ビーツと言う野菜をご存知ですか?
名前ぐらいは聞いたことがある方はいるかもしれませんが、ビーツという野菜は日本国内では殆ど消費されていないため、料理したことがないだけでなく、食べたことはない、実物を見た事もないと言う方も少なくないかと思います。
しかしアメリカや東ヨーロッパのあたり、そしてロシアなどでは比較的メジャーな食べ物でしてそうした地方の料理を作る時にはメインを張ることも少なくない野菜でして、最近は日本でも「レシピの中にあるから使ってみたい」と言う方も少数ながらいるでしょう。
そこで今回はビーツの見た目や味はもちろんのこと、どんな栄養があるのかなどの「ビーツとはどういう野菜なのか?」から、その保存期間やオススメの保存方法などの「ビーツの保存について」、そしてビーツとはどういう料理に使うの物なのか、使うと料理がどういうものになるのかなどの「オススメのビーツの料理ヘの使い方」などをまとめた『ビーツ(野菜)とは?栄養と効果効能!保存方法や、料理への使い方まで解説!』と言う記事を書かせていただきました。
日本では知名度も低く、名前ぐらいしか知らない人も多いビーツという野菜に興味はございませんか?
ビーツとはそもそもどういう野菜なのか?
まずは「そもそもビーツと言う名前すら聞いたことがなかった」という方も日本人なら居ると思いますので、ビーツとはそもそもどういう野菜なのか?を最初にご紹介させていただきます。
日本ではビーツやビートと呼ばれることが多いですが、海外では「テーブルビート」または「ビートルート」と呼ばれることが多く、和名では「火焔菜(カエンサイ)」と言う名前で江戸時代の初期に日本に入ってきた野菜です。
簡潔に見た目について日本人に分かりやすく説明するなら「真っ赤なカブ」であり、根っこの部分を切ると特徴的な赤紫色が非常に目立つ野菜でして、その特徴的な色は水分と一緒に外に出やすく、調理すれば料理が全体的に赤くなるだけでなく、調理している最中から周りが真っ赤になりやすいです。
カブや大根のように主に根っこの部分を食べるのですが、若葉の時は緑に細かな赤い筋が入って彩りに良いので「ベビーリーフミックス」の一つとしても人気で良く使われています。
むしろ日本人の中には根っこではなく、この若葉のほうは無意識に食べたことがあると言う人も多いというほど葉っぱの方には特に癖はないのですが、この主に食用とする根の部分は独特の「土臭い」と言われるような臭いがあり、砂糖の原料になる「テンサイ」の仲間でして糖分の含有量が高く、ニンジンやスイートコーンよりも甘い野菜。
そのため似たような見た目のカブや大根に慣れている日本人は、始めて口にすると思っていた物と実際の味とのギャップで驚くと言うか、口に合わないことも多いかと思います。
ではそんな甘い野菜をどう食べるのかと言いますと1番多いパターンはボルシチを初めとするスープの具で、続いて軽く茹でた後や生のままスライスしたりしてのサラダの具にしたり、ピクルスにする場合が多く、実はイメージとしては日本人にとっての大根のように使われているのです。
続いてはそんなビーツの持つ栄養とその効果についてご紹介します。
ビーツの栄養とその効果効能
ビーツが大体どんな野菜であるかを知っていただいたところで続いてはその栄養や効果効能について軽くご紹介させていただきます。
ビーツに含まれる栄養で注目するべきは以下のもの。
- ベタレイン
- ラフィノース
- カリウム
それぞれがどんな物でどんな力を持っているかといいますと次の通り。
ベタレイン
ビーツ独特の色、甘味や旨味に深くかかわる成分で、他の赤っぽい食べ物の成分である「アントシアニン」とはまた違う成分。
高い抗酸化作用があるだけでなく、この成分は肝機能を強化してくれる働きがあり、肝臓への脂肪の蓄積を予防し、さらには脂肪がついてしまった肝臓に対し解毒作用のある「グルタチオン」の産生を増加させる働きがあります。
その為脂肪肝の抑制、肝硬変の予防、そしてアンチエイジング効果があると言えます。
ラフィノース
ビーツに含まれる天然のオリゴ糖でしてこの成分は胃や小腸で消化吸収されることなく腸まで届く特徴を持っています。
またこの成分は腸内の善玉菌であるビフィズス菌の栄養源となり、ビフィズス菌の増殖を促進させる力があり、腸内壁の細胞の新陳代謝を活発にさせ、腸の運動を刺激することが出来る成分で腸内環境の維持向上に非常に効果的です。
その為腸内環境を整えることでの便秘や下痢の予防、更に言うならばダイエット効果や生活習慣病の予防、免疫力の向上などの効果ももたらしてくれます。
カリウム
高血圧を予防する効果で知られるカリウムがビーツは意外と豊富であり、体内の過剰な塩分の排出を促す力を持っています。
またそうしてカリウムが血液の流れを良くすることで脳卒中や脳梗塞、心臓の病気の予防効果もあります。
以上のような効果がビーツにはあると言えます。
正し、ビーツに含まれる食物繊維やオリゴ糖は過剰摂取すると腸内環境を返って悪化させてしまうこともありますし、沢山のショ糖が含まれているため砂糖を多く摂取しているのと近い状態になりますので「体に良いから」と敢えて沢山食べようとするのは返って体を害することになりますので注意です。
ビーツの保存について
中々普通のスーパーなどでは手に入らないビーツですからその保存方法についても日本人の方の多くはまずご存知ないかと思います。
そこでここではビーツのオススメの保存方法についてご紹介させていただきます。
まず最初に長持ちしそうな物を選ぶ基準ですが、これは大根などと同じく水分が豊富に残っている物を選びましょう。
買うときは大体の物は葉っぱ付きで買うことになると思いますが、この時に葉っぱが萎びれていると根っこの部分もスカスカで美味しくない状態のことが多いですからそうした状態の物は避けた方が良いです。
続いて保存する時のポイントをまずは箇条書きでご紹介します。
- 保存の基本は冷蔵庫
- 手に入ったら葉っぱの部分は出来るだけ直ぐ切り落とす
- 手に入ってから根っこの部分は5日、葉っぱの部分は2日以内には食べる
より細かい保存の注意を書き出しますとまずビーツは元々寒い地方の野菜でして最適保存温度が低いので常温保存には向きませんので保存の基本は冷蔵庫です。
しかし乾燥することで味も大きく落ちますので乾燥対策はしっかりとする必要もあります。
その為根っこの部分の水分が蒸発しにくいようにするために、手に入ったら葉の部分は出来るだけ直ぐ切り落とし、冷蔵庫に保存する時に新聞紙やキッチンペーパーで包んでからビニールやポリ袋に入れて保存するのがオススメです。
こうして保存した場合で主な可食部である根っこの部分は大体5日、葉っぱの部分は2日ぐらいの保存期間なら美味しく食べることが出来ます。
オススメのビーツの料理ヘの使い方
最後にビーツのオススメの料理への使い方をご紹介させていただきます。
まず最初に断っておきますが、基本的に和食や中華と言った料理との相性がビーツは良くありませんので、アレンジして使うのはオススメできません。
もしそうした料理に使いたい場合は根っこではなく、せめて葉の部分をほうれん草のように使うぐらいがせいぜいだと思ってください。
その為基本は海外で食べられているような調理で根っこの部分使う形が良いです。
正しその場合もサラダの具にしたり、スライスしてバターやサワークリームを添えて食べたりする調理方法は日本人にはあまりオススメできません。
先らかに大根をイメージしてしまう人が殆どだと思いますので、味と食感のギャップから合わないと感じる人が多いからです。
その為日本人にオススメできる食べ方としては当記事ではスープの具をオススメします。
ボルシチが使う料理として有名ですが、小さくサイコロ状に切ってスープの具にしたり、ポタージュにするのも味が調整できてまだ日本人にも食べやすいかと思います。
それ以外ですと人参のグラッセのような感覚で丸ごとホイルで包んでオーブンで焼き上げたり、蒸すと言う調理方法も比較的オススメ。
ピクルスにした物は少々人を選ぶのですが、癖になるような味なのでビーツという野菜に慣れてきた方にはオススメです。
まだまだ日本では手に入りにくい野菜ですが、もし手に入ったときは是非参考にしてみて下さい。