生はちみつが体に良い効果効能があると最近良く言われていますが、そもそも生はちみつってどんなものかご存知ですか?
近年「砂糖が体に悪いからそれ以外の「糖」を取るのが健康に良い」とまるで常識のようにも言われており、色々な甘味料が登場していて生はちみつもそんな砂糖よりも健康に良いと言われている物の一つ。
そんな生はちみつが人気の理由は一般的にオーガニックなものであり、砂糖にはない「旨味」や「香り」があることはもちろんのこと、免疫力が高まることで風邪や癌の予防効果があるだとか、腸内環境の維持改善の効能などがあることが挙げられており、中にはダイエット効果があるだとか美肌効果があると言うことも言われています。
しかし実際のところ生はちみつとはどんなものか良く分からない人も多いでしょう。
例えば「はちみつ」に敢えて「生」が付いているわけですから、普通のはちみつとは違うと言うことは分かったとしても、それが一体どう違うのかを知らない人も多く、生はちみつのなんという成分がどんな体に良い効果効能があるのかを知らない人も少なくないです。
ましてや生はちみつだからこそあると言われている危険性や注意するべきことを知らない人も結構いますし、妊娠中の女性におすすめされていることもあれば反対に食べない方が良いと言う話もあり、生はちみつについての正しい理解が出来ていないと言う方だっているでしょう。
そこで今回はそんな意外とちゃんと知らない人も多い生はちみつについて生はちみつとは何かから、その特徴や効果効能、妊娠中の方が食べた方が良いものなのか悪いものなのかなどについてをご紹介する『生はちみつの効能!危険と言われる理由とは?』と言う記事を書かせていただきました。
最近注目されているすごく甘いのに体に良いと言われている生はちみつに興味があったりはしませんか?
生はちみつとは?
こちらではまずそもそも生はちみつとは何が普通のはちみつと違うのかをご紹介させていただきます。
一言で簡単に言いますと生はちみつとは加熱処理をしていないはちみつのこと。
基本的にはちみつを作る時は大量生産をするために巣を丸ごと収穫して、それを遠心分離器にかけて加熱することで本来巣の中でミツバチが4・5日かけて飛ばす水分を一気に飛ばし、人工的に濃縮しますし、巣に溜まった蜜を取り出すのでハチやハチの子、ゴミなどが混ざってしまうため加熱処理での殺菌はもちろんのこと、しっかりとろ過してから商品化されます。
そしてこの加熱処理での殺菌などの過程でどうしてもはちみつが本来持っているはずの栄養素が失われ、効果効能も実際はかなり低くなっていたり全くなくなってしまっているものも出てくるわけです。
しかし生はちみつの場合は熟成作業はハチ任せ、収穫も手作業で行われているため加熱する必要がなく、殺菌効果の強い成分が死んでいないため異物を取り出す最低限のろ過でそのまま商品化されます。
その為加熱処理の過程で失われるビタミンや酵素などが生はちみつの場合はしっかりと残っており、これが美容や健康に良い理由となっているわけです。
では続いてそんな生はちみつにはどんな成分が含まれているのかをご紹介していきます。
生はちみつに含まれている栄養素
成分が損なわれていないはちみつとも言える生はちみつにはどんな成分が含まれているかと言いますと以下の通りです。
- ビタミンC
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ナイアシン
- ナトリウム
- リン
- 鉄分
- カルシウム
- カリウム
- マグネシウム
- 銅
- 亜鉛
- マンガン
- グルコン酸
- ジアスターゼ
- ホスファターゼ
- グルコースオキシダーゼ
これらに加えて数種類のポリフェノールと有機酸、アミノ酸が含まれており、主成分となる「糖」の種類が「ブドウ糖(グルコース)」と「果糖(フルクトース)」と言うのが生はちみつの特徴です。
この中でも「ジアスターゼ」・「ホスファターゼ」・「グルコースオキシダーゼ」などの酵素は48℃から失われ始め、60℃ほどでほぼ破壊されてしまうため、加熱処理を行ったはちみつには含まれていない成分で美容や健康への効果効能での顕著な違いとなります。
他にもビタミンCを初め熱に弱いビタミン類も生はちみつにはしっかりと含まれておりますし、グルコン酸と言うビフィズス菌を増やし、悪玉菌を抑える成分も加熱処理をしていないため豊富に残っているそうで、加熱処理をしたはちみつと比べると別物とも言えるほどの栄養が生はちみつにはあるのです。
そして当然そんな栄養価の違いは以下のような効果効能の違いで出てきます。
生はちみつのの効果効能
上記のような成分が含まれていることから以下のような効果効能が生はちみつにはあると言えます。
- 疲労回復効果の効能
- 免疫力の向上
- 腸内環境の維持・改善
- 良質な眠りを誘う効果
- ダイエット効果
- 生活習慣病の予防・改善
- 美肌効果
- アンチエイジング効果
こうした効果効能がある一番の違いは上記の『生はちみつに含まれている栄養素』の所でもご紹介した「糖の種類」と「酵素」にあり、生はちみつは含まれる各種ビタミンやミネラルなどの健康成分が豊富であるだけでなく、それらが体に吸収されやすく更にエネルギーを消費しやすくもなるところにあります。
もちろんこれらのことに加え、中々摂取できる食べ物が少ない「グルコン酸」を最も摂取しやすいと言われていた大豆の30倍も含んでいることや抗酸化作用が高いことで知られるポリフェノールを種類も量も豊富に含んでいること、そして細胞の生まれ変わりを促進する為の成分が多数含まれていることなどもまた大事なこと。
混ぜ物をして安価に売られているものと比べてはもちろんのこと、純度100%のものでも加熱処理をしたはちみつと比べても圧倒的にお高いだけの価値はしっかり生はちみつにはあると言えます。
しかしそんなたくさんの美容や健康に対する効果効能がある生はちみつですが、注意点もまた存在します。
生はちみつに関する注意点
非常に健康に良い、美容に絶大な効果があると言われる反面で、生はちみつには注意して欲しい以下のようなデメリットも存在します。
- 過剰摂取してしまいやすい
- ボツリヌス菌
- アレルギー
まず過剰摂取してしまいやすいのはあまりにも健康に良いものとしての認識が強いからです。
当たり前ですがどんな食べ物も身体に良いからと言って食べ過ぎは良くありません。
ダイエット効果があるとか美肌効果があると言われていてもはちみつはティースプーン一杯で大体45Kcalはあり、質量があるため大匙で測れば砂糖よりも高いカロリーを摂取する計算になります。
更に既にご紹介したように生はちみつは身体の中ですぐに吸収されてエネルギーに変わりますから、必要以上に取り入れてしまうと身体に蓄積され易くもあり、太ってしまう原因にもなってしまいますし、便秘改善が行き過ぎて下痢になる場合もあります。
生はちみつのダイエット効果を始めとする美容や健康への効果効能を得るためには摂取量やその方法、生活習慣や運動量の管理も必要となりますのでただ食べれば良いと言うものでもないことを覚えておいて欲しいです。
またはちみつ全般に対して言えることですがボツリヌス菌が含まれているため小さなお子様に与えるのは大変危険です。
加熱処理をしても生き残っている可能性があるほどなので、加熱処理をされていない生はちみつは普通のはちみつよりもよりこの菌が入り込んでいる可能性があり、抵抗力も免疫力もまだないお子様が摂取した場合乳児ボツリヌス症になる危険性があり、便秘や筋力の低下、呼吸障害、麻痺などの症状が現れ、最悪の場合は命に関わることもあります。
もちろん生はちみつを食べると必ず発症すると言うわけでもないのですが、逆に言えば個人差により1歳を超えていたとしても100%発症しないとも言い切れないので、万が一に備えて国が警告している「1歳未満の赤ちゃん」と言わず、離乳食の類には使わないことをお勧めします。
ですがその分と言っては何ですが、たまに心配される方もいる妊娠中や授乳中の生はちみつの摂取については全く赤ちゃんに影響がありませんので、間接的にでも小さなお子様の成長に役立ててあげて欲しいと思います。
最後の一つですが、ハチそのもののアレルギーについても全く心配ないわけではないのですが、それ以上に花粉についてのアレルギーに注意です。
生はちみつはミツバチが花蜜を集めてできたものであり、それをできるだけ加工していない状態で出荷することに価値があるとされているので、普通のはちみつに比べかなり花粉が含まれており、その花粉でアレルギー反応を起こす場合があります。
強いアレルギー体質の方は肌に触れただけでも肌が赤くなったり、かぶれたりする症状が出る可能性がありますので、強いアレルギー持ちの方は十分に注意をしてください。
また生はちみつについての注意とは少し違うのですが、商品名「~生はちみつ」だとか「天然はちみつ」と言っただけで、実際のところ生はちみつとは言えないはちみつもいくつか存在しており、生はちみつを選ぶ際にはしっかりと最低でも成分表の確認、できれば加工方法の確認ができるものを選ぶことをお勧めします。