八丁味噌という味噌をご存知ですか？
この八丁味噌という味噌は名前ぐらいは聞いたことがあると言う方も意外と多いのですが、愛知県やその周辺の県以外の方では実際には食べたことはないと言う方も多いちょっと珍しい味噌です。
そんなちょっと珍しいこの八丁味噌、実は一般的に広い地域で使われている白味噌や赤味噌よりも健康に良く、様々な効能があるとされている味噌でもあり、一部から注目を集めています。
ですがこの八丁味噌はやはりその知名度がまだ低く、どんな健康への効能があるのかはもちろんのこと、赤味噌との違いやそもそも八丁味噌がどんな味噌なのかを知らない人もいれば、そんな名前の味噌を聞いたこともないと言う人もまだまだいます。
そこで今回はそんな八丁味噌についての「八丁味噌とはどんな味噌なのか？」から「赤味噌とどこが違うのか？」「どんな健康に良い効能があるのか？」などまでをご紹介させていただいた『八丁味噌とは？効能や赤味噌との違いについて』と言う記事を書かせていただきました。
まだまだ知名度は高くないですが、白味噌や赤味噌に比べても健康に良いとされる八丁味噌に興味はございませんか？
八丁味噌とはそもそもどういう味噌なのか？
まずは「そもそも八丁味噌と言う名前すら聞いたことがなかった」という方もまだまだ多いと思いますので、八丁味噌とはそもそもどういう味噌なのか？を最初にご紹介させていただきます。
詳細な他の味噌の種類やそれぞれの違いなどについては別記事の『味噌の種類別の特徴や性質！栄養や健康に一番良い味噌とは？』を御覧ください。
最初に八丁味噌の定義からご紹介しますと、八丁味噌とは原料である大豆を全て麹にした豆麹で作られる豆味噌の中でも、現在の愛知県岡崎市「八帖町（はっちょうちょう）」で生産された味噌のことです。
この「八帖町」と言う町は徳川家康の生まれた城である岡崎城より西へ八丁（約870ｍ）行ったところにあったことから古くは「八丁村」と言う場所であり、その村で作られていた独特の味噌であったため「八丁味噌」と名づけられました。
その為「八丁味噌」と言える味噌はこの町で作られた物だけに限り、日本全国でも八丁味噌を作っているのはこの町にある「まるや」と「カクキュー」の２社だけのみとなっています。
そんな非常に狭い地域での限定生産であることから全国的な消費量は非常に少なく、インターネット通販が当たり前になるまでは主に名古屋の文化圏の方ぐらいしか食べたことはもちろん見たこともないと言う味噌だったのですが、名前ぐらいは聞いたことがあると言う人が日本中にいたと言う有名な味噌。
この味噌はそもそも徳川家康が好んでいたとされており、徳川家康が享年75歳という「人生５０年」と歌われていた当時としてはかなり長寿だったのは、「江戸に八丁味噌を取り寄せて毎日味噌汁に使っていたから」と言う話もある味噌です。
八丁味噌の特徴としましては大豆と塩のみを原料にしている「豆味噌」であることと、「二夏二冬以上天然醸造させる」と言う添加物無しで長い醸造期間を置くことが特徴です。
味の特徴としましては見た目よりも「辛くない」または「しょっぱくない」と言う意外には少々の「酸味」、「渋味」、苦味」そして大豆の旨味を凝縮したことで生まれる「濃厚なコク」が特徴で他の味噌とは明らかに味の違いが分かるほどのもの。
原料が大豆と食塩と水しか使われないで作られているため変な食品添加物の心配もありませんし、アレルギーの心配も少ないことに加え火を通して作られていないため「生きた自然食品」であることもまた八丁味噌の特徴です。
以上が八丁味噌というものについての説明になります。
その為見た目こそ「赤っぽい」ですが、良く耳にする味噌の種類である「赤味噌」とは全くの別物であると言えます。
八丁味噌と赤味噌の違い
さて八丁味噌がどういうものなのかを既に先に説明させていただいたので、大体の方が八丁味噌と赤味噌とは別の物であるということは分かってもらえているとは思いますが、改めてここでは八丁味噌と赤味噌との違いを分かりやすく簡単に説明させていただきます。
簡単に言って八丁味噌と赤味噌では区分の広さが違うのです。
赤みその場合その名の通り、見た目が「赤っぽい」味噌全般を指す言葉であり、原料はなんでも良く見た目が全て。
その為味噌はまず大きく分けると赤味噌か白味噌という区分が出来ます。
その次に原料の違いで更に種類が分かれます。
例えば大豆に直接麹をつけず米や麦に麹をつけて「米糀」、「麦糀」としたものと大豆を使い作るのがそれぞれ「米みそ」、「麦みそ」となり、大豆に直接麹をつけた「豆麹のみ」で仕込むのが「豆みそ」となります。
ここから更に塩分濃度で甘口・辛口が分かれ、更に製法・熟成期間などで分かれます。
その為言ってしまえば八丁味噌も赤味噌とは言えるのですが、それは言ってしまうとビールもワインも日本酒も「お酒」と言うぐらい大雑把な分類の話をしているのと同じであり、単純に並べて比べられるものでもないのです。
では続いてはそんな細かい味噌の区分の中でも特に名前が知られている八丁味噌は一体どんな栄養があり、どんな効果・効能があるのかをご紹介します。
八丁味噌の栄養
八丁味噌とは一体どんな味噌なのかを知っていただいたところで続いては八丁味噌が含んでいる栄養についてをご紹介させていただきます。
まず八丁味噌に含まれている栄養素で注目して欲しい物をご紹介します。
- タンパク質
- カリウム
- メラノイジン
以上三つが特に注目して欲しい八丁味噌に含まれている栄養素でしてこれがどうして注目して欲しい物なのかを説明しますと以下の通り。
タンパク質
大豆と塩水以外を使わず作るため当然ながら大豆由来の高いタンパク質を八丁味噌は持っています。
またそれに反してカロリー、糖質は低めで大さじ一杯(18g)で３９カロリー、２．６ｇの糖質で３．１ｇのタンパク質と低カロリー高タンパクですから健康的な体作りに貢献してくれます。
カリウム
味噌と言えばしょっぱくて塩分が高いイメージがあるかと思いますが、実は味噌にはかなりカリウムが多めに含まれており、余分な塩分を体から排出する力がありますので実は意外と体に害になりにくい塩分が取れる調味料なのです。
そんな味噌の中でも豆味噌の仲間である八丁味噌はカリウムが更に多く、他の豆味噌に比べて塩分が控えめであるため八丁味噌からとる塩分が体に害になりにくいと言う特徴があります。
メラノイジン
八丁味噌の中でも特に注目された栄養成分がこのメラノイジンです。
このメラノイジンとは褐色の色素の１つでして多くの味噌は煮出す過程で水分と一緒に溶け出してしまうのだそうですが、大豆を蒸す製法の場合は多めに残り、尚且つ熟成期間が長い味噌であればあるほど多くなる特徴があります。
八丁味噌は正にその両方の特徴を持っているためにメラノイジンがとても豊富であり、これが八丁味噌が体に良いと注目されるようになった１番の理由です。
では続いてどんな注目して欲しい成分を含む八丁味噌がどんな効果・効能を八丁味噌は持っているのかをご紹介します。
八丁味噌の効果・効能
主な八丁味噌の効果・効能は次の物が考えられます。
- アンチエイジング
- 生活習慣病予防・ダイエット効果
- 肌、髪、骨などを健康な状態に保つ
一つづつどうしてなのかをより詳しく説明すると以下の通り。
アンチエイジング
味噌の中でも特に多く八丁味噌に含まれている成分「メライノイジン」は高い抗酸化作用がある成分であり、万病の元であり老化の原因であると言える体内に増えすぎた活性酸素を除去する働きを持っています。
また体内の脂肪が酸化することを防ぐことにもつながりますので、血液の循環を良くする効果で動脈硬化を防いだり、冷え性や肩こりなどの改善にも貢献するので、そうした意味でも「若い状態に体を保つ」役に立つと言えるのです。
生活習慣病予防・ダイエット効果
まず先程「アンチエイジング」の所でも触れましたように「メライノイジン」が高い抗酸化作用を持っていて血液の循環を良くすることで体を温めたり、脂肪が燃えにくくなるのを防ぐと言う効果があります。
そしてそれだけでなく、八丁味噌は糖の吸収スピードを抑えて血糖値の上昇を緩やかにする効果を持っていたり、コレステロール値を下げる力もありますので栄養の過剰摂取になりやすい現代人にとってそれを防ぐことでも生活習慣病予防・ダイエット効果と言う効能を発揮します。
肌、髪、骨などを健康な状態に保つ
豆味噌全般について言えることでもあるのですが八丁味噌は、ポリフェノール類の仲間であり、女性ホルモンと同じような効果があるとされている「大豆イソフラボン」が豊富に含まれています。
その為これを摂取することで女性ホルモンが影響を与える肌の新陳代謝、髪のツヤやハリ、骨密度の低下防止などに良い影響を与えるので肌、髪、骨などを健康な状態に保つ効能があると言えます。
味噌自体の持つ健康効果は実は海外からも注目されていますし、今では様々な化学実験で味噌の健康効果を証明することが行われておりますが、そうした健康に良い味噌の中でも八丁味噌は特に効果が高いとして注目されているのです。
まだまだ知名度も低めで敢えてこれを使っていると言う人は全国的に少ない八丁味噌ですが、健康について気になることがある方、普段から健康に気を使っている方でしたら是非とも１度八丁味噌を試していただきたいと思います。
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