金柑が実は凄く体に良いとご存知でしたか?
柑橘類の仲間の中でも最小の部類に入る金柑は生で食べると苦味と酸味が強烈なため、みかんやオレンジに比べるとあまり消費量が多い柑橘類ではありませんが、古くから健康に良いとされてきた果実の1つ。
実際に現代科学の観点から見ても金柑に含まれる栄養素からして健康に良いと言うのは確かなことですし、美容にもとても良い果物であることが分かっているのです。
しかし生で食べると美味しくなく、調理の手間がかかったりすることからかあまり人気がないのでそんな金柑が体に良いことを知らない人も多いでしょうし、金柑を食べると舌や唇に痺れが起きるからむしろ体に悪いと思っている人もいるようでして、金柑の良さを知っている人は多くはありません。
そこで今回は金柑の良さや注意したいことなどを少しでも多くの人に知ってもらうため、「金柑とはどんな物か?」から「金柑を一日何個だと食べ過ぎと言えるのか?」などまでをご紹介するための『金柑の栄養と効果!一日何個以上だと食べ過ぎになるの?』と言う記事を書かせていただきました。
金柑と言う意外と知られていない健康食品に興味があったりはしませんか?
金柑の特徴
まずは一番基本的な「金柑とはどんな特徴がある果実なのか?」と言うことからお話させていただきます。
金柑は中国原産の柑橘類で、直径が2cmから最大でも4cmぐらいの柑橘類の中でも最小サイズの果実であり、珍しく皮ごと食べられる果実。
俳句では秋の季語になっているのですが、実際の旬は1月中頃から3月上旬まででして主に冬の食べ物です。
金柑の食べ物としての特徴としては「皮ごと食べられる」と言うことと「生で食べると苦味と酸味が強い」こと。
皮ごと食べるから苦味や酸味が強いとも言えますので「皮を剥いて食べたらどうか?」と思う人もいるかと思いますが、金柑の果肉は非常に少なく、皮とわたを取り除いたら殆ど食べる所がないため実質「皮ごと食べられる」と言うよりも「皮ごと食べるしかない」食べ物であるとも言えます。
しかしこの「皮ごと食べる」と言う特徴があるからこそ、金柑は皮やわたなどにこそ含まれているような成分を摂取できると言う面もあり、だからこそ体に非常に良い物であるということも出来るのです。
具体的にどんな成分が金柑には含まれており、その栄養素がどんな効果をもたらしてくれるのかと良いますと次の通り。
金柑に含まれている栄養素
金柑に含まれる栄養素の中でも特に注目されているのは以下の通り。
- ビタミンC
- ビタミンE
- ヘスペリジン
- 食物繊維
基本的に金柑に含まれている成分は他の柑橘類とそう変わりはないのですが、他の柑橘類ではあまり食べることがない皮やわた、種類と調理法によっては種なども一緒に食べることが出来ることから金柑は摂取できる栄養素で他の柑橘類と差が出ます。
ビタミンC
美容と健康に良い1番有名なビタミンと言っても過言ではありません。
免疫力・粘膜の強さの向上、肌の弾力やハリに関節の強さに関わるコラーゲンの生成、抗ストレス作用、抗酸化作用、代謝に関わるビタミンの補助などの役割を果たす人体の健康に大きく関与するビタミンです。
ビタミンE
高い坑酸化作用で知られる栄養素ですが、その他に血管を拡張させて血流をよくする作用と女性ホルモンの分泌を調整してくれる効果もあります。
総合的に高いアンチエイジング効果と生活習慣病の予防・改善に効果があるとして有名です。
ヘスペリジン
ポリフェノールの一種でビタミンPとも呼ばれる水溶性のビタミン。
ビタミンCを加熱しても壊れにくくするほど安定させる成分であり、ビタミンCのサプリメントにはこれが配合されている物も多く、ビタミンCとの相乗効果が高いことで有名な成分。
その他にもコレステロールや血圧の低下、血管の強化、抗アレルギー作用、抗酸化作用と多岐に亘る効果を持っているのですが、生の柑橘類の皮にこそ多い成分であり、金柑ぐらいからでないと摂取が難しい成分でもあります。
食物繊維
デトックス効果が最も有名ですが、腸内環境を改善してくれることで便秘の解消、総合的な免疫力を向上させる効果、自律神経を整えてくれる効果もあります。
食後の血糖値の上昇を緩やかにしたり、腸内の善玉菌を増やしたりすることでダイエット効果もあるとして有名でもあります。
以上のような栄養素が金柑には含まれており、生でも皮ごと食べることが出来るからこそそうした栄養素が損なわれることなく摂取できることから次のような健康効果があると言うことが言えます。
金柑の持つ効果・効能
上記でご紹介したような栄養素が金柑には含まれておりますので、主に以下のような効果・効能があると言えます。
- 風邪の予防と回復
- アンチエイジング
- 生活習慣病の予防やダイエット補助効果
より詳しくどうしてこうした効果・効能があると言えるのかについては以下の通り
風邪の予防と回復
直接免疫力の向上に関わるようなビタミンやミネラルが多く含まれており、腸内環境を整えたりストレスを緩和したりなどで間接的に免疫力を向上させる成分も多く含まれていますから予防効果が非常に高いです。
また粘膜を強化する成分や炎症を抑える成分も含まれているので、風邪を引いた後でも有効な効果を発揮します。
古くから風邪を引いた時の治療に使われてきた理由も納得です。
アンチエイジング
抗酸化作用が高い成分や人の外見に大きな影響を与える肌を健康に保つ成分が多く、更には血流の正常化によるむくみや肩こりなど加齢とともに起こりやすくなる症状を緩和してくれることから総合的にアンチエイジング効果が高いと言えます。
更に言うならば免疫力の向上や腸内環境の正常化といった元気でいるための要素も守る成分が多いため、心身ともに「若くいられる状態を作る」と言えます。
生活習慣病の予防やダイエット補助効果
血中のコレステロールを低下させたり、基礎体温を高くしたり血糖値の上昇を抑えたりする効果がある成分が含まれているだけでなく、抗がん作用もあるとされる成分や動脈硬化を起こりにくくさせる成分が含まれていますので生活習慣病の予防効果があると言えます。
また代謝に直接関わるようなビタミンB群が多く含まれているわけではないものの、生活習慣病の予防の要素とダイエットを補助する効果の要素はほぼ同じであるためにダイエットの助けになると言うことも出来ます。
以上の様な効果・効能を金柑は持っているのです。
しかしどんなに体に良いものであろうとも特定の栄養素の過剰摂取には注意が必要であり、過剰摂取には気をつけねばならない所もありますので、続いては金柑の食べ過ぎについての注意をご紹介させていただきます。
金柑の食べ過ぎについて
どんな健康に良い物でも過剰摂取は必ず何かしらの害があるものであり、健康と美容に良い金柑についても食べ過ぎには注意が必要です。
具体的には食べ過ぎると次のような問題が起こることがあります。
- 舌や唇などの痺れ
- 糖分の過剰摂取
- 消化器官の不調
1つ目の舌や唇などの痺れは金柑に含まれているエッセンシャルオイルによる刺激が強すぎるせいであることが多いそうです。
人によってどの程度で痺れが起きるかに差はありますが、特別毒になる成分ではありませんから例え痺れたとしても時間の経過で治るのでこの場合は痺れを感じてきたら一旦食べるのを止めれば特に問題はありません。
糖分の過剰摂取は金柑を生で食べる分には全く問題ありません。
正し生で食べるには苦味と酸味が強すぎるので金柑を食べる時は砂糖漬け、蜂蜜漬け、甘露煮、ドライフルーツなど大量の砂糖を使う調理方法がとられることが多いため、「とにかく金柑を食べれば良い」と言う発想で食べようとすると糖分を過剰摂取しかえって体に悪い場合もありますので、何らかの調理された後の生でない金柑の場合には食べ過ぎには注意が必要です。
例え甘さ控えめで煮たとしても金柑はわたの部分も一緒に煮るだけあり、かなり糖分を吸い込みやすいので3つも食べればかなり過剰に糖分を摂取することになりますので生ではない金柑を食べるなら一日2つまでぐらいにした方がかえって健康のためです。
最後の1つ消化器官の不調こそは金柑に含まれている体に良い栄養成分の過剰摂取によって起こる問題です。
腸内環境を整える成分と言うのは殆ど全部が消化器官への刺激や消化液の分泌量の向上など、「消化器官の働きを強くする成分」です。
そのため消化器官が弱っていたり働かせすぎることにより、疲れさせてしまうものでもありますので食べ過ぎればかえって消化器官の不調を起こさせ吐き気や腹痛、胃もたれなどを起こすことがあります。
そのため生の金柑であっても一日に5つ程度にしておいたほうが無難です。
もちろんこれには個人差がありますのでこれ以上食べたら絶対に危ないと言うことではないのですが、金柑に含まれる体に良い成分は水溶性のものが多く、沢山まとめて食べたとしても体に留めて置けるものではないので、毎日少量継続して食べたほうが効果があることもあり、健康のためを考えるならば1日に生の金柑を5個食べるというのが一番オススメです。