【管理栄養士監修】小麦ふすまの栄養や糖質は?効果効能と注意点!

小麦ふすまをご存知ですか?

米よりも麦の方が美容や健康に良いとして、最近は色々な麦の健康食品が紹介されるようになりましたが、この小麦ふすまと言うものはその中でも破格の糖質量とカロリーの低さと高い栄養価を誇り、美容と健康への効果があるとされ近年注目が集まっているものです。

その為今ではグルテンフリーであるためにアレルギーの方やセリアック病の方が求めるだけでなく、糖質制限をしている方、美容や健康に関心が高い方にも求められるようになり、最近では小麦粉ではなく、小麦ふすまを使ったふすまパンと言うものまで登場してまいりました。

しかし実際の所そもそも小麦ふすまとはどんなものなのかを知らない人も少なくないでしょうし、どんな栄養素があるからどんな効果があるのかを知らない人は更に多いでしょう。

ましてやどんな食べ方をするものなのか、どれぐらい小麦粉と糖質量やカロリーが違うものなのかなどについては小麦ふすま製品を好んで買う方でもむしろ知らない人が多いことでしょう。

そこで今回はそんな名前もまだ知らない人が多い健康食品小麦ふすまについてのどんな物でどんな食べ方をするものなのか、どんな栄養や効能があるのかをはじめ、カロリーや糖質、アレルギーの心配はないのか、などについてまでをご紹介させていただく『小麦ふすまの栄養と効果とは?糖質量や食べ方!』と言う記事を書かせていただきました。

現代人に不足している要素を埋めてくれる健康食品とも言われる小麦ふすまについて興味があったりはしませんか?

小麦ふすまとは?

まず始めにそもそも小麦ふすまとはどんな物なのかをご紹介させていただきます。

最も簡潔に申しますと小麦ふすまとは「ブラン」とも呼ばれる小麦粉を作る段階で取り除かれる外皮や胚芽部分のこと

米で言うならば米ぬかに相当する部分ですから、本来であればむしろ「美味しく食べるために捨てる部分」なのですが、白米よりも玄米の方が栄養価が高く食物繊維が豊富なように、この捨てるはずのブランには多くの栄養が含まれており、近年「健康のために食べる部分」となりつつあります。

もちろん本来美味しく食べるために捨てるような部分ですから、味や食感は小麦ふすま単体そのままではとても食べられるようなものではなく、粉にしてから他の粉と合わせたり調理方法をかなり工夫しないと使えるものではありませんので、美味しく食べるためには調理の腕か知識がある程度以上要求されます。

その為小麦ふすまそのものはもちろん、粉状になったものでさえもあまり取り扱っているお店は多くなく、小麦ふすまを買うと言うよりも、殆どの人が小麦ふすまを使った健康食品を買う形で食べていると思います

しかしこの小麦ふすまはミネラルやビタミンを多く含み、更には食物繊維の含有量が穀物の中ではトップと言う特徴があるため、本気で美容や健康のために小麦ふすまを求める人も最近では増えてきたため、インターネットでは比較的簡単に手に入るようになっているので、粉から調理してみたいと言う方はそちらでお求めになることは出来ます。

この原料となる粉の小麦ふすま、慣れるまでは中々美味しいものが作れませんが、慣れてくると小麦粉と同じ感覚で使えるため、小麦粉を使って作る料理にはなんでも小麦粉との比率調整で使えるようになります

日本ではまだそこまで小麦ふすま製品にこだわりのある方は多くはないため「ふすまパン」や「ブランフレーク」、「クッキー」ぐらいしか使った食品はないですが、アメリカなどの海外製品でしたら麺類やケーキなどかなり色々な小麦ふすまを使った食品が存在するので、気になる方は一度海外の通販サイトなども見てみることをおすすめします。

小麦ふすまに含まれる栄養

こちらでは栄養豊富で美容と健康に良いと言われる小麦ふすまには具体的にどんな栄養素が含まれているのかをご紹介させていただきます。

主な栄養素としましては以下の通り。

  • 食物繊維
  • カリウム
  • リン
  • マグネシウム
  • カルシウム
  • 亜鉛
  • ビタミンE
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2

御覧のようにミネラルやビタミンが豊富ですし、その内容も美容や健康に気を使っている方ならば一目見て分かるようなデトックスやダイエット、そしてアンチエイジングに効果的な種類のものが多めです

そんな小麦ふすまに含まれている栄養の中でも特に注目して欲しいのは現代の食事では不足しがちな食物繊維

小麦ふすまは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が合わせて100gあたり42.8gも含まれており、穀物の中ではトップの含有量を誇ります

また不溶性食物繊維が穀物類の中では圧倒的に多く、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の理想的なバランスで言えばオーツ麦には劣るものの、思わず食べ過ぎてしまうことが多い現代人に対してはダイエット効果だけで見るとそれを上回る効果があります。

小麦ふすまのカロリーや糖質

こちらでは小麦ふすまの美容と健康について皆さんが一番知りたがるカロリーと糖質量についてをご紹介します。

とは言え小麦ふすまは粉にしてすぐに使える状態になっているものしか販売されていないので、製品により多少変動すると言うことだけはご了承ください。

まずカロリーですが高いもので100gあたり330Kcal、低めのもので210Kcalと言った所

麦類で低カロリーの代表格であるオーツ麦で304Kcalですからそれよりも低いのですが、特別低カロリーな食品では実はありません

では糖質はどうなのかと言いますと高いもので100gあたり32g、低めのもので10g前後、最も低いものは0.25gとかなり幅広いです

そのため最も低い類のものは「糖質0」、「低糖質」などとして売られていますが、高いものも小麦ふすまだから抵糖質だろうと思い込んで買ってしまうこともあるようです。

高いものは食べやすさ重視で他の穀物の粉や砂糖などが配合されているため、このような結果になっているわけなので、糖質量が減れば減るほど大概の場合は残念なことに美味しくはなくなってしまうところがネックです。

以上のことから小麦ふすまはカロリーはそこそこあり、糖質についても高いものは意外とあるとも言えます。

こうして見るとダイエット効果が高いと聞いていたのにがっかりしたと言う人も多いのです。

しかし小麦ふすまがダイエットに高い効果を発揮すると言われる所以は、何と言っても大量の食物繊維を含んでいることからくる穀物の中では「GI値が低い」所です。

GI値とは食後の血糖値の上昇度合いを示す数字でして、単純な話この数字が低ければ低いほど血糖値の上昇が緩やかになり、血糖値の上昇が緩やかであると言う事は消化・分解に時間がかかるということであり、この数字が低ければ低いほど同じ糖質量でも太り難いと言えるのです。

その為小麦ふすまは糖質はともかくカロリーはそこまで低くはありませんが、同じぐらいのカロリー・糖質量の食べ物に比べるとまだ太り難いため、ダイエット効果は確かにあると言えるのです。

小麦ふすまの効果・効能

上記でご紹介したような特徴があるため、小麦ふすまには主に以下のような効果・効能があると言えます。

  • ダイエット効果
  • 生活習慣病の予防・改善
  • 腸内環境改善
  • 免疫力の向上
  • 美肌効果

これらの効果効能の中でも特にダイエット効果と腸内環境改善効果には注目が集まっています

ダイエット効果で言いますとこれまで挙げて来た様な低糖質低GI値に加え、小麦ふすまは食物繊維が多いため噛み応えがあり、更には水分を吸収することで嵩がかなり増すので少量でもかなり満腹感を得ることが出来ることも大きいです。

実際に比べてみればこれは誰にでも分かることで、飲み込むようにして食べでもしない限りは、小麦粉だけで焼いたパン以上に小麦ふすまを多く使って焼いたパンは量を食べることができません。

またそんな食物繊維が豊富であるためにコレステロールの低下効果や血糖値の上昇が緩やかになるために起こるインシュリンの分泌を抑えることでの太り難い体作りの効果もあります。

更に継続的に小麦粉の何割かを小麦ふすまに置き換えますと、一度で摂取できる量こそ少ないものの脂肪や糖質の分解を促進する代謝に関わるビタミンB群を含んでいたり、デトックス効果の高いミネラルを多く含むことから運動によるダイエットの効果をあげる補助効果もあります。

また食物繊維が多い食べ物については必ずと言ってもいいほど言われる腸内環境改善効果も高いです。

特に穀物類の中では飛び抜けて不溶性の食物繊維を多く含んでいるため、腸の「ぜん動運動」を活発にさせる効果が高く、排便促進効果はもちろんのこと腸疾患の予防効果や腸粘膜機能の向上効果もあるそうです、

こうした腸内環境の正常化に伴い、免疫力や基礎代謝は上がりますし、ニキビや吹き出物、肌荒れなどの改善にもつながります

不溶性食物繊維を多く含んでいるために、他の食品でも積極的に摂取してしまうと過剰摂取により、かえって消化器官を疲労させてしまう恐れもあります。小麦ふすまだけを大量に食べることはまず不可能だと思いますが、とにかく沢山食物繊維をとろうとしている方などは水溶性食物繊維とのバランスも大事であると言うことを忘れないようにしてください。

小麦ふすまについての注意

最後に小麦ふすまの注意点についてをご紹介させていただきます。

具体的には以下の2つ。

  • グルテンフリーのものとそうでないものがある
  • 決して製品すべて低糖質低カロリーとは限らない

もう少し具体的にどうしてこれらに注意が必要なのかを解説しますと以下の通り。

グルテンフリーのものとそうでないものがある

小麦ふすまはグルテンフリーであると言われることが多いのですが、それはあくまでも食事法が必要なセリアック病の方やアレルギーの方向けの商品に限る話であり、すべての販売されている小麦ふすまがグルテンフリーであるとは限らないことに注意です。

それと言うのもそもそも普通に美味しく食べようと思ったら、小麦ふすま単体で作ったものはとても食べられるものではないため、小麦粉などと混ぜて使う場合が殆どだからです。

その為小麦ふすまを購入する際は値段や知名度だけで決めず、自身の要望にちゃんとあった商品であるかどうかを確認の上お買い求めください。

決して製品すべて低糖質低カロリーとは限らない

小麦ふすまはダイエットに効果が高いとは言え決して低カロリーではありませんし、普通に買える原料の段階でもかなり他の混ぜ物がされていて、ふすまパンなどの商品によっては砂糖などの甘味料をかなり使い味を調えて食べやすくしているものもあるため低糖質ですらないものもあります

その為とくかく食べれば痩せると思って沢山食べてかえって太ったとか、無理に食べ過ぎて帰ってお腹を壊しやすい言う方もいるようです。

小麦粉や米、麺類、あるいはコーンフレークなど他の主食に比べたら確かに太りにくくはありますが、だからと言って食べたら食べただけ痩せるわけではなく、ダイエット目的で食べるのであるならば商品の内容の確認と「ちょっと物足りないぐらいで適量」と言うことを忘れずに食べてください。

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