥させてしまいそうな気もしますが、ある程度給水するとそこから水分を放出して肌の水分を適度に保つため、本来ならば乾燥しすぎることはありません。
また赤ちゃんに使用すると汗腺が詰まると言う話もあるのですが、各メーカーのカスタマーセンターが「明確に肌によほど刷り込もうとしない限り毛穴が詰まることはない、毛穴に詰まるという根拠はない」と答えており、コーンスターチが特別悪いと言うことはないそうです。
発癌性物質が含まれている
コーンスターチの危険性で意外と言われていることがこの発癌性物質が含まれているという話なのですが、コーンスターチの原料はとうもろこしであり、特別発癌性物質を含んでいると言うことはありません。
もちろん遺伝子組み換えの過程で何らかの発癌性物質を含んだとうもろこしが原料になっていると言うのならばその限りではありませんが、そういう話をするとそれこそどんな食べ物についても同じように「遺伝子組み換え食品が危険」と言うリスクはなくなりません。
またより具体的にコーンスターチを使った食品は「アクリルアミド」と言う発癌性物質を含むと言う話もあったのですが、この「アクリルアミド」とは「タンパク質と糖質が多い食材を高温で調理(主に揚げる・焼く)をすると発生する」ものでしてコゲに多いとされる物質。
その為コーンスターチに限らず片栗粉や小麦粉、米粉にだって同じことは言えますからコーンスターチに特別発癌性物質が多いと言うのは誤解です。
当然これは食べ物に使われるコーンスターチについてだけのことではなく、ファンデーションやベビーパウダーに使われているコーンスターチについても同じです。
以上がコーンスターチが危険とされる理由に関してのことです。
コーンスターチは何かで代用することは出来ないのか?
コーンスターチの危険性についてご紹介したことで、「遺伝子組み換えとうもろこしが原料の可能性が高いならばやはり使いたくない」と言う方も多いのではないかと思います。
そこで最後にコーンスターチの代用品になるようなものを簡単にご紹介させていただきます。
まずとろみをつけたり揚げ物の衣にするのであれば「片栗粉」が代用できます。
問題はコーンスターチはとろみはそこまで強く付かない分、温度変化でとろみがなくなることはないのですが、片栗粉はとろみが強く付く分、温度変化でゆるくなることがあるところ。
衣の方に関してはコーンスターチよりも片栗粉の方が硬い衣になりやすいのでこちらも小麦粉と混ぜるなどして加減してください。
逆にお菓子やパンを作る時などには小麦粉や米粉の方が代用品に向いています。
1番コーンスターチが使われるお菓子作りといえばカスタードクリームを作る時でしょうが、コーンスターチの固める役目を片栗粉で代用すると粒子が大きく、舌触りが粉っぽいと感じたり、加熱したりしたときにとろみが弱くなってしまいますので小麦粉を使ってみてください。
それ以外のお菓子やパン作りではつなぎとしての意味合いで主に使われるのでそうした時は主に米粉で代用するのがオススメ。
細かい違いはもちろん出てきますが、とろみや衣には片栗粉、固形化には小麦粉、つなぎには米粉が代用できると覚えておくとコーンスターチを使わなくとも似たような料理は作れますので覚えておくと便利です。